酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

【格言】山登らないヤツに口を出させるな

2010-06-25 23:38:43 | ことば系
学生のころ、山登りの先輩から代々受け継がれてきた言葉。

山登りは体力、技術力、判断力、頭を使う。
思い切りも大事である。
体力がなければ成り立たないし、だからといって誰もが無尽蔵の体力を持っているわけでもない。
練習すればある程度の体力がつくが、個人差はなんともしがたい。
天気を読む技術、岩を登る技術、雪の上を歩く技術が無ければ無駄に体力を消耗する。
刻々と変化する天候、メンバーの体調、予測しなかったルート。
どんどん変化していく状況を、手持ちの材料でクリアできるか瞬時に判断し、行けるか戻るかエスケープか判断しなければならない。
リーダーであればなおさら、歩いている間中ずっと判断し続けなければならない。
さっきまでOKなことが次の瞬間にNGになることはよくある話。
NGの恐怖に耐えながらメンバーを孤高に連れて行く。
あらゆる最悪の状況を想定し、怯えず油断せず冷静に判断する必要がある。

そんな先輩達の思いが【登らないヤツに口をださせるな】
結局、正しい判断は経験に裏打ちされていないとできないものなのだ。
頭を使うことは必要、だが、頭だけでは経験に「絶対」太刀打ちできない。
登らないヤツが頭の中で考えて一見理論的に語ることより、多く登ったヤツが「うまく言えないが危険と思う」と判断したことのほうを私は信じる。

類似語:【する必要がないと思うならやめてはいけない】
昔からずっとされてきたことを、頭で考えて「無駄なこと」と思ったなら変えてはいけない。
実際に昔ながらにやってみて、「それがそうされてきた必要性がわかったら」よりよい方向に変えていい。
これは、キツイ練習のメニューを変えないように言われ続けた言葉である。
過去の先輩がいろいろな失敗を繰り返して出来上がった今を、そんな経験もしていない者が見えていることだけでわかったつもりになってはいけない。
それが理解できるほど経験を積んで、初めていい方向に変えていく力があるのだと。

あれから25年・・・仕事の場でも同じ。
このところ、大切なことが、やったこともない者にないがしろにされている。
絶対にいつか事故がおきる!

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