超特急旅行 ~宮島エトセトラ

2008-12-18 23:55:15 | 鉄道紀行&乗り物


お隣の大願寺境内でくつろく鹿たち。奥に見える松の木は?


 宮島といえば、世界遺産に登録されている厳島神社が一番有名ですが、それ以外にも多くの神社仏閣があります。日本人は無宗教と言われますが、これほど多くの神&仏がいる国は他になく、一大政治勢力となる仏教が大陸から入ってきてからも、日本古来の神様が仏や菩薩に姿を変えて人々を救いに来る、という「本地垂迹説」が広まり、「神仏習合」が進んできました。
 明治元年に「神仏分離令」が出されるまで、多くの神社と寺院が密接に結びつき、独自の文化を気づいてきたことを、私たちはすっかり忘れています。今となっては、「神仏分離令」すら忘れられてしまい、ごく自然に、新年や何かの節目に神社や寺院をお参りし、祓い&清めを受けたと思ったら、座禅を組んだりお経を唱えます。
 「結婚=神式、葬式=仏式」も当たり前のことだし、制度的には分離されても、しっかり「神仏習合」しているようですね。個人的には、神も仏もお参りする「日本人」の気質はとても好きです。今度、宮島に行ったら、全部回ってこよう~♪

 閑話休題=日本は村社会だと言われ、確かに「談合」(これについては今は触れません)や「村八分」のような弊害もなきにしもあらずですが、その「村八分」にしても、「火事」「葬式」という二分に関しては皆で助けるのだそうです。よくよく考えると、「火事」は延焼を防ぐためですし、「葬式」を出すのも故人が怨霊化して祟らないように供養しているに過ぎないのですが、決して滅ぼさないのは、「祟り」を恐れるだけでなく、共に生きるという考え方が基本にあって、この精神は「八百の神々」と共に生きていた時代からつい最近まで脈々と受け継がれてきたと思います。バブル以後の経済のグローバル化によって、日本独自の精神が少なくても政治&経済面では完全に失われていたことが、今回の「恐慌」で明らかになったのではないでしょうか?
 バブルのときもそうでしたが、かつてない利益が数か月で赤字に転落するというのは明らかに経営サイドの不見識によるもので、それを想定外の天災だとして平然と責任逃れを口にする一流企業の経営者には開いた口が塞がりませんが(これではかつてのアホバカ陸海軍とお偉方と同じですね)、彼らが経営責任を問われず、報酬を返上するような動きも全くないのはどうなんだろう?


 松の木の正体は、境内に住まう「龍神」様でした。8本の枝が「八俣の大蛇」のようにも見えます。ちょっと話が飛ぶけど、「平成ゴジラ」では、本来宇宙から来たキングギドラ(三つ首の龍)が古来から信仰されてきた神に変わり、水爆実験から生まれた怪獣ゴジラが第二次大戦で死んだ日本兵の怨霊に変わったのが興味深かったです。


(左)可愛い鹿が挨拶に来ました。天気も時間も良く、境内に設けられたこのベンチでお昼にしようとお弁当を広げると・・・写真の鹿は興味なさそうに立ち去ったのですが、いきなり(馬)鹿クンが現れ(また同性蔑視と言われてしまうかもしれませんが、いきなり口が出てくるのはオスばかり!)、危険を感じたニワトリさんは弁当を頭上に掲げましたが、こやつは大事な大事な表紙(0系新幹線記念弁当だぜ!)をくわえて走り出した~! 紙を食べるのはヤギのはずでは?
(右)何とか取り返しましたが、表紙は鹿の唾液と歯型でよれよれに・・・鹿が来れないところまで避難して、唾液をウエットティッシュで拭きとりました(涙)。




(左上)このまま帰るのは惜しかったので、40分ほど宮島を散策しました。宮島水族館へ向かう途中、香ばしい香りに誘われて焼き牡蠣(450円)とみたらし団子(100円)を食べました。姿が見えている牡蠣はオマケにもらったもので水分が飛んでいますが、ジューシーで熱々の牡蠣のおいしかったこと! ここにきてようやく地産の食べ物を口にすることができました。
(右中)竜宮城的な宮島水族館も11月30日を最後にリニューアル閉鎖されます。時間があれば寄りたかったのですが・・・。再オープンは2年後とのことです。
(左下)可愛いイラストが描かれた水族館の車。リニューアル工事中、魚&動物たちもお引越しをするのでしょうか?



 現在の厳島神社の造営にあたり、多額の資金援助をした平清盛。その清盛神社は「西の松原」と呼ばれる中洲にありました。「西の松原」は、厳島神社の裏手を流れる御手洗川が海に運んできた土砂を使って突堤を築いて湾内へ伸ばしていったもので、江戸時代に出来ました。清盛神社が建っている部分は昭和20年の枕崎台風がもたらした土石流を埋め立てて新たに築いたもので、昭和29年に清盛神社が創建されました。近年まで存在しなかったことは意外でしたが、ここは殆ど人も訪れず「知る人ぞ知る」感じのお勧めスポットです。清盛公も、横から大鳥居を眺めて意外と満足しているかもしれません(というわけで、最初の大鳥居の写真につながる・・・)。


(左上)厳島神社から千畳閣(豊国神社)に向かう途中にあった松の切株。1174年、後白河法王が平清盛と建春門院と共に厳島神社を参詣したときのものらしい・・・こういうのに興奮するニワトリさんは相当ミーハーなのかもしれません。屋根の内側が黒くつぶれず、背景の銀杏が白く飛んでいないのはDレンジオプティマイザーのおかげ(プロは使わないだろうし、カメラ雑誌でも評価は低いが、素人が使った場合、α700はニコンD90と並んでベストバイに近いのでは? 16~105mmDTレンズも魅力的だし・・・)。
(右中)千畳閣&五重塔へ上る坂道から。時間が押していて、ここも次回の課題になりました。
(左下)今どき珍しい?射的屋さん。見せ番を務めていたのはピンクのエプロンも可愛い女の子。まだ小学生だと思うけど、弾込めから景品を渡すまで健気に業務をこなしていました。


     

(左)厳島神社に参詣しなくても、裏手から回廊越しに大鳥居を眺めることもできます。
(右)広島名物「紅葉饅頭」(宮島で食べた紅葉饅頭はおいしかった~)は宮島の紅葉谷から、広島カープの応援でも使われる名物「しゃもじ」もここの「大しゃもじ」が元になっているそうです。なのに今回は、どちらも見ていません。だから、また会おうね~♪

 ようやく終わりが見えてきた・・・?


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