北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「通貨の正体(浜矩子著・集英社新書2019刊)」を読んだ。浜矩子(はまのりこ1952生れ)女史は、一橋大学(経済学部)卒で、三菱総研に入社した。2002年よりは同志社大学教授を務めている。-----
“アベノミクス”を“アホノミクス/ドアホノミクス”と揶揄して安倍政権の経済政策が早晩失敗すると指摘してきたが、浜矩子女史の言うような状況にならずに、何とか日本経済は世界に伍している。流石に自身の経済予測が外れ続けている事に嫌気が射したのか、今回の本「通貨の正体」は、意外とまともな一般人向けの経済学の教科書のような塩梅であり、通貨の歴史からドルの歴史からユーロの歴史から全て学術的な内容に終始している。少し読者の興味をそそるとすれば、ロミオとジュリエットの台詞を持ちだしたり、ピーターパンのティンカーベルを持ちだしたりして、経済事象の中でも最も不思議な“通貨”について、歴史的に振り返っているのだ。そして、最後に至ると、実は日本“円”は世界の隠れ基軸通貨なのであると書いているのである。円が危ないと云った話は全く出て来なくて、寧ろ強い“円”を不思議だと経済学者のくせに首を捻(ひね)っておられるのだ。-----
安倍政権と日銀黒田氏にすれば浜矩子女史の論調の風向きが変わったように思うに違いなく、アベノミクスを容認してくれたと勘違いするかもしれないと思った。それ程に、アホノミクスが日本を滅ぼすと言う論旨は皆無であった。世界経済の動きは浜矩子女史のようなインテリの経済学者にしても予測不能なのだろうか。ここまでは結果オーライの日本なのだから。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます