goo blog サービス終了のお知らせ 

『ゲゲゲの女房』(第23週) ~消えた女房?

2010-09-05 23:55:00 | 連続テレビ小説


 プライベートな時間があまり取れないこともあって、サクサク書ける話でお茶を濁しています(そう言うわりに、性懲りもなく UP してから添削しているようですが・・・)。
 心に残った出来事、映画、音楽、絵画など、右から左に通り過ぎてしまわぬように始めたブログですが、『シルビアのいる街で』と『ゾンビランド』を観に行った話を書いてから更新した記事は、はっきり言ってどうでもいいものばかり! 
 これではいかんと思うのですが、なかなか書きたい記事の更新ができません。今週の茂はスランプに悩んでいたけれど、ニワトリさんの頭も猛暑に焼かれて枯渇してしまった?

 第23週の副題は「妖怪はどこ行った?」。でも、個人的には「ゲゲゲの女房はどこへ行った?」と言った方がいいでしょう。かなり前から、ドラマの感想というよりそこから派生した事柄について書くようになっていましたが、いよいよそちらの方も弾切れになってしまったのかもしれません。
 それにしても、水木しげるさんが幼少時代を過ごした境港や、ラフカディオ・ハーンが移り住んだ松江(特に「加賀の潜戸」を訪ねたい)に、日本最大の神社=出雲大社もある島根県を、ニワトリさんは訪れたことがないのだから、大袈裟にいえば「日本」について偉そうなことは何も言えません。今のブームが一段落したら、サンライズ出雲に乗って旅してきたいのですが、いつになるやら?

 妖怪といえば、柳田國男さんの『遠野物語』が真っ先に思い出されます。夏休みの課題読書だったことも多少関係していると思いますが、妖怪話や怪談話ほど真夏が似合うものはありません。まだまだ猛暑が続くようなので、水木しげるさんの力作=『妖怪大辞典』をバッグに入れて遠野までひと走りしたいところです。
 というか、先月「栗原」まで行ったときに、(妖怪には出会わなかったけれど)この景色が故郷のない自分が思い描く「故郷」の風景ではないかと感じ、自分の「帰る場所」に定めたくなるほど気に入ってしまいました(「くりでん」が存続していれば「決まり」だった)。そして、「栗原の次は遠野を訪ねよう。もしかしたら、河童や座敷童子と遊べるかもしれない」と考えるようになりました。
 9月の終わりになれば連休があるので、「遠野」まで足を運んでみようかな? 遠野は来年の夏に行くことにして、もしかしたら「飛鳥」までひと走りするかもしれません。どちらに行くにしても、エネルギーを補充しておかないと・・・。


『ゲゲゲの女房』(第22週) ~家出?

2010-09-01 11:53:30 | 連続テレビ小説


 期待していると書いた第22週の「おかあちゃんの家出」、あれがそうだったの? 予告編を見た限りでは、娘二人を連れて実家へ帰省したと思ったのですが、それはまた別の話で、しかも原作では触れていないことにあえて触れるとは・・・もちろん許可はもらったのでしょうが、???で終わった週でした。
 今週から子役の方が最終段階(もう役者変更がないという意味)に入りましたが、この子達が母方の田舎へ行ったことがない(藍子さんは赤ちゃんのときに里帰りしていますが)というのも実に不思議な話で、本当は夏休みとかに遊びに行っているはず。茂が主役のドラマではないのだから、そうしたエピソードがあっても良かったような気がします。

 それにしても、ここ数週の見せ所は、藍子&喜子ちゃんの素晴らしい演技でした。初代布美枝も演じた藍子ちゃんの内面を感じさせる演技も立派でしたが、喜子ちゃんの自然な演技にも感心しました。個人的には、第一週に登場した二代目布美枝ちゃんが非常に素晴らしかったので、彼女にも登場してもらいたかったのですが・・・。
 まだ残り三週ある段階でまとめに入るのも何ですが、ひと言で言えば、三週目にヒロインが登場したときから感じた違和感を最後まで払拭することができずに終わってしまいました(世間的にはそうではないみたい)。
 この女優さん、個人的にはタイプの女性でしたが、このドラマを見てから彼女に対する見方も変わりました。「これを言ったらおしまい」な台詞(=野菜役者。どんな料理にも使えるので好きな野菜だけれど)が喉まで出かかっています。せめて衣装やメーキャップとかで、不足しているところを補ってあげればよかったのに・・・。

