嬉しいことがあった。障害者のパソコンボランティアをしていることは以前にも書いた。
今の派遣先は鍼灸治療院である。
そう、目の不自由な方をサポートしている。
依頼内容は「ホームページを立ち上げたい」とのこと。
『んー、本人に画面レイアウトがわからない以上、文章だけのページなら作れるだろうが・・・』
ちょっと困難を極める依頼である。
正直に言った。『ブログなら作業的に可能だと思いますが、ＨＰはちょっと^^;』
だいぶ抵抗されたが、とても見栄えの件で無理がある。納得してもらい、ブログを作成することになった。
さて、目が見えなくてもキーボード操作と読み上げソフトで読むことはできるが、一般のＨＰやブログは視覚障害者にはバリアフリーならぬ、ミラーマンのバリアくらい強力な壁がある。普通のページは、見栄えがいいように画像をやたら使ってあるので、読み上げソフトで読んでくれない。文中のタイトルやボタンなどほとんど画像なので、何のことやらさっぱりだ。
さらに、フレーム間の移動ができないページも多々存在する。一流企業のページでもそうなのである。
ＵＤとかかっこいい事言ってる某Ｓ県のページなぞ、死んでしまえといってやりたいくらい全く使い物にならないのだ。
さておき、ブログ入力ページのレイアウトを本人がわかりやすいように、点字を貼り付けた型紙を作成してあげたいと思った。
いろいろ調べて「点字図書館」なら点字プリンタがあると聞いた。
『あのぉ、字句を点字で打ち出してほしいのですが。』
やりたいことを説明し、打ち出しを協力できないかお願いしたところ・・・
「視覚障害者にＨＰやブログ作成は無理ですよ。」
『私はブログならできると思ってるのですが』
「だいたい点字を打ち出して貼り付けるとおっしゃるが、あなたは点字が読めないんでしょう？上下や何が書いてあるかわかるんですか？」
『あのね、点字はわからなくても、私の指示したとおりに点字が並んでいれば、上下さかさまにならないように切り取って貼り付けることくらいできるんじゃないですか？それとも点字になれば文字数が逆転することがあるんですか？表音文字ならカナと同じ文字数じゃないんですか？』「はぁ、ブログとか書ける視覚障害者を聴いたことがありませんね」
『できるかできないか、私はこの方の能力があればできると思っているんです。』
確かに、補助がなければ無料ブログの登録は不可能である。
登録時にセキュリティのため画像表示される暗号を入力しなければならないからだ。（goo、yahoo、MSN全部そうだった）
しかし、補助しながら自己紹介や個人情報を入力することができれば、あとは記事の投稿に専念できる。
依頼の方は時々新聞に投稿したりするため、ネタをＰＣに溜め込んであるのだ。
せっかくだから、自分の初ブログに自力で投稿してもらった。ワープロからコピーした文章をブログの編集画面に貼り付け、投稿すればいいのだ。タスクを切り替えることは困難なので、ワープロからコピー、ワープロ閉じてブログ画面を開きペーストという作業。
できた！本当にちょっと感動した！ちょっと見て欲しい。
これが目の見えない方の立ち上げたブログに見えるだろうか？
↑ 現在なんかレイアウトが崩れています。（gooの新作テンプレが不良らしい）