山の春夏秋冬

たまの休日に野山へ出かけたとき目に留まった生き物や風景の紹介

クモヘリカメムシ

2007年11月30日 | セミ・カメムシ・チャタテムシ類

 カラスウリの葉の上でじっとしていました。もうそろそろ越冬の時期でしょうか。どんな所で冬を越しているのかは知りませんが。

2007年11月25日 京都市西京区大原野

 このカメムシは斑点米の発生原因になるらしくて、イネの重要な害虫として嫌われているようです。


キチジョウソウ

2007年11月29日 | 草本

 林の中を少し入ると、この花が群生している所がありました。薄暗い湿った場所でした。

2007年11月23日 京都市西京区大原野

 そのまま撮ると色が冴えないのでストロボを使っていますが、自分の眼で見たときは薄暗いのに花の色がきれいに見えます。

 こんな感じで、この辺りにいくつも咲いていました。この花が咲くとその家に吉事があるという言い伝えから「吉祥草」というらしいのですが、滅多に咲かない花などではなくて、毎年咲くそうです。言い伝えの元になった人は、育て方が下手だったのではないでしょうか。
 調べていると「ユリ科」とも「スズラン科」とも書いてあります。最近はゲノム解析から実証的に分類体系を構築する「APG植物分類体系」という手法があって、それによれば「スズラン科」になります。今はこの手法が主流になりつつあるようです。


コフキサルノコシカケ

2007年11月29日 | シダ類・コケ類・菌類

 竹林の側にある古い切り株にあります。ずっと以前から同じようにそこにあったように思います。

2007年11月25日 京都市西京区大原野

 漢方薬の材料として使われるし抗癌作用もあるとか。有機ゲルマニウムも含んでいるので健康食品としても使われるらしいのですが、自然に生えているものはむやみに採らずにそっとしておいてほしいものです。 


セスジハリバエ

2007年11月27日 | ハチ・アリ・アブ・ハエ類

 神社の周りに植えられた菊の花には多くのハナアブなどが訪れていましたが、ここでもまたひときわ大きなハリバエの仲間が来ていました。

2007年11月25日 京都市西京区大原野

 以前にも一度登場したセスジハリバエです。時期的に少し遅いのか、翅は傷んでいるし腹部の色も冴えません。


ナミシャクの一種

2007年11月27日 | 蝶・蛾類

 菊の花には蛾類も来ていました。

2007年11月25日 京都市西京区大原野

 今ひとつ特徴がないので名前までは調べられなかったのですが、ナミシャクの仲間だとは思います。この手の蛾はたぶん夜行性なので、あまり昼間に訪花しているのは見たことがないように思いますが、意識して観察していないこともあるので、今後はもう少しよく見ておこうと思います。


イシガケチョウ

2007年11月26日 | 蝶・蛾類

 この蝶を見るのも2?年ぶりではないでしょうか。高知県に居る頃は山へ行くとよく見たものですが、まさか近所で見ることができるとは思っても見ませんでした。

2007年11月25日 京都市西京区大原野

 だいたいが南方系の蝶ですが、調べてみるとどうも近年京都でも繁殖しているようです。しかしツマグロヒョウモンの様に分布を拡大しているのとは違って、コレクターの放蝶によるものと言うのが真相のようです。
 タテハチョウの仲間なので飛び方はその通りなのですが、留まるときはいつでも翅を開いたままでいるのが他の蝶と違います。張り付くようにして留まるので、葉っぱの裏に張り付いて身を隠す姿も以前に見たように思います。

 京都でも繁殖できる原因としては、やはり温暖化で越冬しやすくなったのが一番の要因でしょう。今後は更に見たこともないような生き物が、この辺りでも繁殖したりするのではないかと思います。


スッポンタケ

2007年11月25日 | シダ類・コケ類・菌類

 紅葉の時期になると、よく道ばたでこのキノコを探します。別に採って食べようというわけではありません。変わったキノコなので、見付けたときの感動を楽しもうと言うわけです。

