「あなたの神、主は、あわれみ深い神であるから、あなたを捨てず、あなたを滅ぼさず、あなたの先祖たちに誓った契約を忘れない。」(31新改訳)
モーセがこのように語ってから三千年以上過ぎた今日も、イスラエルは民族として存続している。ありとあらゆる迫害が加えられ、アッシリヤ、バビロン、ローマによる捕囚と世界各地への離散、近くはナチスによる殺戮の嵐が吹き荒れた。これだけ憎まれ、追われ、忌み嫌われた民はほかに存在しない。
一方、歴史をふりかえれば、人類は彼らの記した聖書によって生きて来たし、今もそうである。彼らの抱いている神への信仰は世界の宗教の土台であり、あらゆる分野におけるイスラエル人の影響と功績は消去不可能である。世界が憎めば憎むほど、排斥すれば排斥するほど、その存在は無視できなくなる。いや、歴史上絶えることのない反イスラエルの炎は、彼らが神の民であることの逆証明となってきた。▼これらすべての原因は創造主の約束と誓いのみことばである。ただ、神の底知れないあわれみが彼らを保ち、存続させているのである。
[たたずむ孤独の哲学者:寝屋川で]