山の春夏秋冬

たまの休日に野山へ出かけたとき目に留まった生き物や風景の紹介

サンシュユ

2007年03月31日 | 広葉樹・針葉樹

 近くのお寺のそばでは、サンシュユが枝一杯に咲いていました。梅の次に咲く早春の代表の一つです。

2007年3月28日 京都府長岡京市柳谷

 葉っぱが出る前に花だけが咲きます。木の枝いっせいに咲くとなかなか見事なものです。しかし、梅ほど植えられていないので、あまり見ることがありません。
 
「サンシュユ」とはどういう意味か調べてみると、中国名の「山茱萸」の音読みで、「茱萸」は「グミ」のことだそうです。「山グミ」と名前は付いていてもグミ科の植物ではなくてミズキ科です。ただ、秋に実る赤い実が、グミに似ていると言うだけのことのようです。この実は食べられるそうなので、秋にはいちど試してみようと思います。


ウスタビガの繭

2007年03月30日 | 蝶・蛾類

 せっかく桜が咲き始めたというのに昨夜は雷と大雨。少しは晴れてくるようですが、また週末の夜からは雨のようです。しかし咲き出したら早いもので、次の休日にはまともに見られるかどうか。
 近くの神社の境内も花見の用意がしてありました。もう陽もだいぶ傾いた頃神社の境内を歩いていて、ウスタビガの繭が桜の枝にぶら下がっているのを見付けました。

2007年3月28日 大阪府三島郡島本町若山神社

 一見まだ中に居てそうなのですが、羽化は10月頃らしいので、恐らく中身は空っぽです。道理で薄汚れています。花見の用意までして、とても目に付く所にぶら下がっているのに、神社の人はなぜ残しているのでしょう。もしかすると縁起物かも知れません。

 


トビムシの一種

2007年03月29日 | シミ・トビムシ・イシノミ類

 石垣の辺りを見て回っていると、石の上に黒っぽいとても小さな生き物がたくさん居るのに気が付きました。2~3mmくらいの大きさしかないので私の目ではどんな姿をしているのかよく分かりません。しかし数は半端ではなくて、何百と居るようでした。

2007年3月25日 大阪府三島郡島本町若山神社

 自分の目で見ているだけでは、その姿も何をしているのかもよく分からなかったのですが、こうやって拡大してみると、どうやら石の上の植物質と思うのですが何かを大勢でひたすら食べているようでした。
 ワラジムシの子供のようにも見えてしまうのですが脚は6本、昆虫です。はっきりとは分からないのですが、どうもトビムシ類のようです。跳躍器が見あたらないので、たぶん跳ねたりはしないと思います。

 あまり大きく拡大して撮ってしまうと本当に小さな虫なのか分からなくなってしまいますが。
 この日は雨の後だったから良かったのでしょうか。時間的にも夕方近かったので時間もあるかも知れませんが。後日晴れた日に見に行くと全く姿を見せませんでした。
 この頃は何でもかんでも目に付いた生き物は一度は調べてみようと思うのですが、よくまぁこれだけ色々な生き物が居るものです。今まであまり関心が無かった生き物も多いので、どのような部類に属するのか、そこから分からないことが多いので困ります。


ヒョウタンゴケの一種の

2007年03月29日 | シダ類・コケ類・菌類

 雨の後だったので、まだそこかしこが濡れています。石の上や樹木の幹に生えたコケ類が生き生きしたように見えました。

2007年3月25日 大阪府三島郡島本町若山神社

 かなり小さなコケ類です。がにょきにょき生えてきたばかりなのか、まだ殻を被っているようなものが多くありました。

 たぶんこの殻がはがれると、中の蓋が開いて胞子が飛び出すのだと思います。


コバチの一種

2007年03月28日 | ハチ・アリ・アブ・ハエ類

 この日は午前中まで雨。昼頃には雨も上がって晴れてきたので、もう昼もとうに回ってからでしたが、山向こうの神社の境内をうろうろしてみました。樹の幹の小さな蘚類からはたくさんが出ていたので写真を撮っていたら、ファインダーの向こうにとても小さなハチが現れました。

2007年3月25日 大阪府三島郡島本町若山

 大きさも数mmしかないような小さなハチです。小さいけれど、如何にもハチらしい姿をしています。色もなかなかきれいです。中脚が極端に長くて脛節の棘がとても長いのも特徴です。

