山の春夏秋冬

たまの休日に野山へ出かけたとき目に留まった生き物や風景の紹介

ヤマトアオドウガネ

2007年07月31日 | 甲虫類

 この頃お寺の庭の木の葉の上で、昼間にヤマトアオドウガネが休んでいるところをよく見ます。夜になると電灯によく飛んでくるので、たぶん夜行性なんでしょう。

2007年7月29日 京都市西京区大原野

 ヤマトアオドウガネは、南方系のアオドウガネよりもずっとドウガネブイブイに近い種類のようで、ドウガネブイブイに緑色を付けただけのような印象です。
 ドウガネブイブイと言えば、幼い頃住んでいたあたりに植えてあった街路樹のアカシアによく繁殖していて、子供達は「ババブイ」と呼んでいました。「ババ」と言うのは関西の言葉で「糞」の事です。捕まえるとすぐ手に糞をされたので、そう呼んでいたのだと思います。脅かして逃げる機会を作る為にそうするのか、ただびっくりしてお漏らししていたのか、それは本人に聞いてみなければ分かりませんが。

 ツツジの葉の上でもときどき休んでいるのですが、その側にあるウメの葉の上にはいくつも居るので、夜に動き出してはウメの葉を食べているのではないかと思います。

 ここにも居ました。


アブラゼミ

2007年07月30日 | セミ・カメムシ・チャタテムシ類

 もうこの時期になると、目に付く虫たちも種類が少なくなってきました。道ばたで見付けられるような生き物ばかり探していたので、これから何を探そうかと少し悩んでしまいます。取りあえずセミでも見て歩こうかと、神社の境内を歩いてみました。この頃クマゼミのやたらと多い町中と違って、山手の方はやはりアブラゼミやニイニイゼミがほとんどです。しかし、いざ写真でもと思っても、なかなか良い位置にいません。歩き回って、やっと目の届く所で鳴いているアブラゼミを見付けました。

2007年7月29日 京都市西京区大原野

 この少し翅を開いているのは鳴いているときです。写真を見て、声は聞こえなくても鳴いているんだなと分かります。念のために。

 子供の頃に町の中でセミ採りをして、一番たくさん採れるけどあまり人気がないのがこのアブラゼミで、ニイニイゼミは小さくて採りにくいし数も多くはないのでまあまあの人気、クマゼミは採れるととても嬉しく思うくらい魅力的で少ないセミでした。しかし今では聞こえてくるのはクマゼミの声ばかりです。

 こんなところでも鳴いていました。


ヤスマツトビナナフシ

2007年07月28日 | バッタ・カマキリ・ナナフシ類

 普段は樹の上に居るようで、他のナナフシの様にはなかなか見かけることがないのですが、伐採したシイの枝などを積んであるところに居ました。

2007年7月16日 京都市西京区大原野

 トビナナフシとは言ってもこんなに小さな翅ですから、もちろん飛べません。いちど捕まえて放り投げて試してみたことがあったのですが、パラシュート代わり程度にはなるようです。

 エダナナフシなどよりは大きさの割に頭が大きくて子供のような顔をしています。


ドロバチの一種

2007年07月28日 | ハチ・アリ・アブ・ハエ類

 曇り空の下ではありましたが、道ばたのヤブガラシの花に無数のハチ類が来ていました。始終せわしく動き回っているので、撮ってみたところでぶれぶれの写真にしかならんなぁと思いながら撮ってみると、この写真だけは何とか止まっていました。

2007年7月16日 京都市西京区大原野

 せわしく動き回ってはいますが、花を舐めている一瞬は止まるのでねらい目です。とは言ってもなかなか思うようにはいきません。ちょっと慣れが必要なようです。
 このハチ、普通にいるので図鑑にも普通に載っているものと思いましたが、手元にある図鑑には見あたりませんでした。ドロバチの仲間だとは思うのですが。


ヤブミョウガ

2007年07月27日 | 草本

 神社の森の少し薄陽が指すような場所で白い花が咲いていました。どこか山奥へ来たような景観です。

2007年7月22日 大阪府三島郡島本町

 何となく「ミョウガ」と言う印象だったので調べてみると、葉っぱは似ているのですが花はまったく違います。どうにも分からないので図鑑をひとつひとつめくっていると、どうにかそれらしい花が見つかりました。「ヤブミョウガ」、名前は似ていますがこちらはツユクサ科で、ミョウガはショウガ科です。

 白い可愛らしい花が咲いています。こういう薄暗い森の中の湿った環境に生えるようです。


アシナガアリ

2007年07月26日 | ハチ・アリ・アブ・ハエ類

 アリがせっせと何かの肉片の様なものを運んでいました。大きさからするとかなり重たそうなのですが、軽々とくわえて持ち上げていました。

2007年7月15日 京都府乙訓郡大山崎町

 速く歩くので撮るのも思うように行かないのですが、ストロボを焚くと立ち止まったりするので、その間に撮ってしまうと楽です。

 こんなに大きな荷物をくわえていても石垣の斜面など何のその。平気で下っていきました。


マルハキバガの一種

2007年07月26日 | 蝶・蛾類

 薄暗い神社の石垣で見付けました。とても小さな蛾なのですが、きれいな色をしています。

2007年7月15日 京都府乙訓郡大山崎町

 名前を調べようと思っていつもお世話になっている蛾類図鑑のHPを見てみたのですが、どうも日本未記録種のところに載っている種類のようで、名前は分かりませんでした。それにしてもきれいな蛾です。まるでどこかの国の織物の様です。


アカイロトリノフンダマシ

2007年07月25日 | クモ・ヤスデ・ムカデ・甲殻類

 山道沿いの草原に何か居ないかと探し歩いていて、笹の葉に赤と白の模様のきれいなクモを見付けました。

2007年7月25日 京都市西京区大原野

 形から言ってトリノフンダマシの仲間です。写真を撮っておこうと、風が止まるのを待ちながらファインダーを覗いていると、何か変です。模様が動いています。風で揺れているせいかと思いましたがすぐにそうではないと分かりました。腹部の中で模様がうごめいているのです。上の写真が落ち着いているときの模様だと思いますが、警戒したりすると…。

 模様がうごめいているところをアニメにしてみました。風で揺れている位置までは補正していないので少し見にくいかも知れません。腹部両側の目のような黒い点は表面の模様のようで位置は変わりませんが、赤・白・黄の模様は透明な腹部の表皮の下で位置を変えているようです。じっと見ていると「気色悪い~」と言うのが私の印象です。