 映画版『ゲゲゲの女房』の予告編を映画館で見ました。吹石さん、なかなかいい感じ! 映画『ゲゲゲの女房』の公式HPは、 → ここをクリック

 今週も三日夜勤とかなりハードですが、そろそろ停滞している記事にとりかかるつもりです。でも、明日の更新は無理かも・・・。


『ゲゲゲの女房』(第21週) ~鈍感力と鈍感

2010-08-23 23:54:00 | 連続テレビ小説


 『ゲゲゲの女房』、ついに全撮影が終了したそうで、お疲れ様でした。第21週では、放送週が終戦の日前後ということもあったのでしょう、『鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争~』との題名でNHKが2007年8月にドラマ化した漫画『総員玉砕せよ!』を執筆するまでの経緯が語られていました(ちなみに、そのとき妻の布枝を演じたのは田畑智子さん。彼女の布美枝も見てみたいな~)。
 その一方で、漫画家「水木しげる」の娘であることで、色々嫌な思いもする長女藍子ちゃんのエピソードも語られていたため、幾分薄まってしまった感もあります(あまりにも生々しいのはあえて避けた?)。ドラマの中では、今初めてその話を聞かされたかのような布美枝の表情に違和感を覚えました。ご存知かとも思いますが『総員玉砕せよ!』は、水木しげるが三年前の1970年に発表した『敗走記』を書き直したもので、これが最後の戦記物になりました。本人によれば、一番好きな作品だそうです。

 閑話休題、数年前に話題になった「鈍感力」という言葉を覚えていますか? 「鈍感力」とは、気づかない、鈍い、といった「鈍感」のことではありません。もっとも、ただの「鈍感」も捨てたものでなく、「敏感」過ぎる神経をすり減らすより「鈍感」であった方が幸福に生きられるに決まってます。
 しかしながら、「鈍い」つまり「気づかない」ことで視野を狭めていることや、他者との関係性を考慮すると、やはり「鈍感」でいてはならないと思います。世の中の「多様性」を知れば一人ひとりの人生もより豊かになる、と私は確信していますが、「見えないもの」に対しても目玉を見開き、「聞こえない声」に対しても耳を傾け、五感の全てを使って感じることが何より大切だと日々思うのです。

 さて、「鈍感」に対する「鈍感力」とは、(その言葉を使った渡辺淳一氏によれば)「基本のところで鋭敏さや見識を持ち、その上で能力をさらに伸ばす推進力、あるいは落ち込まない復元力」だそうです。もっとくだけた言い方をすれば、「どんなときにもくよくよしないで、へこたれずに物事を前向きに捉えていく力」であり、そのためにあえて「もっと鈍感になりなさい」と、空気を読むことに必死になっている人々に「鈍感」を奨励しています。
 高いレベルの「鈍感力」とは、「繊細な神経を持ちながら打たれ負けない心」ということになりますが、これって、レイモンド・チャンドラーが私立探偵フィリップ・マーロウに言わせた「タフでなければ生きていけない。優しくなれなかったら生きていく資格がない」という台詞の「核」になっている思想(信条)ではありませんか!
(蛇足として付け加えると、この台詞は「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」として知られているけれど、原作の『長いお別れ』だと、この言葉の前に「貴方みたいなタフな男がどうして優しくなれるの?」という台詞があって、マーロウの答えも「優しくなれる」のと「(常に)優しい」のでは微妙にニュアンスが変わってしまいます。「優しくなければ」とした角川映画のキャッチコピーを少々恨めしく思うニワトリ・マーロウでした)
 「優しさ」は「鈍感」の対極にある言葉かもしれません。繊細な感性から「優しさ」は生まれてくるのではないでしょうか。そこで、先ほどのマーロウの言葉を「(優しくなれるよう)ナイーブでいたいから、タフな心(と肉体)を持ち続ける」と言い換えると、「鈍感力」の本質と、なぜそれが必要なのかと、どうしたらそれを高められるのか、わかるような気がしてきました。

 『ゲゲゲの女房』が週を重ねるごとに、「鈍感力」の持ち主が茂で、単に「鈍感」なのが布美枝という図式が出来上がってしまったようです。本当は二人とも「見えんけどおる」ものに敬意を示すだけの鋭敏さと見識を備えている筈なのに・・・。
 あまりにも「鈍感」なヒロインが(脚本にもよるが、そのように見えてしまうヒロインの演技も・・・)、視聴率の上昇とは裏腹にこのドラマを徐々につまらなくさせていきました。端的に現れたのが第21週で、前の週に学習したことを(藍子ちゃんが架空の作文を書いたこと)忘れているかのようなヒロインの勘違いぶりに、「何て鈍感な人物なんだ」と腹を立ててしまいました。これでは、盲目的に夫に従っている頭の悪い女性か、強権的に夫に従わされている抑圧された女性にしか見えません。「藍子はお母ちゃんに似た」って言われても???
 その意味で、今週の反乱(家出)に期待しているのですが・・・。


