後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔175〕ブリューゲル展から「さようなら原発集会」へと、雪の中を飛び回りました。

2018年03月23日 | 市民運動
  2018年3月21日(春分の日)、東京では季節外れの雪が舞うなか、ブリューゲル展から「さようなら原発集会」へとかけずり回りました。靴は冷たい水分をたっぷり吸い、身体の芯から冷え切ってしまいました。帰宅しても、ぐったりとした疲労感が体中を支配していました。でもけっこう頑張れるなと、もう少しで70歳になる自分を褒めているのでした。

 この日のことを振り返ってみましょう。
 まずは東京都美術館で開かれているブリューゲル展のことから。
 東京都の美術館はいずれも第3水曜日はシルバーデーで無料です。年間で10回ぐらいありますので都美術館のHPを調べてみてください。私は健康維持のためにも元気なうちはなるべく足を運ぼうと考えています。藤田嗣治展、ムンク展、奇想の系譜展などがこれから予定されています。奇想の系譜展は絶対に行こうと思っています。
 65歳以上は無料の日ということで、混雑を警戒していたのですが、今回のブリューゲル展は全く並ばずに入館できました。正午時にもかかわらずです。
 ヨーロッパの美術館でブリューゲルは数多く見てきたのですが、今回の展覧会はブリューゲル一族の絵画展です。新しい切り口の展覧会でした。

■ブリューゲル展  画家一族 150年の系譜(東京都美術館)
 16世紀のフランドル(現在のベルギーにほぼ相当する地域)を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世。聖書の世界や農民の生活、風景などを時に皮肉も交えながら描き、当時から高い評価を得ました。息子のピーテル2世、ヤン1世も父と同じ道を歩みました。長男のピーテル2世は人気の高かった父の作品の忠実な模倣作(コピー)を描き、次男のヤン1世は父の模倣にとどまらず、花など静物を積極的に描き、「花のブリューゲル」などと呼ばれ名声を得ました。さらにヤン1世の息子ヤン2世も、子供の頃から父の工房で絵を学んで画家となり、ヤン2世の息子たちもまた同じ道を歩み、ブリューゲル一族は150年に渡り画家を輩出し続けたのです。(ちなみに農民の生活を多く描き、本展にも出展されるダーフィット・テニールス2世は、ヤン1世の娘の夫です。)本展では、このブリューゲル一族の作品を中心に、16、17世紀のフランドル絵画を紹介します。


 山手線で上野から向かったのは原宿でした。代々木公園でのさようなら原発大集会参加のためです。
原宿の駅を降りても相変わらず雪は降り続いていました。13:35、この悪条件の中どれほどの人が集まっているのかと思ったら、いやあ、メインステージの登壇者が見えないほど傘の花が咲いていました。1万2千人と後で発表がありました。
 現地集合で簡単に見つかると思っていた連れ合いはどこに。徐々に空間を詰めてステージに前進していたら、連れ合いが探してくれました。
大統領を刑務所に送ってしまう韓国からはイ・キョンジャさんが参加してくれました。凄まじいエネルギーに圧倒されました。負けてなかったのが自称映画監督の河合弘之さん、もちろん本職は弁護士です。そして鎌田慧さん、敬愛している「反逆老人」代表です。

 資料として当日の流れと鎌田慧さんのコラムを再録しておきます。
 予定と違ったのはデモ行進が中止になったことです。それほどの雪でした。

■2018.3.21 さようなら原発大集会
 2011年3月の福島原発事故から7年、いまだ事故による5万人を超える被災者が、苦しい避難生活を余儀なくされています。一方、国は被災者への支援の打ち切りを進め、不安の残る故郷へ帰還させようとしています。加えて廃炉費用の拡大、増加する汚染水などの問題が山積し、事故の収束はいまだ見通しが立っていません。そのような中で安倍政権は、原発再稼働や核燃料サイクルなど、原子力推進政策をやめようとしません。私たちは、脱原発社会をめざすため、被災者とともに大きな声を上げます。

・場所:代々木公園B地区(JR 山手線「原宿駅」、地下鉄千代田線「明治神宮前駅」
千代田線「代々木公園駅」、小田急線「代々木八幡駅」)

