えしぇ蔵日記

えしぇ蔵日記のブログ版です。

新・平家物語

2013年08月10日 | Weblog

筑後巡回の日で久留米の「スマイルホーム」さん、八女の「江田建設」さん、星野村の「星香園」さんを訪問。

今日はここ数日でも一番暑いから最高気温はかなりいったろうと思ったら37度ということだった。だが場所によっては絶対にもっと高かったはず。これがまだ一週間は続くんだからとんでもない話だ。

ついに吉川英治の「平家物語」全16巻を読み終えた。3ヶ月かかった。感無量。とてつもなく素晴らしい大作だった。
「保元物語」「平治物語」「義経記」「玉葉」「吾妻鏡」「源平盛衰記」などをもとに、平清盛の若年期から源頼朝の死までの約70年間を描いた超大作。連載は7年に及んだらしい。
天下の覇権を争って、天皇を中心に源氏と平家は凌ぎ合い、その後ろで公卿は暗躍し、僧侶は武を誇る。そして常に矢風の下で苦しめられるのは名もない無辜の民。
思えばこの図式は源氏と平家が複数の国家に変わっただけで今も同じだ。800年前から何も進化していない。
武力で起つことよりも、自重して戦乱を避けることの方がどれだけ勇気がいることか、平和を維持することのほうがどれだけ尊い試みかを読者に教えて死んでいく義経の姿には万民を納得させる教えがあるように思う。
今の時代に、国境を越えてより多くの人に、読まれるべき傑作だと思う。



祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
 

「塵」

民の血を流し 束の間 得る天下
ひとへに風の前の塵かな

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 千日観音祭 | トップ | テンちゃん参上! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事