『ゲゲゲの女房』(第20週) ~妖怪○×

2010-08-16 22:47:00 | 連続テレビ小説


 妖怪【いそがし】=取りつかれると、やたらにあくせくとし、じっとしていると、何か悪いことをしているような気分になる。逆にあくせくしていると、奇妙な安心感に包まれる(以上抜粋)。境港の「水木しげるロード」には139体のブロンズ像が置かれていて、妖怪【いそがし】は88番。テレビドラマでお馴染みになった「べとべとさん」「天井なめ」「のんのんばあ」(は妖怪ではないけど)に、同志の戌井さん(桜井昌一さん)がモデルになった「サラリーマン山田」や、都市伝説から昇格した?「口裂け女」のブロンズ像もある。

 昨日の13時半から今日の夕方17時まで(サービス残業も入れて18時10分に帰宅)働いていたニワトリさんもまた、「いそがし」にとりつかれていたのかもしれませんが、好き好んで働いているわけではなく、「いそがし」とはちょっと違うかもしれません。「忙しければ忙しいほど安心する」のは、ニンゲンの心理として当然のことだと思います。そうなると、死ぬまで「いそがし」と縁が切れないのがニンゲンなのかもしれません。 
 ニワトリさんが明らかに「いそがし」にとりつかれているのは「オフタイム」でしょう。鉄道の旅だと、始発から乃至は前日の最終列車から始まって、それこそ休む暇もなくあくせくしているからです。次の列車を1時間以上待っているときも、ただ単に漠然と待つのではなく、その時間を利用して何かをしています。
 バイクの旅でも同じで、一人で旅行していると「途中休憩を入れるのも勿体ない!」になってしまいがち。これではいけません。
 魅力的な妖怪といえば、何度も登場してもらっていますが、手塚治虫の『どろろ』に出てきた妖怪たちでしょうか? 皆、素敵でした!

 限界です、寝ます・・・。


『ゲゲゲの女房』(第19週) ~禁断の映像?

2010-08-10 06:55:20 | 連続テレビ小説


 『ゲゲゲの女房』(第19週)では、一度聴いたら絶対に忘れないメロディと声の主題歌が流れてきましたね! 懐かしさで胸がいっぱいになった方もいるでしょうが、ニワトリさんは本放送を見せてもらえなかったので、テレビ版『ゲゲゲの鬼太郎』の思い出はないも同然でした。やがて見られるようになったのですが、何といっても目玉のお父さんの声が印象的でした。目玉親父の声の物真似が上手な同級生がクラスに一人はいたものです。先週に引き続いて話を脱線させると・・・

 小学校時代に見ることを許されていた番組は、『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の初期ウルトラ三部作(成田亨さんが怪獣や宇宙人のデザインを手がけていた)と、『オバケのQ太郎』『パーマン』『怪物くん』の藤子アニメでした。
(「ドラえもん」人気が爆発した1979年はもう大人?になっていた・・・漫画として愛読していた藤子作品は、いじめられっ子の魔太郎が陰湿で壮絶な復讐を遂げる『魔太郎が来る!!』と『プロゴルファー猿』。魔太郎は受けたいじめの酷さを★で示した「うらみノート」なるものをつけていて、★5つになると復讐を開始するのですが、このノートがなかなか素敵で自分も「うらみノート」をつけてみたことがあります。いちいち手帳に書くのが面倒になって、すぐに飽きたけど。魔太郎が発する「こ・の・う・ら・み・は・ら・さ・で・お・く・べ・き・か」という呪詛の言葉も、いじめられっ子には何とも爽快な「決め」の台詞でした)

 それから、『モーレツあ太郎』『ひみつのアッコちゃん』(赤塚先生!)、『魔法使いサリー』『鉄人28号』(横山先生!)、『マグマ大使』『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『ヴァンパイア』『どろろ』(手塚治虫は両親からも信頼されていた。一番好きだったのは『火の鳥』と『どろろ』。『どろろ』は当時買った単行本が今も残っている。テレビアニメはまずまずだったが、近年の映画は最低)、『人造人間キカイダー』『サイボーグ009』『ロボット刑事』(石森章太郎)、『デビルマン』『マジンガーZ』(永井豪ちゃん)、『巨人の星』(うちの父が一徹とかぶった)、『サスケ』(白土さん始め、主な漫画家が全然出てきませんね!)『ムーミン』(「カルピスお子様劇場」と言ったほうがいいかも?)に、国民的番組『サザエさん』、とまあこんな感じでした。
 よくわからないのが視聴可否の選定基準。『天才バカボン』と『仮面ライダー』を見ることができなかったのですが、なぜ「キカイダー」が良くて「ライダー」が駄目だったのか、さっぱりわかりません。そして『ゲゲゲの鬼太郎』も、どういうわけか却下されてしまいました。