11:30 出店ブース開店
12:30 開会 野外ステージ
コンサート 歌:ゼロノミックス、 MILK(弥勒)
13:30 発言
主催あいさつ:落合恵子さん(作家・呼びかけ人)
フクシマから: ①片岡輝美さん(子ども脱被ばく裁判の会共同代表)
②あらかぶさん(被曝労働者)
③長谷川克己さん(自主避難者)
東海第二原発再稼働について:村上達也さん(元東海村村長)
韓国から:イ・キョンジャさん(核再処理実験阻止30キロ連帯実行委員長)
フクシマ連帯キャラバンから
脱原発法案について
原発ゼロ自然エネルギー推進連盟 河合弘之さん(事務局長)
立憲民主党エネルギー調査会 
戦争させない9条壊すな!総がかり行動実行委員会から:福山真劫さん(共同代表)
閉会あいさつ:鎌田慧さん(ルポライター・呼びかけ人)
15:10 デモ出発渋谷コース:会場→渋谷駅前→明治通り→神宮通公園解散
原宿コース:会場→原宿駅→表参道→外苑前駅周辺解散
クロージング:日音協+ イットク・フェス
※ステージ上のトークには手話通訳があります。
〇連絡先:さようなら原発1000万人アクション事務局
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 連合会館1F 原水禁気付TEL.03-5289-8224
Email : sayonara.nukes@gmail.com http://sayonara-nukes.org/(「さようなら原発」で検索)


 ◆原発ゼロ法案 本音のコラム   鎌田 慧(ルポライター)

「私や妻が関係していたとなれば首相や国会議員も辞める」。言うや良
し。それだけの決意なら、国会質問であれこれ言い逃れせず、率直に妻の
証人喚問に応じて疑惑を払拭(ふっしょく)させればいいのに。改竄(か
いざん)、消去ほしいまま。あってもないといい、なくてもあるという、
森友国有地売却疑惑。国会中継を眺めて、怒り心頭。
 安倍首相特有の大言壮語のもう一つ。記憶に生々しい原発事故の「アン
ダーコントロール」。
 未だ(いまだ)メルトダウンした燃料棒は行方不明。放射性汚染水は一
向に止まらない。避難指示区域は解除されず解除された地域でさえ帰るひ
と少なく故郷の山河は荒れ果てた。
 17日、福島県楢葉町の天神岬スポーツ公園。「原発のない福島を!県民
大集合」で浪江町の避難者、三瓶(さんぺい)晴江さんが語って会場の涙
を誘った。「一家離散して家庭の団欒(だんらん)はなく、わが家はネズ
ミやサルやイノシシに蹂躙(じゅうりん)され立ち腐れたまま」
 住民を泣かせてなお安倍内閣は「原発は国のベースロード電源」と再稼
働に猛進。「被害は軽微」と言い、戦争を続行した、軍人出身の東条内閣
のような冷酷無惨(むざん)。原発の恐怖と欺瞞(ぎまん)の社会から脱
却するための市民による「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」ができあ
がった。
 21日午後1時、東京・代々木公園で開かれる「さようなら原発全国集会」
会場で訴えられる。
(3月20日東京新聞朝刊27面より)


 最後に、この日の反原発反戦集会をリアルに伝える報告が「たんぽぽ舎メルマガ」に掲載されました。マスコミではけして報道されないこころのこもった現地報告です。転載させてください。

┏┓ 
┗■3.悪天候で厳寒の中「さよなら原発」だけでなく
 | 「さよならアベ政権」を求める12000名の市民が集まりました
 | 3/21さよなら原発全国集会(東京・代々木公園)
 └──── 中村由博 (メールマガジン読者)

 3月21日(水)は、東京は朝からミゾレ混じりの氷雨そして雪の悪天候にもかか
わらず、反原発の強い意志を持った沢山の市民が全国から代々木公園に集まりま
した。
 集結した人たちは冷たい雨に打たれ震えながらも最後までステージからのスピー
チを聞き入っていました。
 アベの悪政はさらに酷くなって社会情勢は時々刻々と変遷していますが、人と
して未来永劫の良識・真理といったものを集会から学び取れました。

