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僕の消灯時間まで

ブログの引越しをしました。
愛する方々へ、遺書のように。

休み

2013-01-23 22:19:27 | 日記
自分でも驚くほど、平熱のような冷静さがある。
こんなにクラクションを聞くこともない。


そんな街中を歩く。
灼熱のヤンゴン。
これでも涼しいようで、夏は一体どんなだろうと思う。
犬や猫がウロウロしていて、狂犬病の恐れもあるからモチロン近づかない、近づけない、近づいて来ない。
寺院の犬達は近づいてくる。
寝てるこやつが可愛かった。


奥にはもっと寝てる。


寝てる。


そんな中に小さな子どもがいた。
青味がかったグリーンの服を着て、歩道と建物の塀の境に座って泥や砂で遊んでいる。
その前でお母さんが果物を売っている。
たまに、お母さんが振り返り、子どもは何かを見せて、お母さんは笑う。
売れ残ったオレンジを泥だらけになった手で食べてたけど、不思議と不潔さがない。

寝釈迦様のそばで、女の子達に出会った。
こっちを見てニコニコ、モジモジしてるからミンガラバー!って追いかけたら仲良くなった。
「コリアンのしてるカメのネックレスかわいいね。」
そう言って僕の胸に伸びてくる手は何か仕事をしてるんだと分かった。
そんな手だった。
「僕には息子がいます。ちょうど君達と同じ位の男の子が二人です。だから、君達がお土産を選んでもらえませんか?」
「いいのがあるよ!安いよ!」
寝釈迦様のそばには売店があって、そこで邪気払いのパチンコを選んでもらった。
「コリアン、また来てね!子ども達にも合わせてね!」
ザラついた手で僕の手を握って通訳のリンナイさんに真剣に話してた。
「分かりました。その時はいつか来るね、きっと。それでね、僕はコリアンじゃないよ。日本人なんですよ。」
と伝えた。


大きな目的の仕入れも出来たし、工場への案内もしてもらえた。
僕たちはラッキーだった。




大学教授とのパイプも作れた。
飛込み営業で。(笑)
僕たちに狙われたら逃げられまい?
一時間、リンナイさんはよく頑張ってくれたと思う。
どうもありがとう。
明日、お礼をしなくちゃ。


ヤンゴン大学。
ここは、オバマ大統領がスピーチをしたことで有名。
「タイムさんもいつかスピーチをするといいですね。」
「タイラだけどね。」


この構内の道路上で、1988年に学生がたくさん殺された。


ヤンゴン川をお見せしたい。
リンナイさんとアウンさんはそう言って僕らを川まで案内する。
そこでは乳幼児を抱えたお母さんが暮らしてた。
ベンチに毛布で屋根をかけ、そこで暮らしてる。
それでも物乞いなんかしない。
果物を売っている。
川の照り返しと、40度近い気温がきついぜよ!


僕は真剣さが欠けていたと思う。
そんなことばかり今は思う。
仕方ないね、そう考え始めたんだから。
広州で千葉さんに会い、街並みを見て、ミャンマーで子ども達に会い、常識に疑問を敢えて持つことで、僕は強くなりました。少しだけね。
圧倒されてたけれど、今は文句を言いながら道に寝てる人を現地の人のようにまたいで通ることができる。
「ミンガラバー カミャ!」
「あーむにゃむにゃ、ミンガラバー。」
何も差はない。
だって、何も差がない。
むしろ、彼等はちゃんと生きている。
僕より、ちゃんと、生きている。

広告という仕事をしてきた。
でも、それは勝敗をつける為の手助けに過ぎない。
真剣さが足りなかった。

先の先の先理論。
それはきっと、もっと手前の話かもね。
それでも、これよりマトモな話を知らないから、仕事の講演はバンバン行くもんね!
呼んでください。
儲ければいい。
自分に負けないように。
呼んでくれた人が儲かるように、僕は話す。
少し、分かった気がするから、いつもそれを話してる。
スコップ団の講演とは違います。
出来れば少ない人数がいいのです。
お茶でも飲みながら、目的と現状をゆっくり考える。
それが僕の今の仕事です。

彼らも大きくなったら大人になる。
僕は大きくなって、なんちゃってな大人になった。

だから僕は、もっと意思を発しようと思う。
これまでも発してきた。

これからは気にせずに、発しようと思う。
何かを恐れていたのではない。
でも、あまりにくだらないことで足を引っ張ろうとする人々で溢れています。

とにかく、僕らは暇なんだ。

世界は驚くほど、みんな本気で過ごしてる。
もちろん、それが全てじゃねぇことなんて知ってっから。

早く本気だけの世界になればいい。
早く本気だけの世界に。

それだけで、全てある程度まで行くんじゃない?

無邪気だった僕は長い休みに入り、そしてそんな僕の中での時代は、もう一度終わりにしよう。
本格的に、長い休みに入る。

無邪気サヨナラ。
本気で行こう。
そんなことを、バーでサダポンと話していたよ。
あと3日。
頑張ろう、カンパイ!
コメント (2)
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ミャンマー

2013-01-23 01:06:05 | 日記
ミャンマーの空です。


ヤンゴンには現地時間で午後3時に着きました。
飛行機を降りて、例の階段通路の中から暑いです。


少しのお金がこんな札束になってしまいます。
これで300ドル位だから三万円もしないんだね。
びつくり。


ホテルにチェックインして、余計なお金と荷物を置いて少し探検をしました。
街を歩いてみました。
バゴダと呼ばれる寺院があって、僕はこういうのがすごくいいなぁと思います。
ガイドさんであるリンナイさんは45歳。
ミャンマーの人達は、年齢よりも少しだけ若く見えます。


街中は露店が並び、両替の呼びかけは多かったけれど物売りなどは少ない気がします。
むしろスペインの方が多かったと僕は思う。
ここは車道です。
歩道じゃないんだよ。


「横断しますね。気をつけてください。」
数車線もある、車がビュンビュンのところを横断します。
死ぬかと思った!
無論、写真を撮る余裕もありません。

独立記念碑。
もう少し整備すればいいのにね。
長崎の追悼空間を思い出しました。


伊藤さんと。
これは、ヤンゴンのバゴダの前で。
いやぁ、夏です!