 それでも、こうした子供向けの番組に関してはまだマシな方でして、ドラマで見ることができたのは、『ありがとう』シリーズと『ケンちゃん』シリーズと、NHKの大河ドラマのみ(今の千葉県知事が主演した青春ドラマ『俺は男だ!』と、近藤正臣さんがつま先立ちでピアノを弾いた『柔道一直線』は主に再放送で見ましたが、人気の『奥様は18歳』は×)。両親が時代劇が好きだったことから『銭形平次』『大岡越前』『水戸黄門』に『破れ傘刀舟 悪人切り』『桃太郎侍』までが視聴可でしたが、『必殺』シリーズは見せてもらえませんでした。
 歌番組で覚えがあるのは大晦日の『紅白歌合戦』ぐらいで、バラエティ部門では、コント55号、ドリフターズ、クレージー・キャッツが見られなかったのですから、テレビはなかったも同然? ただ、たまの土曜日に新橋の親戚の家に泊まることがあって、このときだけは『8時だよ、全員集合!』も『必殺』シリーズも『木枯らし紋次郎』も見ることができ、世の中にこんな面白いものがあるのだと胸を躍らせました(『木枯らし紋次郎』は、セカンドクールから家でも見られるようになった。多分、きわどい描写がなくなったからでしょう。)

 中学生に入る頃には「縛り」がなくなったのですが(時間制限はあった)、悪名高い「ヘイズコード」と同じように、私の両親(特に母親)は女性の裸の胸が露出する番組を徹底して排除していたので、大人気番組だった『時間ですよ!』シリーズも、『必殺』シリーズも、そしてその頃一番見たかった『プレイガール』シリーズも、バラエティ番組の『11pm』も、禁断の番組でした(もちろん、隠れて見ようとしたのは言うまでもありません)。映画は割合見せてもらえたのですが、裸が出てきたり、微妙な場面を迎えると勝手にチャンネルを変えられてしまい、大いに憤慨したものです(かえって妄想を逞しくした?)。
 試験前になると、テレビが一切禁止となり、そのときに見たい映画がオンエアされると、もう最悪です。「見たい見たい見たい」気持ちから悔しさだけをつのらせ、結局勉強など手につかなかったのだから完全に逆効果で、今思うと何とも浅はかな親でした。『小さな恋のメロディ』が放送された際は、「友達と一緒に勉強する」と嘘をつき、友達の家でテレビを見せてもらいました。自分が居間でテレビを見ている間、友達は真面目に勉強していました。その家のご両親は何と思ったでしょうね?

 高校生になると、テレビで文句を言われることはなくなったのですが、そうなると逆にテレビを見なくなっていったのだから、人間の心理の常とはいえ不思議なものです。欠かさなかったのが、夏休みや年末などに集中して放送された深夜映画の数々です。普段はなかなか見ることのできないB級映画を堪能しました。
 その中でも印象に残っているのが、『バーバレラ』『課外教授』(偶然だけど共にロジェ・ヴァディム監督)『内海の輪』の三本。一週間ほどの夏の楽しい旅行が終わり、『色即ぜねれいしょん』のじゅんたちと同じように悶々としながら家に戻ってきたところに、ジェーン・フォンダの無重力ストリップ(『バーバレラ』)と、アンジー・ディキンソンのバスタブ誘惑(『課外教授』)と、岩下志麻の恍惚の表情(『内海の輪』)は刺激が強すぎました。颯爽と「緋牡丹お竜」を演じていた藤純子さんにオンナの色気を感じて、たいそう魅せられたものです。そして、とどめをさしたのが『刺青』の若尾文子さん。以後、彼女が出演している映画を追いかけるようになります・・・。
 今にして思うと、もしもこのとき池玲子&杉本美樹の映画がオンエアされていたら、その後のニワトリさんの人生はどうなっていたでしょうか?(完全に「みうらじゅん」化していたかもしれません・・・)
 疲れが遅れて?きたのか、昨日(月)は21時半に寝てしまいました・・・。


『ゲゲゲの女房』(第18週) ~漫画天国!

