山の春夏秋冬

たまの休日に野山へ出かけたとき目に留まった生き物や風景の紹介

マダラアシナガバエ

2007年07月14日 | ハチ・アリ・アブ・ハエ類

 橋の欄干の上に緑色に光ったきれいなハエが居ました。光り物はなるべくストロボを使いたくないのですが、その時はマクロストロボをセットしたカメラしか手元になかったので、それで取りあえず一枚…と思ったらとても敏感で、ストロボが光ったときには視界から消えています。すぐに戻ってくるので何度も挑戦してみたのですが、何とか視界に残ったとしても頭の一部や脚の一部だけです。

2007年7月1日 京都市西京区大原野

 どうもストロボのプリ発光に反応するらしく、話しには聞いていましたが体験したのは初めてです。フィルム面調光のストロボの時代には無かったことでしょうが、プリ発光で露出を決定しているデジタルカメラは優れているとは言え、こんな欠点も有ったりします。しかし広角で撮れば視野に入るわけで、逆にこの性質を利用して飛翔中の写真を撮っておられる方もあります。
 このハエ、飛び上がるときは必ずしも前に飛ぶとは限らず上に飛んだり後ろに飛んだり、上の写真は後ろに飛んだ例です。そうやって何度か繰り返している内に、くたびれてくるのか飛び上がる頃合いを見計り損なって、そのまま写ってしまうことがあります。

 撮影の間中、何か獲物をくわえていました。


ザトウムシ

2007年07月14日 | クモ・ヤスデ・ムカデ・甲殻類

 薄暗い森の中の樹の幹にザトウムシがいくつも居ました。脚がやたらと長いので全体像を撮ろうとすると胴体が小さ過ぎて、どんな虫か分からないので胴体だけ撮ることにしました。

2007年7月1日 京都市西京区大原野

 名前は座頭なんて付いていて目が見えないように思われてしまいますが、真ん中より少し前にある黒いのが眼のようです。体の中から現れた潜望鏡のようです。ただ左右に単眼が一つずつのようなので、どれくらい見えているのかは分かりませんが。それにしてもどうしてあんなに脚が長いのでしょう。
 何が便利かというと、一番に思うのは移動速度です。胴体が同じ大きさの他の虫に比べると、かなりの速さで移動できて生活圏が広がります。それから徘徊性の捕食者が近付いて来たときでも、自分より上の方に胴体があるとは気付かずに通り過ぎてしまうことでしょう。
 ほとんどの虫は短い脚で生活しているのですし、あの様に極端に長くなる必要は無いのではと思ってしまいますが、色々な要素が絡み合って生き残っていくのが進化でしょうから、どうして脚が極端に長いのか一口で言えるものではないのでしょうが、無駄に長いわけではないと思います。


クロテンハイイロコケガ

2007年07月14日 | 蝶・蛾類

 お寺の掲示板の蛍光灯に来ていた居残り組です。苔むすような湿ったところにいるホシオビコケガかなと思いましたがどこか違います。

2007年6月20日 京都市西京区大原野

 よく見れば翅の中程からの模様がまったく違います。クロテンハイイロコケガという種類でした。ヒトリガ科コケガ亜科の近縁種ではありましたが。やはり幼虫は地衣類などを食べるようです。


トリバガの一種

2007年07月14日 | 蝶・蛾類

 お寺の掲示板の蛍光灯に来ていた居残り組です。独特な翅のたたみ方なのでトリバガの一種だとは分かるのですが。

2007年6月17日 京都市西京区大原野

 この仲間は写真だけでは種類まで検索するのは難しいようです。標本の写真を見ると、翅は鳥の羽根を数枚並べたような感じでした。名前の由来はここから来ているようで、この留まり方が翼を広げているようだからではなかったようです。


オオモンシロナガカメムシ

2007年07月14日 | セミ・カメムシ・チャタテムシ類

 イタチか何かの糞に群がっていました。徘徊性のカメムシなので、普段は落ちている木の実や地下茎の汁を吸っているらしいのですが。

2007年7月1日 大阪府三島郡島本町

 糞には何かの種らしいものやら色々混ざっていて、このカメムシがどの部分を吸っているのかは分かりませんでした。どうも真ん中にいるのが♀で、右からは♂が交尾を仕掛けていて、左からは別の♂が邪魔をしているところのようです。


クロクモエダシャク

2007年07月14日 | 蝶・蛾類

 サクラの樹の幹に居たとても地味な蛾ですが、だいたいスギに着く蛾のようで、スギの幹などに留まるとまったく気が付かないほどうまく周りの色に溶け込みます。

2007年6月27日 京都市西京区大原野

 一度スギに留まっているところをたまたま見たのですが、たまたまでなければまず気が付かなかったでしょう。留まる場所にもよるのですけど。しかしあまり近くを通ると、びっくりして飛び立つことがあるのでばれてしまいます。