 集会冒頭に主催者挨拶で呼びかけ人の落合恵子さんは『何としてでもどんな手
を使ってもアベを倒そう!壊され奪われつつの民主主義を再構築しよう!愛国心
とは愛する政治家があってこそ愛する国となる。フクシマの被災・森友事件を作
ったのは誰か?抗い続けよう!これが自分の生き方!原発なくせ!米軍基地なく
せ!改憲するな!国難はお前(アベ)だ!』と鋭く語りました。

 福島県郡山市から静岡県に自主避難している長谷川克己さんは『政府及び行政
の理不尽なことを許せない。妻と5歳の子を連れて静岡に避難した翌年に子供が
生まれた。原発事故以前は真剣に生きることを考えなかったが、今は違う!
 そして自分の子は自分で守ると決断した。自主避難者が後ろ指をさされること
ではない!避難する途中に自宅から100m離れている妻の実家に立ち寄ったとき5
歳の息子が「じいじ、ばあばさよなら」と何度も何度も繰り返し言った。この理
不尽は絶対に許せない!』と幼い子を持つ自主避難者の父親が無責任で理不尽な
行政に対して怒り心頭で発した。

 東海村元村長の村上達也さんは『私は原発を推進した村長だったが、今は脱原
発を表明した!』と強く述べた。

 弁護士であり原発ゼロ自然エネルギー推進連盟の河合弘之さんは『原発はゼロ!
再稼働絶対阻止!世界は自然エネルギーの潮流である。自然エネルギーは現在安
くなったので、あの日経新聞さえも「自然エネルギーをやらないとダメ」と書き
出した。
 我々は絶対に勝つ!原発をゼロにする。自然エネルギーを呼び込む。目の前の
ことで一喜一憂していてはダメ。我々は絶対に勝つ!』と原発ゼロを大きく強く
訴えた。

 閉会の挨拶はルポライターで呼びかけ人の鎌田慧さんが『会場の熱気で雪が解
けた。原発事故から8年目、私たちは原発ゼロで7年間闘った!原発ゼロ法案は
与野党合わせた原発ゼロだ。今日の情熱と希望で脱原発を実現させよう!アベは
「アンダーコントロールしている」と云っているが全くのウソだ!原発は存在で
きない。元首相の小泉純一郎や細川護煕までも原発ゼロと云っている。アベは無
知で無謀で無責任だ!アベはもうヤメロ!アベを倒して原発ヤメロ!六ヶ所村に
ある核燃料サイクル・核再処理工場は24年も稼働していない。この再処理工場を
廃棄しよう!東海原発そして福島第二原発も廃棄しよう。
 私たちは原発を許す政府を許さない!私たちは原発廃炉宣言をしていく。今後
は脱原発自治体・都市を全国に増やしていこう!』と力強く宣言して集会を締め
くくった。

 『予定されていたデモは悪天候のため中止です!』のアナウンスに傘を差した
1万2000名の参加者は納得のいかない様子だった。
 アベ自公ゴロツキの極悪非道の一味たちが政権をとってからというものは次か
ら次へととんでもないことを起こしてきました。
 秘密保護法・戦争法・共謀罪の強行採決や憲法改悪の策動・沖縄米軍新基地推
進・森友アッキード事件・カケ事件…数えあげたらきりがありません!
 そして公文書を隠蔽及び改竄させています。
 また7年前に東京電力福島第一原発の爆発事故が起きたのにも関わらず、原発
を推進しているとは全く○○の名にふさわしいのがアベ・シンゾーです。

 悪天候で厳寒の中でも「さよなら原発」だけでなくアベ内閣退陣、「さよなら
アベ政権」を求める12000名の市民が集まりました。
 アベ政治を絶対に許さない市民たちです。
 とても勇気づけられ力を得ました。
 この力を日々のいろいろな活動に活かしていきたい。
 まずはこの集会の様子を家族・友人・知人そして近所の人に報告することにし
ます。


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