スコップ団みたいな乗り方が普通みたい。
落ちないでね~。


別な寺院に案内してもらいました。
ここは、裸足にならなくちゃいけなくて、裸足になりたくない欧米の観光客が一人怒ってたなぁ。
怒っても、仕方ないのにね。
少しだけ一本背負いの衝動にかられたけど、別にいいかの精神でやり過ごす。


建物の大半には金が使われていて、純金じゃないところでも金箔で仕上げられています。
塔のてっぺんにはダイアモンドとかサファイアなどがぶら下がってるそうで。
iPhoneに望遠鏡を覗かせて撮ってみたけど、後ろに並んだ人がそれを真似して大渋滞を引き起こしてました。
ごめんちょ。


塔の全貌。


これは菩提樹です。
悟りでも開けるかと近寄りましたが、デカい木だなぁ!
と思って終わりました。


寺院に続く通路は少し長い。


「サー。お腹は空いておりませんか?」
「いつだってペコペコです。」
「(笑)サー、中国料理とミャンマー料理ではどちらがいいですか?」
「ミャンマー料理がいいです。お願い出来ますか?良ければご一緒にいかがでしょうか?」
「喜んで!」
とても素敵なガイドさんです。


この方はボディガード兼ドライバーのアウンさん。
観光会社の人ではありません。
サッと食べて、輝く瞳でお礼を言ってすぐに退席してしまいましたが、こんなに遠く離れた土地で育ち、一緒にゴハンを食べるという事が少し感動的でした。
「ありがとござましゅ。サー。」
こちらこそ、安全運転をどうもありがとう!


食事も美味しかったと思います。
僕はアラビア料理(レバノン料理)、スペインのアンダルシア料理とかが本当に苦手だったから勝手に不安を抱いてましたが、どっこい美味かった!


ミャンマービール。
ビール苦手だよ~ん。
それは、世界中どこでも同じだよ~ん。
苦いんだもん。
少しでいいよね、ビール。


デザートに果物が出てきて食べようとすると伊藤さんが、
「やめろぉ!」
と叫んでビックリした!
「忘れたのか、あの医者の言葉を。柏木クリニックの彼の言葉を。生水だけではない。氷に気をつけなくてはならないのだという言葉を!」
ちぇ。
パイナップル食べたかったなぁ~。
伊藤社長。
彼の名は定国(さだくに)と言います。
僕が学生の頃からバンドの練習に使っていたスタジオを経営している人。
仙台の音楽シーンは、彼が牽引してきたようなもの。
すごいことだと思うけど、本人はどうでもいいみたいです。
サダポンって呼んでますが、サダポンには様々な技があります。
全部くだらねぇから書かないけど。
この食事の時に披露した技は、
「サダポンの技。」
「え?なに?」
「出ました。サダポンの技。」
「どーせくだらねぇんだろ?やってみな。」
「もう、しました。」
「??」
「二度と落ちないであろう香辛料タップリのソースをシャツにこぼす技。」
くだらねぇ~。
マエカケすりゃいいじゃん。
それで少しヘコんだ顔がこれ。


その他にも「サダポンウォーク」「タバコの灰飛ばし」などがありますが、電池の無駄なので別にいいね。

ホテルにはWi-Fiが飛んでるのでやっとネットに繋がりました。
「あれ??おかしいぞ!?」
「今度はなに。」
「ネットに繋がりませんなぁ。」
「見てやるから貸して。」
「‥‥‥。IQ高い人って素晴らしいね。」
「うるさいな。待ってろよ。‥‥。ダメだ。サダポンさ、Wi-Fiに繋ぐソフトか何かをアンインストールしてるしね。」
「したかもしんない。」
「なんで?」
「使わねぇもん。ダウンロードし直してくれない?」
「ネットに繋がればね?」
「お手上げじゃん。」
「有線で繋ぎたい?」
「繋ぎたい。」
「聞いてきて欲しい?」
「聞いてきて欲しい。無理だもん俺。」
結局ロビーで英語で問い合わせ。
英語スタッフがいるホテルで良かったよ。
ホテルのバーでワインを飲みましたが、ワインはアビニヨンがやっぱり美味しかったよね、という話で終わりました。


街中は暗いかな。
外食をする人々で溢れています。


野犬がたくさんいます。
ブラウンに似ていて、君のことを撫でてあげたいけれど出来ません。
暗いかな?


明日は本命の仕入れと、ヤンゴン大学に行って打合せ。
それが終わったら寝釈迦様とか見に行きたいんですけど!

とにかく、僕も伊藤さんも無事です。

ミンガラバー。
こちらは二時間半の遅れだから夜中の12時だけと、街中には妙なおっさんによるお経のような歌声がずぅっと流れています。拡声されて。
気にはならないけど、うるさい。

コメント (5)
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