今日の昼過ぎ、東京から札幌に帰って来ました。新千歳空港に降り立ったとき、こちらも25℃を超え、真夏日になっていましたが、さわやかな風が吹き、すぐ汗がひくのがわかりました。湿度が低いっていうのは、暑さ感覚に大きく影響するんですね。
ところで今日は飛行機のつばさ近くに乗りましたが、着陸間際になると、じつにおもしろいかたちになりました。速度がどんどん下がってくれば、当然浮力が弱まります。そのとき翼がしっかり空気をつかまえていれば、浮力の減少を防げるわけで、それをするのがつばさのフラップ。このおかげで、ふわりと着陸できるんですね。
大きく下側に垂れているのがフラップで、手前のものは何段にも重なってスダレ状になっています。このようなものが翼の中からスルスルと出てくる、うまく考えたなぁ、と感心しました。つばさの上に立っている板状のものはスポイラー(妨害するとの意味)、一種のついたてで、空気の流れをさまたげ、飛行機の速度を落とすブレーキの役をします。飛行場が近づき、この板が立ち上がったとき、飛行機がガタガタと、こきざみに震えだすのですぐわかります。翼の下に出っ張っているコーン状のものは、フラップを動かす駆動装置がおさめられています。
たかがつばさ、されどつばさ、技術の粋を集めたこの羽根があればこそ、私たちは安心して飛び上がり、また着陸できるんですね。鳥のつばさを研究し、その飛翔する姿を見て発達してきたつばさ、やはりほんとうにほめたたえるべきは、人間の知恵でなく、鳥をおつくりになった創造主の御知恵であるのは、いうまでもないこと。