「ヨナタンの子はメリブ・バアル、メリブ・バアルはミカを生んだ。」(Ⅰ歴代誌9:40新改訳)
歴代誌系図の最後はここ9章で終わるが、ここはバビロン捕囚から帰還し、エルサレムを中心にイスラエルを再建した人々の系図である。この人々がユダ王国復興を目指し、神殿を再建し、約五百年後に主イエスがベツレヘムにお生まれになった。▼興味深いことに、9章の最後にはベニヤミンの中のサウル一族の系図がある(39~44)。サウル家はペリシテ人との戦いで家系が途絶えたかにみえたが、ヨナタンの息子が一人生き残り、ここから再び増えて行ったことがわかる。メリブ・バアルとはメフィボシェテのことである。▼パウロは自分がベニヤミン族の子孫であると言っているが、このサウルの系図のどこかにつながるのかもしれない。彼の親はそのことを知っていて、生まれた息子にイスラエル初代の王となったサウル(サウロ)の名をつけた、そんな想像もできよう。
パウロはベニヤミン族の中で最大の仕事をした。ナザレのイエスを真に理解し、福音の奥義を明らかにし、使徒中の使徒となった。