花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

開花の準備が

2022-02-11 | 植物 花

春の開花を待ち侘びて、早くも準備に入る樹木花達です。

「コブシ / 辛夷」、「ハクモクレン / 白木蓮」と「ギンヨウアカシア / 銀葉アカシア」の蕾の様子を挙げてみました。

此等の樹木は、葉が出る前に花を咲かせます。

<「ハクモクレン」(白木蓮)>

「ハクモクレン」が、毛皮を被って春の開花に備えます。

白く清楚な花の花弁は、幅広で分厚く、全開しないのが特徴で、開花期が少し遅い

「コブシ」が、全開するのとの違いです、出葉前の開花は、他の早春の樹木花と似ています。

花は、花弁が6枚で、萼が、3枚で構成しています。

モクレン科、モクレン属、耐寒性落葉高木、中国原産、学名   Magnolia denudata=M.heptapeta

英名   Yulan magnoliaTulip white magnolia、Lily white magnolia、別名 「マグノリア」、「ハクレン」(白蓮)

一般に、「モクレン」とも称 していますが、「モクレン」とは、次に載せる「シモクレン」(紫木蓮)を指すとか

「白木蓮」の名前の由来は、“樹木に咲く「蓮」に似た花” からとか

 

3月から5駆けて駆けて、下図の様な真っ白な花を咲かせます。

<「コブシ」辛夷、拳>

 

”コブシ” は、面白い命名ですが、由来は、1,蕾や開花寸前の様子が、子供の握り拳に似ているから

2,果実の形が、握り拳に似ているからとの説が、有りました。

花径 8から10cm位、5mから20m位

「コブシ」の名前は、中国名で「ニッポンシンイ / 日本辛夷」の「辛夷」を 宛て

花が、似ているので、日本では、「コブシ」としたとか

「辛夷 / シンイ」は、中国では、「木蓮」や「白木蓮」を指すとのこと

モクレン科、モクレン属、耐寒性落葉高木、日本原産、学名  Magnolia Kobus 、英名  Kobushi magnolia 

別名「ヤマアララギ」、「コブシハジカミ」

 

<「ギンヨウアカシア / 銀葉アカシア」>

名前の通り、葉が、灰銀色ですので、灰色のキャンバスに金の粒を鏤めた様相です。

「ミモザ」とも称していますが、正確には、「ミモザ」は、「オジギソウ」含羞草 / 眠り草 / タッチミーノット /  Mimosa pudica

指すとのこと,で、似た花の「フサアカシア」(房アカシア/  Acacia dealbata)も「ミモザ」と称しますが

此も、正確には、間違っているとのことです。

葉や花が似ているので、間違って名付けたとか、現在では、「ミモザ」の名前は、両者の総称として使われています、

確か、砂糖菓子の粒々のトッピングも<ミモザ>と呼びますね。

両者は、似ていますが、見分ける方法として、羽状複葉小葉が、「ギンヨウアカシア」は

20枚位を対生させて、葉の色が、灰緑色に対した、「フサアカシア」の小葉は、40枚位を

対生させ、多少大きめの葉は、濃緑色です。

マメ科、アカシア属、半耐寒性常緑高木、オーストラリア原産、学名   Acacia baileyana

英名   Cootamundra Wattle、別名「ミモザ」、 「ミモザザアカシア」

「ゴールデンミモザ」、「ハナアカシア」

蕾は、黄金の粒々です、開花する花の色を予見している様です。

下図の様な花が、来月頃から開花し始めます、黄一色で埋め尽くされます。

下図は、来月には開花する「フサアカシア」の花、「ギンヨウアカシア」も「フサアカシア」も

葉は、羽状複葉ですが、前者は、小葉が、5対に対して、後者は、10から20対位の違いが有ります。

亦、花や花が、後者の方が、大きい違いが


冬、キク科の花3種

2022-02-09 | 植物 花

冬に咲くキク科の花を3種載せてみました、「ユーリオプスデージー」,「ユーリオプス・バージネウス」です。

秋の「菊」とは、一味違った風情です。

最初は、冬でも戸外で越冬する寒さに強い「ユーリオプスデージー」です。

枝先に一輪、一重の舌状の花を咲かせ、其の花は、「マーガレット」の花に似ています。

葉は、深く羽状に切込みが有り、銀白色の細毛が、覆います、黄色い花の色との色合いが見事です。

「ユーリオプス」Euryops とは、ギリシャ語で “大きな目を持つ” の意味とか

大きく開いた花の形が、“大きな目” ですね

生育時の当初は、草花の感じですが、大きくなるに従って、樹木花の感じがしてきます。

キク科、ユーリオプス属、耐寒性常緑低木、南アフリカ原産、学名  Euryops pectinatus

英名   Grey leaved euryops、Euryops daisy、別名「ユーリオプス・ペクチナタス」

 


