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しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
よかったら見てください。

朝の露 申命記4章 <わたしはあなたを忘れない>

2015-04-16 | 申命記

あおさぎ「あなたの神、主は、あわれみ深い神であるから、あなたを捨てず、あなたを滅ぼさず、あなたの先祖たちに誓った契約を忘れない。」(31新改訳)

モーセがこのように語ってから三千年以上過ぎた今日も、イスラエルは民族として存続している。ありとあらゆる迫害が加えられ、アッシリヤ、バビロン、ローマによる捕囚と世界各地への離散、近くはナチスによる殺戮の嵐が吹き荒れた。これだけ憎まれ、追われ、忌み嫌われた民はほかに存在しない。

一方、歴史をふりかえれば、人類は彼らの記した聖書によって生きて来たし、今もそうである。彼らの抱いている神への信仰は世界の宗教の土台であり、あらゆる分野におけるイスラエル人の影響と功績は消去不可能である。世界が憎めば憎むほど、排斥すれば排斥するほど、その存在は無視できなくなる。いや、歴史上絶えることのない反イスラエルの炎は、彼らが神の民であることの逆証明となってきた。▼これらすべての原因は創造主の約束と誓いのみことばである。ただ、神の底知れないあわれみが彼らを保ち、存続させているのである。

[たたずむ孤独の哲学者:寝屋川で]


朝の露 申命記3章 <モーセ最後の祈り>

2015-04-15 | 申命記

白カトレヤ「どうか、私に、渡って行って、ヨルダンの向こうにある良い地、あの良い山地、およびレバノンを見させてください。」(25新改訳)

これはモーセが祈った人生最後の祈りである。▼エジプトを出て苦節40年、今や目の前に乳と蜜の流れる約束の地が広がっている。そこに入るため、ありとあらゆる艱難を忍んできたのではなかったか。モーセはどんなに入りたかったろう。万感胸迫るとはこのことだ。が、神はゆるさなかった。「もう十分だ。このことについては、もう二度とわたしに言ってはならない。」(26同)

何度も書いて来たが、人は律法の行いによって義とされることはできない。すなわち神の国に入ることはできない。この千古不易たる真理の象徴とされたのが、ほかならぬモーセその人だった。もちろんこれは、モーセ個人が御国に入れないということではない。千年後、あの変貌山で栄光のうちに現れ、主イエスと親しく話し合っていたことがその証拠である。(→ルカ9:30)▼要するに救いは律法でなく福音によるのだ。


朝の露 申命記2章 <信仰の戦い>

2015-04-14 | 申命記

osaka castle「アルノン川の縁にあるアロエルおよび谷の中の町から、ギルアデに至るまで、私たちよりも強い町は一つもなかった。私たちの神、主が、それらをみな、私たちの手に渡されたのである。」(36新改訳)

ヨルダン川の東、エモリ人の領地はモーセによって征服されたが、その戦い方はどこまでも信仰によるものだった。彼は「占領し始めよ」(24、31)とのお声に従って出発し、彼らを打ち破ると、「私たちの神、主は、彼らを私たちの手に渡された」(33)と一切の栄光を主に帰し、冒頭の聖句でも勝利の原因が神にあると宣言して、自分で栄えを取ることをしなかった。四〇年前、カデシュ・バルネアから派遣された斥候たちの不信仰と、なんと対照的なことよ。

私たちキリスト者も、このモーセの後に続き、「信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得」(Ⅰテモテ6:12同)すべきである。臨在の主を心からあがめ、どこまでも従っていくなら、道はおのずと開かれ、城壁はくずれ、激流はせき止められるにちがいない。主よ、あなたを信じます。

[大阪城と桜]


朝の露 申命記1章 <不信仰は滅びへの道>

2015-04-13 | 申命記

姫路城「それで主は私に言われた。『彼らに言え。「上ってはならない。戦ってはならない。わたしがあなたがたのうちにはいないからだ。あなたがたは敵に打ち負かされてはならない。」』」(42新改訳)

イスラエルは不信仰を抱き、神が上れと言われたのに、約束の地に攻め上ろうとしなかった。出エジプトして二年目のことである。神は怒り、荒野へ戻れと命じたが、それを聞いた民はまたもや逆らい、かってに上って行き敗北した。

不信仰は、「右に行け」と言われると左に行き、「左に行け」というと右に行く。どこまでも神に逆らい、自己判断で行動するから、神の臨在がともなわないのは当然といえる。▼私たちの信仰生涯は、神が共におられなければ何もできない。「わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです」(ヨハネ15:5同)と主が言われたとおりだ。だから、いかなる事にもまさって大切にすべきは主の臨在であり、それをもたらす信仰の姿勢である。不信仰は滅びへの道と、肝に銘ずべし。

[JR姫路駅から姫路城を望む。下を飛ぶのはハト]