しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <アサフとヘマンとエドトン>

2020-10-29 | Ⅰ歴代誌

「また、ダビデと軍の長たちは、アサフとヘマンとエドトンの子らを奉仕のために取り分け、竪琴と琴とシンバルに合わせて預言する者とした。仕事に就いた者の数は、その奉仕にしたがって次のとおりである。」(Ⅰ歴代誌25:1新改訳) 

楽器を使って神を賛美することは、モーセの頃から行われていたのであろう。「そのとき、アロンの姉、女預言者ミリアムがタンバリンを手に取ると、女たちもみなタンバリンを持ち、踊りながら彼女について出て来た」(出エジプト記15:20同)と記されている。▼ダビデはレビ人たちを組織化し、専門の聖歌隊を作って神を賛美させた。その組は祭司たちと同じ二四組とあるから、ペアを組んで奉仕に当たったわけである。▼エドトンは詩篇の三九、六二、七七にある表題で指揮者エドトンと記されていることから、ダビデが詠んだ詩に曲をつけ、聖歌隊の指揮者として奉仕したと思われる。いずれにしても、王の信仰と霊性が反映された礼拝の豊かさがしのばれる。ソロモン以降、この豊かさは次第に失われ、イスラエルは衰退の道をたどった。◆アサフはダビデが契約の箱をエルサレムに運び上げたとき、その行列の先頭に立ち、シンバルを響かせ、主をほめたたえる歌を歌った。ダビデはそれに合わせて喜びながら踊ったわけである。聖櫃がエルサレムに据えられると、その前で主を賛美する神殿聖歌隊の長としてアサフが任命された。「その日、その時、初めてダビデはアサフとその兄弟たちを任命して、このように主に感謝をささげさせた。」(Ⅰ歴代誌16:7同)◆以後、アサフの家系は神殿聖歌隊を世襲することになり、500年以上たってユダ王国がバビロン捕囚となり、その後に帰還したユダヤ人たちの中にアサフ族もいたことが知られる。彼らは苦難の歴史の中でも、神をほめたたえ続けたのであった。キリスト教会は主をこよなく愛し慕ったダビデの心と、それに合わせて主を賛美したアサフたちの信仰を受け継いだ事実を忘れてはならない。私たちが日ごとに賛美する聖歌や讃美歌には、彼らの喜びの調べが御霊による川として流れている。しかも驚くべきことに、神を知らず、霊的暗黒の中を歩んでいた私たち異邦人が、ペンテコステ以後は、この賛美の群れに加えられた。まさに驚天動地のことが起こっているのである。◆そしてついには、あらゆる被造物が全天全地に歌声を響かせる一大聖歌隊として、天の宝座を取り囲むことになる。「また私は、天と地と地の下と海にいるすべての造られたもの、それらの中にあるすべてのものがこう言うのを聞いた。『御座に着いておられる方と子羊に、賛美と誉れと栄光と力が世々限りなくあるように。』」(黙示録5:13同)