 よく見ると、翅は脈のほとんど見えない単純な膜状です。きれいで特徴的なので調べればもう少し分かると思ったのですが、この仲間も図鑑にはほとんど載っておらず、種類までは分かりませんでした。
 だいたいこのコバチの仲間は他の動植物に寄生して育つらしくて、害虫に寄生すれば益虫になるし、植物に寄生すれば虫瘤などの原因になって害虫にもなるようです。


大原野神社の森

2007年03月26日 | 風景

 大原野神社の境内には、割と大きなシイやヒノキ、スギの立ち並ぶ森があります。だいたい神社には鎮守の杜があるものなのですが。
 社の手前には、かなり古そうなシイの樹があります。

2007年3月21日 京都市西京区大原野神社

 社そのものは新しい造りなのですが古い神社です。この老木も何百年もの歳月を見てきたのでしょう。境内の森にもこのような老木が他にもたくさんあれば見応えもあるのですが、残念ながらあとはそれほど古くはありません。この老木の後ろが鬱蒼とした森になっています。

 よく手入れされている感じがします。ただ、松食い虫の被害は甚大で、ここの松の木はほとんど無くなってしまいました。

 どこか深い山へ来たような感じがします。鎮守の杜は「杜」と書きましたが、「杜」は神社のある森を表すときに使うようで、元の意味は「ヤマナシ」「とざす、とじる」の意味のようです。もともと「土」と言う字は、土盛りをして土地の神を祭ったものを表したものらしくて、祭壇を描いた「示」と合わせて「社」、「木」と合わせて「杜」と言うことでしょうか。

 大きな樹が立ち並ぶ古い森が見られるのは、身近なところではこのような鎮守の杜くらいではないでしょうか。私の希望としては、クヌギやコナラの雑木林もあったら良いのですが。

 上を見上げると、ずっと上の方の茂った樹々の枝で空が覆われていました。


マエアカスカシノメイガ

2007年03月25日 | 蝶・蛾類

 天王山にある小倉神社の境内も歩いてみました。特別なにか見つかるわけではなかったのですが、シュロの幹を見ていて白い蛾が一匹留まっているのを見付けました。

2007年3月21日 京都府乙訓郡大山崎町円明寺鳥居前

 今頃になると、どこなりで写真などを見かけます。今が出始めでしょうか。すっきりとした感じのきれいな蛾です。


ツマグロオオヨコバイ

2007年03月25日 | セミ・カメムシ・チャタテムシ類

 晴れて暖かくなると、ツマグロオオヨコバイが飛び回り始めました。冬の間は探しても見つからなかったのですが、こんなに何匹もどこに隠れていたのかと思うほどです。どこからともなく飛んできた一匹が柿の枝に留まりました。

2007年3月21日 京都市西京区大原野南春日町

 ここではあまり写真器材や技術の話しはしたくなかったのですが、こういうシーンの時は、今流行の「虫の目レンズ」のように向こうの山までピントの合うようなレンズが欲しくなります。 


ヨコヅナサシガメの幼虫

2007年03月25日 | セミ・カメムシ・チャタテムシ類

 暖かくなったり寒くなったり、虫たちも戸惑っている様子です。ヨコヅナサシガメの幼虫も一時期暖かくなったときには散開してどこかへ行っていたのですが、ここのところ寒い日が続いていたので、また元の場所に戻ってきていました。

2007年3月21日 京都市西京区大原野南春日町

 この場所がどのように良いのかは分かりませんが、どうやって申し合わせたようにここへ集まって来るのでしょう。


クサカゲロウの一種

2007年03月24日 | ヘビトンボ・トビケラ・シリアゲムシ類

 午前中はまだ少し寒く虫も動く様子もない日でした。神社の境内の通路をそれて林の中に入ったところで、葉の上でじっとしている虫を一匹やっと見付けました。

2007年3月21日 京都市西京区大原野南春日町

 クサカゲロウの一種ではあるようですが、帰ってから調べてみても、私の持っている図鑑ではあまりよく分からない絵が載っているだけなので、結局種類までは分からずじまいです。

 「クサカゲロウ」の名前の由来は、「草色のカゲロウ」とも「臭いカゲロウ」とも言われているようで、元はどちらか分からないようです。子供の頃は身近によく居たもので、翅を摘むと手に嫌な匂いが残ったのを思い出します。「草色・臭い」どちらが元か考えるより、どちらの意味も込めた方がこの虫を表すのにちょうど良いと思います。