応援団始まって以来のピンチの日だった。



今日は、応援団が始まって以来のピンチの日だった。
鼓手が1人もおらず、参加団員が3名。
これまでにも3名という時はありました。
しかし、太鼓はあった。
昨夜から、参加表明リストを何度も見る。
更新されない。
コメント数は3のまま。
やるっきゃねぇよ。
「俺たちだけでやるっきゃねぇよ。」
「昨日はあんなにいたのに…」
「いやいや、サボって来ねぇわけじゃねぇんだし。」
「大丈夫。なんとかするさ。」

すっかり忘れてたんだけど、数年前に来たことがあったらしい。
マリコが言う。
「まだ思い出せない?」
「思い出せない。」
「ウソでしょ?」
「来たの?俺が??ここに??」
「来たよ。」
「全く思い出せな…」
「もう大丈夫!(お前はもうしゃべるな!)」
ところが。
楽屋に通されると、一気に色々と思い出してきた。
…気がしたけど、思い出せない(笑)
一人のお母さんが挨拶に来てくださった。
コロナの始まった頃に、サプライズで応援してもらった子のお母さんだという。
「覚えてないですか?」
「はい、覚えてません。」
「ごめんなさい、この人アレなんです。」
野球選手になりたいって子でしょう?
覚えてるよ。
一際大きなハルキくん。
覚えとるわい。
頑張ってるみたい。
これまでの活躍をお母さんが教えてくれました。

あの応援のおかげでって言われたけれど、本人の努力だろう。
嬉しいけどね。
そう言われると、嬉しいけどね。
さて、ここの学校の応援団。
まぁまぁの人数がおります。
そして、四年前の先輩方が「レジェンド」と呼ばれているらしい。
「ほう?」
興味深い話しだった。
よくよく聞くと【みやぎ復興応援団】の子たちで、今はもう大学生になるのかな。
そんな子たちがエールを伝えていてくれたらしいのだ。
「それは、青空のエールを?」
「はい、たぶんそうです。」
「じゃ、一緒にやれるということじゃない?」
「はい、おそらく。」
「リハは出来ますか?」
「10分間の休憩がありますから、その際に。」
「やりたくない、と言われたら諦めます。でも、やります!だったら一緒にやる感じでもいいですか?」
「それはもう!生徒たちも喜ぶはずです。はじめて青空応援団の本物の方々にお会いするんですから。」
大ピンチだったけれど、雲行きがいい。
むしろ、雲が晴れていく。
応援団の生徒たちが来た。
「一緒にやらない?」
「やります。」
女の子の団長からの気持ちいい返事でした。
リハをしてみたら、問題なく。
太鼓も上手。
僕の講演を終えて、彼らを呼び込む。
講演の段階で、前の子たちが号泣してた。
なにか辛かったんだろうね。
でも、言ってやったからな。
人の夢を笑うやつは友達でもなんでもない。
君たちには素晴らしい応援団がいるしね。

青空応援団始まって以来のピンチは。
レジェンドたちに救われた。
青空応援団始まって以来のピンチは、最高の応援となって終わりました。
太鼓がいなかったから考え出した作戦。
人が少なかったから思いついた行動。
誰かが欠けてもダメだった。
何年も前に種を蒔いて、何年か前に芽を出し、今日、花が咲いた。
あの子たちも、この子たちも、俺たちも。
誰かが欠けてもダメだった。
俺たちはマルチバースの中にいる気がする(笑)
いい応援でした。
こちらが元気出た。
ありがとう。