下図は、似た花の「マーガレットコスモス」 Euryops chrysanthemoides です。

開花期も粗同じですが、葉の形が羽状ですが、切込みが「ユーリオプスデージー」より浅く

毛が生えてないので艶やかで恋濃い緑色をしています。

 

次は、「ユーリオプスデージー」の近縁種「ユーリオプス・バージネウス」です。

<「ユーリオプス・バージネウス」>

松葉のような小さく細い分裂葉で、枝先に、輝くような黄金色の花を咲かせ、樹高1メートル位になります。

其の様子が、クラッカーが、弾けるように見えるので、別名に「ゴーデンクラッカー」の名前が付いた由

冬場でも屋外で開花させることが出来る、耐寒性の優れた植物です。

キク科、バージネス属、耐寒性常緑低木、南アフリカ原産、学名    Euryops virgineus

英名  Honey euryops別名「ゴールデンクラッカー」




冬に咲く花(追加編)

2022-02-07 | 植物 花

”冬に咲く花” 追加編として、「チオノドクサ」と「ラナケリア」を挙げてみました。

両者、ユリ科(=ヒアシンス科)の植物で、寒い時から早春に咲く花達です。

雪、霜、凍結も問題なく花を咲かせます。

別名「ユキゲユリ」(雪解百合)、英名も「グロリーオブザスノー」  Glory of the snow

寒さには、平気なことを著わす命名ですか、雪を被った花弁が顔を出します。

「チオノドクサ」の名前は、ギリシャ語でも、Chion + doxa <雪+輝き>の意味とか

ユリ科、チオノドクサ属の総称とのことですので、花色等の違いで、数種の品種が有るようです。

チオノドクサ属は、シラー属に近い植物に入るとのこと

主な品種は、「チオノドクサ・フォーブシー」  Chionodoxa forbosii

「チオノドクサ・ルシリアエ」  Chionodoxa luciliar

「チオノドクサ・ギガンテア」  Chionodoxa gigantea  等々が、主な品種です。

花色は、桃、青紫、白等、花径 2cm位、草丈  10 ~20cm位

ユリ(ヒヤシンス)科、チオノドクサ属、耐寒性球根、地中海沿岸、西アジア原産

学名   Chionodoxa spp. 


 

次は、「ラケナリア(ラシュナーリア)」です。

花色が、桃、青紫、橙、黄、白、緑、混、等々と多彩で、花の形も種々、楽しい花です。

<「ラケナリア」>

花が、筒状、壺状の形と多種で、色彩と相俟って充分愉しめます。

原産地の南アフリカには、100種位の品種が有る様ですが

開花期が、冬から早春の「ラケナリア・アロイデス 」 Lachenalia aloides が、多く植栽されています。

「アロエデス」の名前は、「アロエ」に似ているとの理由からの命名とか

中でも、花の色が、多色の「ラケナリア・アロエデス ’クオドリカラー’」  L.aloides var.quodricolor

が綺麗で、葉には、斑点が入ります、葉は、披針形、総状花序に花を咲かせます。

3色の変種の「ラケナイア・アロエデス ’トリカラー’」L.tricolor 等も有ります。

他に、此の時季に開花する品種には、白色で先端が青紫色の「ラケナリア・コンタミナタ」

L.contaminata が、有りま、秋や春に咲く品種は、多く有ります。

キジカクシ(ユリ、ヒアシンス)科、ラケナリア属、半耐寒性球根、別名「アフリカヒアシンス」

「ラシュナーリア」、学名   Lachenalia spp.、英名   Cape cowslip




白い色で、花冠が、青紫色の「ラケナリア・コンタミナタ」L.contaminata も冬咲きです。


今日の ”寒咲き” は、「カンザキアヤメ」

2022-02-05 | 植物 花

寒が 明けて、立春ですが、最後の ”寒” の名前が付いた花を挙げました。

「カンザキアヤメ」(寒咲き菖蒲)の花です。

「菖蒲 / 文目 」の池を埋め尽くして咲く風景が、初夏の風物誌の一つですが、此の時期に咲く「アヤメ」です。

<「カンザキアヤメ」(寒咲き菖蒲/文目)>

「アヤメ」は、初夏の花と相場が決まっていますが、”寒咲き” の名前の通り

冬に咲く「アヤメ」なのです、開花期間は、11月頃から翌3月頃迄が見頃の花です。

亦、「アヤメ」の葉は、冬に枯れますが、「カンザキアヤメ」の葉は、枯れない違いが有ります。

「アヤメ」の様な花茎が無く、長い花筒を持つ花なので、葉より低い位置で開花します。

花弁の中心を黄色の筋が走り、濃紺の斑が、点在します。

アヤメ科、アヤメ属、耐寒性多年草、地中海沿岸、西アジア原産、学名    Iris unguiculari

別名「ウィンターアイリス」、「アルゲリアンイリス」

 

