後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔69〕『さようなら原発』と「通販生活」は高浜原発再稼働前に読んでください。

2016年01月26日 | 図書案内
 日本の危うい政治状況がどんどん進行していきます。
 高浜原発3号機が再稼働されようとしています。この原子炉は、昨年福井地裁が運転差し止めの仮処分を出したにもかかわらず、再審で処分を取り消した曰く付きのものです。
 朝日新聞は次のように伝えています。

●高浜原発3号機、29日にも再稼働 関西電力が発表 朝日新聞、2016年1月25日
 関西電力は25日、福井県高浜町の高浜原発3号機について、29日にも再稼働させると明らかにした。これまでは28日以降との見通しを示していた。原子力規制委員会に対し、原子炉の起動に必要な検査日程を「29日以降、準備が整い次第」と25日に報告し、再稼働の日程を正式に表明した。
 関電は原子炉を稼働時と同様な状態にして性能を確かめる「起動試験」を24日午後に始めた。核燃料の核分裂を抑える制御棒が正常に機能するかどうかを、29日午前に確かめる。規制委の保安検査を受けて、問題がなければ、同日夕にも制御棒を抜いて原子炉を起動させる方針。2月下旬にも営業運転を始める。
 関電は高浜4号機についても、1月31日以降に原子炉へ核燃料を搬入し、2月下旬にも再稼働させる。
 高浜3、4号機を巡っては、福井地裁が運転差し止めの仮処分を昨年4月に出した。関電が異議を申し立て、地裁は同12月に処分を取り消し、再稼働できるようになった。(伊藤弘毅)

  1月24日(日)には原発ゲート前行動、25日からは大阪の関西電力前で連日抗議集会が開かれています。川内原発・伊方原発には駆けつけた我々夫婦ですが、残念ながら所用で、高浜原発現地集会には参加できませんでした。しかしながら、明日の27日、東京関西電力支社前集会には馳せ参じようとは思っています。
*日比谷公園に面した富国生命ビル9階に支社はありました。寒いなか100人以上の人たちが抗議集会に参加していました。リレートークとコールで盛り上がりました。東京電力だけでなく関西電力からも電力を買わないでくださいね。
http://twitcasting.tv/keitarou1212/movie/236627138

  忸怩たる思いが募り悶々としているときに『さようなら原発』鎌田慧編 岩波ブックレットを手に取りました。この本は「さようなら原発」一千万人署名市民の会が開いた講演会や集会での発言集です。フクシマの年に生まれた本です。

■『さようなら原発』鎌田慧編 岩波ブックレット №.824(2011.12 .7)560円+税

 はじめに   落合恵子
I「さようなら原発」を呼びかける
   6・15 発表記者会見から
 澤地久枝、内橋克人、鎌田慧、坂本龍一
 鶴見俊輔、辻井喬、瀬戸内寂聴
Ⅱ 原発とわたし
   9・8 講演会にて
 大江健三郎、山田洋次、崔善愛、内橋克人
 宇都宮健児、落合恵子
Ⅲ 運動としての「さようなら原発」 
 鎌田慧、海外からのメッセージ

Ⅳ 原発のない社会へ
 9・19 六万人集会とこれから
 鎌田慧、大江健三郎、内橋克人、落合恵子
 山本太郎、武藤類子、澤地久枝
 おわりに 鎌田慧
              コラム 賛同人メッセージ

  いくつかの「ことば」を紹介しましょう。

・私(たち)は、全世界の全原発の廃炉を求めます。(落合恵子)
・亡くなった作家の小田実さんは、「一人でもやる、一人でもやめる」と言っていました。「小さな人間が、大きな人間を動かす」とも言っていました。思ったことを口に出し、政策として実行することを小田さんは実践していました。(澤地久枝)
・九〇年生きてきた私の余生は、程なく尽きるでしょう。わずかな余生のすべてを、未来を背負う人たちのため、「さようなら原発」の運動に捧げたいと思っています。(大江健三郎)

 とりわけ数ページにわたる鎌田慧さんの「原発 その歴史と廃炉への道」は多くの人に読んでもらいたいものです。アメリカの「核の平和利用」戦略のもと、日本では中曽根康弘の原発推進活動、読売グループの宣伝活動などが指摘されています。原発の歴史が簡潔に読みやすく書かれています。
 新しい「通販生活」が発行されました。こちらも読み応え十分です。
  紹介した二冊の本、読んでください。民意は確実に脱原発です。

■「通販生活」2016春号、カタログハウス、180円
●暮しのページ
*落合恵子の深呼吸対談 ゲスト倉本聴(脚本家、劇作家)
  福島の原発も沖縄の基地も、多くの日本人にとって他人事なのでしよう
*【山椒言】高橋哲哉(東京大学大学院教授)
*人生の失敗ゲスト寺脇研(元文部科学省大臣官房広報調整官)取材・文 溝口敦
*ドイツ平和村の子どもたちにお年玉を 特別鼎談
  トーマス・ヤコブス(ドイツ国際平和村代表)東ちづる(女優)矢倉幸久(医師)
*通販生活の疑問 安保法篇
  柳澤協二(元防衛庁防衛研究所所長)
  伊勢崎賢治(元国連PKO幹部)
*語り部を訪ねて①沖縄戦 写真・文 大西暢夫

【好評連載】
*広河隆一の写真は語る
*野坂昭如の昭和ヒトケタからの詫び状 お相手、横尾忠則
*世界の「原発」「自然エネルギ-」


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