2010-08-03 23:36:00 | 連続テレビ小説


 第18週の「悪魔くん、復活」、画面の中の人々と一緒にその瞬間を固唾を飲んで見守っていた視聴者がたくさんいたことでしょう。確かに当時のテレビは「テレビ放送」自体が今より力を持っていたので、テレビになる=凄いことなのですが、「悪魔くん」はテレビドラマ化される前に誌面上で復活していたわけで、個人的には、一度は途中打ち切りを余儀なくされた傑作漫画が、子供たちにも受け入れられるように改変されたとはいえ、少年ランド(実際は「少年マガジン」)の誌面上で復活したところをワンシーンでいいから、入れて欲しかったです。
 
 ところで、ニワトリさんは幼少の頃、「漫画やテレビばかり見ていると馬鹿になる」と言われ続けました。テレビはなかなか見ることができませんでしたが、漫画は隠れて読むことができました。
 図書館顔パスだったニワトリさんが、まさか漫画も浴びるように読んでいるとは、さすがの親も知らなかったでしょう。本屋さんに「また来たよ」と怒られながらも、全ての週刊少年漫画雑誌(「ジャンプ」「マガジン」「サンデー」「キング」「チャンピオン」の五大誌。発売日が異なるので、何軒かの本屋をはしごすれば怒られながらも読破可能だった。速読も、この時代に自然に身についた?)と、漫画単行本を立ち読みしていました。
 いつだか忘れましたが、漫画解禁後は単行本を買うようになりました(週刊誌は勿体ないので相変わらず立ち読み)。小説と違って漫画は、何かの折に容赦なく捨てられてしまいました。 その頃、『愛と誠』(「少年マガジン」。梶原一騎原作)や、倉田(池上遼一)クンの描いた『男組』(「少年サンデー」。原作者の雁屋哲さんはその後作風をがらっと変えた『美味しんぼ』が大ヒット!)などの劇画が絶大な人気を博していました。当時読んだ漫画本が今もあったら・・・悔しくて仕方ありません。

 小学校時代に話を戻すと、漫画週刊誌のバックナンバーを家から溢れるほど揃えていた友だちがいて(親父さんが収集していたのだと思う)、その子の家に遊びに行っては、宝の山に埋もれながら漫画週刊誌を読みふけりました。『巨人の星』を連載時に遡って読むことができたし、野球モノだと『ちかいの魔球』を古い古いバックナンバーで読むことができたのだから、文字通り漫画の博物館でした。
 単行本の量も半端ではなく、長谷川町子さんの漫画は全部揃えてあったし、『のらくろ』シリーズや『赤胴鈴之助』シリーズも、復刻版で読むことができました。スヌーピーで有名な『ピーナッツ』シリーズの単行本も揃っていましたし、貸本時代?の「戦記」シリーズも山のようにありました(友達のお父さんは1/250の戦艦大和の巨大模型を作るような人でした)。
 テレビで人気の『タイガーマスク』や『ゲゲゲの鬼太郎』も、原作漫画の方が断然面白く、ドキドキしながら読んだものです。自宅&学校では禁止されていた『ハレンチ学園』(スカートめくりが社会問題化)や、『銭ゲバ』(残酷すぎるから)や、『ワル』(非行に走るから)や、『トイレット博士』(低俗だから)も、友だちの家で読みました。
 ここまでくれば殆ど貸本屋(しかもタダ!)ですね。ニワトリさんは、そうやって読んだ本の中で、特に気に入った作品を解禁後に買っていったのですが、永井豪さんに対する風当たりは相当強く、『魔王ダンテ』と『デビルマン』は何とか認めてもらえましたが、『キューティー・ハニー』は却下、こっそり買った『けっこう仮面』は見つかり次第捨てられてしまいました。

 小学校低学年時に一大妖怪ブームが起こり、その頃からマニアックだったニワトリさんは、しげる先生に教えられて色々な妖怪話を読んでは恐怖に震えていました。ろくろ首やのっぺらぼうなどは様々なバリエーションがあって、中にはコミカルな話もあったけれど、怪談で特に怖かったのがラフカディオ・ハーンの『耳なし抱一の話』。今では、この話を読むと夏の夜の蚊帳と蚊取り線香の匂いが思い出されるのですが、実際は、あまりの怖さから夜眠れなくなってしまって、泣きながら両親に「眠れない」と訴えると、「そんな本を読むからです」と叱られていたのでした。全く、『ゲゲゲ~』の「おばば」とは偉い違いですな。
 たくさんの妖怪が出て来る『鬼太郎』シリーズは、だから漫画も全て読んでいます。ただ「恐さ」にかけては梅図かずおさんが圧倒的で(その後、『恐怖新聞』『うしろの百太郎』のつのだじろうさんが出てくる。少女漫画の『デイモスの花嫁』も愛読)、梅図漫画を読んだ日の夜は一人でトイレに行くことができす、眠っている両親を起こして(やはり)叱られました・・・。

 さて、『悪魔くん』のテレビですが、先も書いたように非常に厳しく視聴を制限されていたので、本放送を一度も見たことがありません。でも、夏休みなどの特集で、何度も再放送されたと思います。親の目を盗むように、白黒テレビでこっそり見ていました。
 ドラマの感想を殆ど書いていませんが、今週は、テレビ放送が終わった後に茂が戌井にかけた電話のシーンに尽きますね。男泣き必至?


