早春の山野に黄色い花を咲かせる樹木花を5種挙げてみました。
「サンシュユ」(山茱萸)、「ミツマタ」(三椏)、「マンサク」(満作)、「ロウバイ」(蝋梅)、「アブラチャン」です。
左図の「サンシュユ」(Cornus officinalis)の花は
以前のページ<黄色、「サンシュユ」、「マホガニ・メディア」の花>*
に載せていますので今回は、省略です。
別名「ハルコガネバナ」(春黄金花)は、春に咲く季節と其の色合いを
著しています。
次は、「ミツマタ」(三椏)の黄色い花です、黄色以外にも赤色の「アカバナミツマタ」(赤花三椏)も有ります。
淡い黄色が、春を告げます、花びらに見える筒状の蕚が、半球状に密生して咲きます。
葉が展開する前に花(蕚)が咲くのは、春の樹木花の特徴です。
此の筒状の蕚の外側は、白色で、内側が淡い黄色です、枝が三叉に分岐するので、此の名前が付いたとか
和紙の原料の一つです、芳香が有ります。
ジンチョウゲ科、ミツマタ属、耐寒性落葉低木、中国原産、学名 Edgeworthia chrysantha
英名 Oriental paper-bush
赤色の「アカバナミツマタ」(赤花三椏)も咲きました。
次は、早春の野山の彩り、「アブラチャン」(油瀝青)の淡黄色の花です。
「クロモジ」(黒文字)、「ダンコウバイ」(檀香梅)の花に似た、“春告げ花” の一つです。
此の花も葉が展開する前に、散形花序をだして咲きます。
樹木に油分が多く、名前も<油>、<瀝青(ピッチ、コールタール)>と、油に由来した名前が付いています。
昔は、果実から絞った油を灯油として使用したとか
クスノキ科、クロモジ属、落葉低木、雌雄異株、日本固有種、Parabenzoin praecox
別名「ムラダチ」(群立)、「ズサ」、「ジシャ」
学名の Praecox も、<早熟>の意味から、早い時期に咲く “早春の花” です。
次の「マンサク」(満作)も、黄色い花を咲かせる早春の樹木花です。
山肌に咲く様子は、遠目には、黄色い霞が懸かったようです、香りが遠く迄、漂います。
赤茶色の蕚と黄色で細長い紐の様な花弁とのコントラストを愉しみます。
葉の展開前に花が咲くのは、他の早春の樹木花の特徴です、葉は、秋には紅葉します。
もっとも、去年の枯葉を着けた儘、花を咲かせる「シナマンサク」(金楼梅)が有りますが
他に、4月ごろに白い花を咲かせる「トクワマンサク」(常盤満作)、
ピンク色の花を咲かせる「アカバナトキワマンサク」(赤花常盤満作)等が有ります。
「マンサク」の名前の由来として、早春に咲くので ・ ・ “まず咲く” → “まんず咲く” → “マン咲く” となった由
他に、いっぱいの花が、咲くので、豊年満作の意味で「満作」となっとか
マンサク科、マンサク属、落葉小高木、日本原産、学名 Hamamelis japonica
英名 Japanese witch hazel、別名「アオモミ」、「ハマメリス」
最後は、お馴染みの「ロウバイ」(蝋梅)と「ソシンロウバイ」(素芯蝋梅)の比較画像で終わります。
花の中心が、赤茶色なのが「ロウバイ」(上図)
黄一色なのが、「ソシンロウバイ」(素芯蝋梅)(上図)
<各画像は、クリックで拡大表示します>
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今般、NTT東日本 福島支社様の御好意により、福島各地のLIVE映像<ふくしまの窓から>にリンク許可を得ました。
季節の移り変わりをLIVEで視ることができます、花に飽きたら是非LIVE映像を御覧下さい。
高原に冬の到来です、山も湖畔も白一色です。
尚、夜間は、不可視の場所が在ります。
今日(11/4)Live 映像を視たら湖畔の木は、葉を落として、山は雪で覆われていました。
<下図をクリックして御覧下さい>