酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

学会発表

2007-11-06 23:48:30 | のほほん日記系
「一緒に全国大会に発表しませんかぁ?」
N山さんから釣り以外のお誘いである。
先日の犬虐殺事件以来、N山さんは農薬のMassライブラリをせっせと作成していた。
従来のライブラリは「モノ」について質量分析のデータが引けるようになっている。
つまり、ある農薬を測定することについてはライブラリが役に立ってくれるが、検出されたものがいったい何なのかを検索することは非常な手作業を強いられるのである。
一方、毒殺事件のような明らかに「モノ」が検出されているが、それが何であるかわからない場合はN山さんの逆引きライブラリの出番なのである。
しかし、既に600物質に達する多種MSイオンのライブラリから一致するのを探し出すのは至難の技である。
そこで私の出番らしい。自動で拾い上げてくれということだ。
『ところで何の学会?』
だいたいN山さんの発表は「眼の付け所がシャープでしょ」な割りにやっつけ仕事である。
まぁ、第1報なんて意味のない唯の結果発表するよりよっぽど興味深い発表をするが。
「日本薬学会の全国大会ですが」
『はぁ?そんなハイレベルな学会に出すの?』
「大丈夫ですよ。今まで存在しないんですよ。逆引きライブラリ」
『へぇ、他にないの?』
「だって、普通の分析には必要ないからメーカーも作らないんです」
『そっか、じゃあ俺も手伝う』
私の仕事はN山さんの蓄積したデータライブラリをパソコンで自動検索抽出するシステムを作成することだ。
我々2人の共通するところといえば「見栄えが大事」なところであり、いかにもメーカー製のデータ処理ソフトのようなもの〔見かけが^^;〕を目指すことにした。

N山さんは3月の発表なのに早々に要旨を書いている。
『あのなぁ、まだデータ蓄積も足りないしソフトの影も形もないじゃん』
「いいんですよ、3月までに出来れば^^」
N山さん、おそるべし!
ちなみにN山さんは共同研究者の羅列に気を利かせてウチのNo2も記載していたが、私が修正液で消したのは言うまでもない。
どうせあんたにゃこの研究の意義はわかるまい!

ところで・・・
無事協力することになった2人のノリは『やっぱ、名前は大事だよね』
matrixの2番煎じで今上映中の【MI:3】にしようと思ったのだがゴロが合わない。
3日3晩翻訳サイトと首っ引きで考えたが Pull Searcher from Mass Analisis Library【PULLSearMALプルサーマル】はN山さんに却下された。
仕方がない。
PassFinder【偵察機】をモジって、MS-finder【マス・ファインダー】を提案した。
「いいですねぇ、メーカー製のデータソフトにマス・ハンターってありますよ」と気に入ってくれたようだ。
やっと名前も決まり、作業にとりかかることにしよう。
実はmatrixで培ったプログラミングのノウハウで2日で基本形は出来ている。
後は、いかにオマケ機能を付け見栄えを〔メーカー品〕のようにカッチョ良くするかにあと3ヶ月を費やすことになる。