『ゲゲゲの女房』(第17週) ~個性派ぞろい!

2010-07-28 22:33:00 | 連続テレビ小説


 一泊二日の仕事も無事に終わりましたが、今週は火&木が夜勤で、もしかすると日曜日が休みになるかもしれないけれどキツイ仕事が続くので、時間の合い間は極力寝るようにしていいます(今日も26時間労働でした。さすがに仮眠を取っていますが、明日の夜勤は月末だし徹夜必至?)。

 第17週から、実に個性的なアシスタント三人が登場しましたが、色男の小峰君がつげ義春さん、『巨人の星』の川崎のぼる風に瞳に炎を宿していた倉田君が池上遼一さんとのことだから(さぶのすけさんが教えてくださいました)、水木プロはもう一つの「ときわ荘」と言ってもいいでしょう。彼らに負けず劣らず個性的なスガちゃんのモデルは不明ですが、全く架空の人物ではなくて、似たような方が水木プロに何人もいたそうです。二人のお嬢さんも、アシスタントさんにずいぶん遊んでもらったとか・・・。
 予告編では、むさくるしい長髪と髭に隠れて全く人相のわからなかった小峰君が、風呂上がりにさっぱりした姿で現れると(他人様のお風呂で散髪&髭剃り!)、おやおや、『オトコマエ』の斎藤工さんだったんですね!
 『ねじ式』があまりにも有名なつげ義春さんは、漫画のタッチや醸し出す雰囲気から、何かじめじめした鬱陶しい男性を想像してしまうのですが、実際大した「オトコマエ」だったそうで、水木プロでも一番もてたと言われています。二人を並べて勝負したら、どちらが「オトコマエ」だったのかな? つげさんの顔は知りませんが、雰囲気はすごく出ていると思います。まあ、工さんだからね、これくらいは当然かもね。
(彼は『映画秘宝』で連載持つほど、かなりディープな映画好きなのです)

 ヒロインの美女ぶりが喧伝される『ゲゲゲの女房』ですが、美しいだけでは三日足らずで飽きてしまうものでして、よくよく眺めてみると、美男美女の比率が相当高いドラマであることに気づきました。
 第17週から登場したアシスタント三人衆もそれぞれ魅力的な顔立ちをしているし、「ゼタ」の深沢を演じている村上弘明さんも、「少年ランド」(だったっけ?)の豊川編集長を演じている眞島秀和さんも美男子です。さらに、風間トオル、杉村太陽、(お元気ですか)鈴木裕樹さんに、ベテランの風間杜夫&大杉蓮さんでしょう、新旧「オトコマエ」がフル出演しています。個人的には、布美枝の弟役を演じている星野源さん(映画『のんこ36歳』が印象的だった)あたりがツボなのですが、美男子からはやや外れるかな? 同じくやや外れるけれど、柄本クンに、今週18週に久しぶりに登場する中村クンや貧乏神も負けず劣らずだし、徳井優さんが地味に見えるほど(実際地味な役ですが)面白い面子が集まっています。

 女性陣も負けていません。美女キャラでもなんでもない乾物屋のおかみさんを演じている尾上紫さん(舞踏家)は、家柄も凄いですが素顔は大変な美女でして、声もヒロインの作り声より素敵です。兄嫁役の桂亜沙美さんも実に素敵な方ですし(個人的にはこの二人が一番を争う?)、最近は殆ど登場しない次女役の星野真里さん(『私は猫ストーカー』の彼女は完璧でした。『空気人形』でも実力発揮)も魅力的な女優だし、上昇志向のありがちな女性を演じている桜田聖子さんも、素顔はとても爽やかなしかも抜群の美女です。彼女たちが自分の周りにいたら(と妄想すれば)、もう誰を選んでいいかわからず、酒池肉林になってしまいます(この文、意味不明)。
 そうそう、隠れた美女と言えば、お湯を借りに来るおばちゃん(水木プロの経理に抜擢されたけれど)に化け切っている愛華みれさんは、言わずと知れた宝塚のトップスターで、もちろん大美女。劇中熱い視線を浴びているいずみちゃんや、お懐かしいはるこさんなど、若い女優さんもいいですが、戌井さんの女房役を好演している馬渕英俚可さんといい、隅から隅まで美女だらけの『ゲゲゲ~』なので、打ち上げとかで皆全員集合したら、目のやり場に困るでしょうね。
 さらに付け加えるなら、(今も魅力的ですが)野際陽子、松坂慶子、古手川裕子、竹下景子、東てる美さんの若かりし頃といったら・・・半端じゃありません!

