山の春夏秋冬

たまの休日に野山へ出かけたとき目に留まった生き物や風景の紹介

ヒロバネカンタン

2012年09月02日 | バッタ・カマキリ・ナナフシ類

 長い間ご無沙汰していました。かなり疲れが出て出掛けるのが億劫になったのと、ちょっと自分的にマンネリ化していたのとで、ついには出掛けなくなっていました。この頃は、うちの周りの環境がかなり悪化して(高速道路の建設や住宅の建設など)、私の気持ちに追い打ちを掛けていました。
 だけど、このごろはちょっと出掛けてみようかなと言う気持ちになってきています。昼間は暑くて出掛ける気にはなりませんが、夜には虫の音が聞こえると、ちょっと草むらを覗いてみようかなという気になって、昨夜はカメラと録音機を持って久しぶりに出掛けてみることにしました。
 たくさん虫が鳴いているのですが、ほとんど名前が分かりません。分かるのはせいぜいスズムシ、マツムシ、カンタン、アオマツムシ、コオロギ数種類と言ったところでしょうか。
 しかし、私の出掛けたところのひとつでは、他の場所と違った鳴き声がよく聞こえました。茂みでも鳴いているのですが、背の低い草地でもたくさん鳴いています。そんなわけですぐにその姿を見ることができました。

2012年9月1日 京都府長岡京市西山

 正体はカンタンでした。しかし、調べてみるとヒロバネカンタンと言う種類のようです。カンタンと同じように、こういう葉っぱの隙間から頭を覗かせるような姿で草に留まっていました。

 カンタンよりは、もう少し開けた場所に出てくるようで、場所によっては探しやすいかも知れません。このブログでは音色まで出すことができないのが残念です。

 アベックをひとつがい見付けました。この仲間独特の姿で居ました。♂の背中から出ている媚薬に♀が夢中になっています。♀の生殖器にはもうすでに♂が精子の入った精球(と言うらしい)が付けられていました。この行為は交尾と言って良いのか、一般的な交尾とはまるで印象が違います。

 話は違うのですが、この頃、と言うよりかなり以前から、うちの辺りは民家の側までイノシシが出てきます。数も多いようです。夜に出掛けるとたいていその姿を見かけるし、草むらから唸られたりして威嚇されたこともたびたびあります。昨夜も大きなイノシシが道を横切って歩いていました。私は夜間に生き物を見に出掛けるのは好きなのですが、この頃は以前と違って夜歩きはかなり危険な気がしています。普通あまり見かけることのない動物がたびたび見られるようになるのも、この辺りの環境悪化の指標となっているのではないかと思います。