しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
よかったら見てください。

朝の露 <レビとの契約>

2023-08-21 | マラキ書
「しかし、あなたがたは道から外れ、多くの者を教えによってつまずかせ、レビとの契約(けいやく)を損(そこ)なった。」(マラキ2:8新改訳)

二章は神殿礼拝を守り維持(いじ)すべきレビ族、中でも祭司階級へのよびかけである。▼ 周囲を異邦社会に囲まれたユダヤ共同体にとり、もっとも大切なことは律法に示される神の御心を固く守り、それに従って生きることであった。だが祭司たちはモーセの道から外れてしまい、反対に同胞をあやまった教えによってつまずかせた。神はそれを怒っておられると、マラキは譴責(けんせき)したわけである。▼その内容は?といえば、自分によくしてくれる人々をえこひいきし(9)、異邦人の娘と婚姻関係を結び(11)、若いとき誓い合った妻を離婚して(16)、彼女たちを悲しませている。このような罪を犯していながら、「悪を行う者もみな主の目にかなっている。主は彼らを喜ばれる。いったい、さばきの神はどこにいるのか」(17同)とうそぶくとはなんということか。マラキは憤(いきどお)ってやまない。当時のユダヤ人社会が次第にくずれていくありさまが、手に取るように描かれている。