 話を戻すと、家の改築に合わせるように、第17週から主題歌の映像もリニューアルされましたね。一反木綿の絵の隣に藍子ちゃんが描いた絵がちゃんと飾られていて、ゲーテの言葉が貼り紙しているとか、重箱の隅が魅力的な『ゲゲゲの女房』です。それだけに、重箱の隅に不満を覚えることもあるのですが(その最たる部分が、ヒロインだけが美人に見えてしまう点なんだけど)、スガちゃんと浦木の戦いが見たいニワトリさんです。
(いずみちゃんをめぐるスガちゃんと北村の戦いは、両者ともに敗退して倉田クンが勝者になるでしょう)


『ゲゲゲの女房』(第16週) ~さらば貧乏神!

2010-07-25 05:50:00 | 連続テレビ小説


 第16週「来たるべき時が来た」を見終わったとき、この先尻切れトンボになってしまうのではないかと危惧しましたが、第17週「プロダクション旗揚げ」が終わってみると、杞憂に過ぎなかったことがわかりました(すいません。おそい感想で・・・)。
 というか、第16週は、今までの苦労が報われて大きな目玉から涙を流した松下奈緒さんと同じような感慨に浸るのかと思ったのですが、特にそういうことにならなかったので、ちょっと拍子抜けしてしまいました(淡々と味わうのもいいじゃない?)。でも、ニワトリさんのリクエストに応えてくれて?すっかり小さくなった貧乏神が村井家をこそこそ出ていく場面がありましたね! 満足です。

 茂や布美枝よりも、茂の才能を信じていた深沢&戌井さんの喜ぶ顔が何とも印象的でした。ある意味自分のこと以上に嬉しいのだけれど、この先茂が自分とは別世界のニンゲンになってしまうのではないかという寂しさもついて回る複雑な表情が・・・。でも、授賞式でのスピーチやその後の振る舞いから、茂が「成功」した程度のことで変わる人物ではないことがよくわかりました。そしてもう一人の分身である浦木もまた・・・(ネズミ男のモデルは茂自身なので、この作品のために作られた浦木の変わらなさにも、好感を持ってしまう)。

 ここにきて、ヒロイン=布美枝役の難しさが明らかになりました。今までの朝ドラヒロインと違って、「夢」を実現するための特殊能力(都合の良い力)を持たず、他人に対してお節介も焼かず、ただそこにいて全てを受け入れる役がこんなに難しいとは・・・連続テレビ小説は26週も続くのだから、役を作るのではなく「役を生きる」ことが要求されるのですが、今回が朝ドラ史上最も難しいヒロインかもしれません。松下さんの布美枝はだいたいわかりましたが、映画版で吹石さんがどう演じるのか楽しみになってきました。

 それでは、行ってまいります~♪


『ゲゲゲの女房』(第15週) ~共にブレイク!

2010-07-12 10:00:00 | 連続テレビ小説

クルミさんも見ている?『ゲゲゲの女房』


 最近、忙しいのと、体力低下したのか?以前のように起きていられず、ブログ更新がなかなかできません。土曜日は仕事+ちょっと早いけど暑気払いの飲み会、昨日も仕事+参院選で(予想していたけど、民主党は無残な敗北を期しました)それどころではなかった? でも、それにしても、土曜日は家に帰るなり布団に直行だったし、日曜日も急速に眠気が訪れて目を開いていられず・・・(今日は夜勤だし)。いい加減、「能登」や500系新幹線の記事をまとめたいのに、ネコか『ゲゲゲの女房』の記事しか書いていません。ボルテージ下がり過ぎ?