他に、此の時期に咲くアヤメ科の花には、「イリス・レティキュラータ」も有ります。

<「イリス・レティキュラータ」>

小さい花(花径5cm、草丈15cm位)は、”アイリス」のミニチャー版” とも言えます。

学名の  reticulata  は、ラテン語の<網目>を意味するとか、花弁に着いた模様を著すのですか

改良種、交雑種と多くの品種が 視られて、花色も青を基本に、黄色、青紫と多彩です。

葉は、細長い線状で、開花時は、短いが、開花後に長く伸びる特徴もです。

植栽後は、数年植えた儘にしていても問題ないので手間いらずです、上に載せた「カンザキアヤメ」は

花後に植え替える必要が 、有るのとは、違っています。

アヤメ科、アヤメ属、耐寒性球根、地中海沿岸、西アジア、コーカサス地方原産、学名     Iris reticulata Hybrids


下図の様な色合いの品種も ・ ・ ・ 

コメント (2)

”寒”、”寒咲き” 、”冬咲き” の名前で

2022-02-02 | 植物 花

寒い冬に因んだ 名前が付いた花を三種載せました、「カンギク(寒菊)」、「カンザキハナナ(寒咲花菜)

「ユサキベゴニア(冬咲きベゴニア)」

 

<「カンギク」寒菊>

一般の「菊」の季節が終わり、「寒菊」が盛りを向かいます。

「寒菊」とは、12月から1月頃に咲く「菊」の総称で,  “冬にも自然開花するものや其の園芸種” を指すとのこと。

今日は、秋、冬咲きの小菊「シマカンギク / アブラギク」の改良種を載せてみました。 

茎、葉は、霜にも耐え ”冬の菊” なのです、輝く様な黄色の花は、中央が盛り上がるように咲きます。

キク科、キク属、耐寒性多年草、学名   Chrysanthemum indicum var.hibernum 、英名    Florist`s dasy

別名 「冬菊」、「寒小菊」、「小金目貫」、「霜見菊」等の名前が付いています。



次は、「寒咲きハナナ」を挙げてみました、此も寒い時季に咲く花です。

 「カンザキハナナ」(寒咲き花菜)

冬の寒い時期から咲き始める早咲きの「ナノハナ」(菜の花)です、花が少ない季節の助っ人です。

温かい花色が、春を先取りした感じがします。

12月以降、真冬に開花するので  "寒咲き” の「ナノハナ」ですか

唯、「菜の花 」と称する分類は、無いとのことで、「ハナナ」と「アブラナ」に分類されるとのこと。

「カンザキハナナ」は、”早咲きのアブラナ”  の近縁ですか

葉は、小さく、花茎は、太く短いのが特徴です。

「ハナナ」の中でも、花着きの良い「カンザキハナナ」が、花が少ない季節の養蜂用として栽培されています。

雪を頂いた山々をバックに、此の「カンザキハナナ」の黄色い花の取り合わせを愉しみます。

滋賀県守山市の公園では、比良山系の雪をバックに一面の菜の花畑を視ることが出来ます。

アブラナ科、アブラナ属、中国原産、学名  Brassica rapa var.amplexicaulis

英名  Turnip rape、Chinese colza 



下図は、雪を頂いた比良山系バックに広がる「花菜」の黄色い絨毯ですーーー滋賀県守山市のホームページから

 

次は、「フユサキベゴニア」(冬咲きベゴニア)/ 「 クリスマスベゴニア」)です。

<「フユサキベコニア」>

「キダチベコニア」(木立ちベゴニア)、「キュウコンベギニア」(球根ベゴニア)

「ベコニア・センバフローレンス」、「アイアンクロスベコニア」、「レックスベコニア」等々と多種ですが

「冬咲きベコニア」は、園芸品種で、秋から冬に懸けて咲く、 “冬咲き” の品種です。

此の園芸種は、日本では、1970年代頃から栽培が、始まったとのこと。

日照時間が、10時間以下になって開花するので、冬場の栽育には、適してます。

別名「クリスマスベゴニア」は、12月、クリスマスの頃が、開花の最中なので此の名前が、付いた由。

冬咲きと言っても、此の時期は、明るい室内での採育が 無難です。

シュウカイドウ科、ベコニア属、非耐寒性多年草、

草丈 20から40cm位、学名   Begonia × cheimantha英名   Christmas begonia

Lorraine begonia、別名「クリスマスベゴニア」、「ハナベゴニア」、「フユベゴニア」

 


<各画像は、クリックで拡大表示します>