2007年11月23日 京都市西京区大原野

 図鑑では梅雨時期から秋までと書いてありますが、まだ秋の頃以外では見たことがありません。頭の方の緑色をしたグレバと言う部分は粘液で被われていて、そこに胞子があるそうです。とても臭いらしいのですが、わざわざ臭い思いをするのも嫌なので、まだ嗅いだことがありません。他のキノコでは傘に当たるのでしょうが、胞子が風で運ばれるのではなくて、臭いに集まってきたハエなどに着いて運ばれると言った仕組みのようです。このグレバの部分を取り除いて、中華料理のスープの材料にするそうです。

 これはスッポンタケの幼菌です。タマゴが土に埋まっているように見えます。この皮を突き破ってにょきにょきと生えてきます。

 ちょっと掘り起こしてみました。割と頑丈な根っこがあって、引けばすぐに抜ける他のキノコとは違って、少し力を入れないと抜けません。この皮の下はゼリー状になっているので、触った感じがぶよぶよしています。その中に少し堅い芯があります。実はこのタマゴの時に食べれば臭い思いをしなくて済むらしいのです。実際このタマゴを手にすると、思わず口に入れたくなるような気になります。そのままでは無理なので湯がくなり火を通せば良いのですが、味はあまりないそうで、食感を楽しむと言ったところでしょうか。美味しく頂くには、少し工夫が必要なようです。

 ひとつ幼菌を割ってみました。ここまでする予定がなかったのでナイフの用意もなくて、少しつぶれてしまいました。それでもだいたいの構造は分かります。真ん中の白い部分はこれからにょきょきと生える部分。その周りの緑っぽい部分はグレバになる部分。そして白い皮との間には半透明のゼリーがあります。


ハラビロカマキリ

2007年11月24日 | バッタ・カマキリ・ナナフシ類

 もうぼちぼち居ないだろうと思っていたら、お寺の庭に植えてあったチョウセンアサガオの葉っぱの上で、日なたぼっこしていました。

2007年11月23日 京都市西京区大原野

 まだお腹が大きいので産卵はこれからでしょうが、もうぼちぼち餌が無くなってきたのではないでしょうか。


コナラのどんぐり

2007年11月23日 | 広葉樹・針葉樹

 近所の神社には大きなコナラの木があるのですが、その下の地面にはおびただしい数のどんぐりが落ちていました。そしてよく見ると、もうどんぐりは根を下ろしていました。

2007年11月18日 京都府乙訓郡大山崎町

 今まで、春になってから根を下ろすものとばかり思っていました。身近なものなのに、まだまだ知らないことがいっぱいあります。

 野菜などのか細い根とは違って、こんなに小さいときからさすがに樹木の根と言った力強い印象があります。
 それにしても葉っぱはいつ出てくるのでしょうか。またときどき見に行ってみなければなりません。ここで大きくなったところで、神社の人に一掃される運命なのですが。


オオノコメエダシャク

2007年11月23日 | 蝶・蛾類

 この日は朝から陽が出てまずまずの天気だったのでお寺の境内をうろうろしていたのですが、気が付くとにわかにかき曇ってきて風まで出てきました。これは引き上げた方が良さそうだと思って引き返していると、スギの幹にこれを見付けてしまいました。

2007年11月18日 京都府長岡京市柳谷

 いよいよ暗くなってきなってきました。しかしせっかくなので撮っておこうと思ったのですが風で翅がぱたぱた、なかなか止まりません。ほんの少しの間だけ風が緩んだところでなんとか納めてきました。

 前翅が左右一枚板のように見える変わった形をしています。私にとっては久しぶりに見る蛾です。大きな蛾なので目に付きそうなものなのですが、大抵の蛾は大きいからと言ってすぐに見られるものではありません。蝶のように昼間飛び回っているわけではないので。
 いよいよ雨が降り出して、駐車場へ向かいました。この日は晴れたり雨が降ったりの繰り返しで、いい加減な天気予報でも当たってしまいそうな天気でした。