 さて、『ゲゲゲの女房』は普通に、楽しく見ています(龍馬伝』の方は、違和感が強くなってきたけど、一応見ている)。第15週は「イカル&イトツ」が唐突に上京してくれてアクセントになってくれました。
 先週の「こみち書房」の人々に続いて、漫画家志望のハルコも夢破れて帰省しましたが、彼女に対しても「皆頑張って描いているのだから(しかも好きなことをやってきたのだから)」同情はしない茂のクールな応答が素敵でした。きちんと筋が一本通っていて気持ちがよろしい!
「だらっ!仕事のことに口出しするな!!」と布美枝を一喝するシーンもありましたが、すぐに彼女の気持ちを慮り「貧乏神」を例にひいてフォローしたところもさすがです。「カステラは、下の砂糖のザラッとしたところがいい」のひと言も良かったですね。ちなみに、私もカステラは底のところが一番好きで、だから長崎は砂屋のカステラが大好きです。
 次週を大いに期待させるところで終わった第15週。次回予告で、見たいところがさりげなくワンカットずつ明らかにされていましたが、漫画家「水木しげる」も夜明け前を迎えたようです。来週は是非とも、愛嬌さえ振りまくようになった貧乏神が住み慣れた水木家から悄然と立ち去る光景を見せてくださいね~♪

 それはともかく、漫画家「水木しげる」がドラマの中でブレイクする前に、演じた向井理さんが先にブレイクしましたね。第3週目に登場してから日増しに好感度を増していき、(民放でも活躍されていますが)何と来期の大河ドラマの出演も決まってしまいました。『純情きらり』で達彦さん現象を巻き起こした福士さんでも、いきなり大河抜擢は叶わなかったのに・・・。
 数年前と比べても情報の伝達速度が異常に速くなり、最近は何ごとにつけ、グレーゾーンが全くないまま「0か100か」の勢いで振り子が振れてしまっていますが、こんなところにも、その傾向が現れているのでしょうか? 頭を冷やす時間がないというのは考えものです。
 幸いなことに、向井さんも福士さんと同じように自分の足元を見ることができる方なので、人気の盛り上がりとは関係なく、自分の速度で俳優人生を歩んで行かれることでしょう。


『ゲゲゲの女房』(第14週) ~女の道は・・・

2010-07-04 23:46:20 | 連続テレビ小説

 東京オリンピックの開催式(10月10日の体育の日ですね・・・)は見事な秋晴れだったそうですが(残念ながらニワトリさんは、オリンピックの記憶がない)、こみち書房の三人が、その日に旅立っていきました。
 『ゲゲゲの女房』(第14週)は、土曜日に涙腺崩壊された方も沢山いたと思いますが(布美枝の作った金メダルがあそこで使われるとはね・・・)、松坂さんに佐々木さんといえば、大河ドラマ『篤姫』で重要な役どころを演じていたおふた方でした。篤姫を演じたあおいさんは、いよいよ大女優の風格が出てきましたが、あれからもう二年が過ぎてしまったんですね~。『ゲゲゲの女房』でも、主役の二人を暖かく支えてくれていました。そんなお二人にもうお目にかかれないとしたらとても残念で、そちらの方面でも目頭が熱くなりました。そうそう、大女優と言えば、若い頃の松坂さんは、それはそれは美しい人でしたが(今はどちらかというと、肝っ玉母さんだけど)、若い視聴者はご存知なのかしら?
 個人的には、大河ドラマ『国盗り物語』で信長の妻の濃姫を演じた頃から松坂さんの大ファンになりました(このとき光秀の妻を演じた中野良子さんと、『気まぐれ天使』の酒井和歌子さん。若尾文子さんと岩下志麻さんを別格とすれば、この三人が突出していたかも)。主題歌も歌った『水中花』のバニーガール姿が話題になりましたが、現在放送中の大河ドラマ『龍馬伝』で山内容堂役を怪演している近藤正臣さんと共演した『今はバラ色が好き』をイチ押しします(この二人は『水中花』でも共演しています)。松坂さん、とても素敵でした。

 重箱の隅をつつくような話題かもしれませんが、第14週では寺山修司さんの名前が実名で登場しました。その一方で、同時代的に漫画を文化にまで押し上げた雑誌『ガロ』が『ゼタ』に変わり、水木さんと同じくらい重要な白土三平やつげ義春といった人々の名が全く出てこないのは、どうにも違和感を覚えました。手塚治虫や石ノ森章太郎、赤塚不二夫や藤子不二雄の名前も出てきません。著作権や肖像権にひっかかるのかもしれませんが、そうだとしてもちょっと残念ですね。

 第14週では、茂の重要なひと言が問いかけに答える形で披露されました。「生きている人間には同情せんのです」「戦争で死んだ人間が一番可哀相だと思うから」
 この言葉の根底には、「生きているだけで素晴らしい」という率直な生命賛歌があるのですが、なかなかそう思えないのが現実であり、よくよく考えれば人生とは、釈迦が出家したように苦に満ちているのかもしれません。にもかかわらず、私は水木さんの意見に賛成で、生とは善ではないかと考えます(他の命を奪うことで生きているわけだから悪とも言えますが)。「生きていることが素晴らしい」と思えるような「生」を生きたいものです。