あるミニコミ紙から依頼されて「清瀬を世界に知らしめた漫画、谷口ジロー『歩くひと』」という文章を書きました。ブログの読者の皆様には一足早く読んでいただきます。
さらに付録として、『歩くひと』が実際何処を歩いたのかの私の「推測」を発表します。( )は特定できてないところです。どなたかわかるようなら教えていただきたいのですが連絡の取りようがないか。
第2話の金山橋で主人公はトンボの敷石を見つけてびっくりするのですが、実際は橋のデザインだったことを発見しました。
彼が住んでいた台田団地近辺の台田の杜なども散策しました。ここは『犬を飼う そして猫を飼う』(小学館)の舞台になっているところのようです。この本については近々書いてみようかと思っています。
それでは短いエッセイを!
◆清瀬を世界に知らしめた漫画、谷口ジロー『歩くひと』
昨年の暮れ、「谷口ジロー『歩くひと』」(「新美の巨人たち」テレビ東京)という番組を何気なく見ていて心躍る発見がありました。海外では手塚治虫に並ぶ漫画家として谷口ジローは著名だというのです。フランスを初めとしてドイツ、イタリア、韓国、中国などでも多くの賞を獲得しているようです。
世界で最初に評価された作品は『歩くひと』(NHKでドラマ化)で、その舞台は主に清瀬市です。番組では女優の寺島しのぶさんがアートトラベラーとなり、柳瀬川の川縁や中里富士、おそらく旭が丘の神社などを訪ねています。
谷口ジローは私より2つ上の団塊の世代であるばかりでなく、柳瀬川に近い台田団地近辺住んでいたというではありませんか。その後アトリエを構えることになる東村山市は私の教職最後の地です。実は彼は『孤独のグルメ』の作者でした。
ようやく手に入れた『歩くひと・完全版・谷口ジロー』(小学館、2020年8月)をじっくり舐めるように読み味わいまたまたびっくりしました。中里富士や柳瀬川近辺、清瀬駅南口商店街、清瀬中央図書館、清瀬中央郵便局、柳瀬川通りからの街の眺望など、私にはほとんど場所が特定できるのです。清瀬駅南口の喫茶店は私が何かと利用したところです。第4話では主人公は秋津駅近辺から旧・いなげやの前を通り、野塩八幡神社まで描かれているのです。東村山市の萩山近くの西武線や線路下の通路も描かれています。ここも教師時代バイクでよく萩山小に出張したのでした。
どことなく小津安二郎の映画作品に共通するような静かなドラマ性を感じさせます。さらに大友克洋の劇画に似た端正な絵がとても素敵です。清瀬に住んでいたこともある映画監督・是枝裕和さんのエッセイ「カタクリの花」が秀逸でした。
『犬を飼う』も清瀬時代の作品といいます。読んでみなくちゃ。
2017年2月、谷口の逝去が惜しまれます。
谷口ジロー関連の展示会は次のとおりです。
■清瀬中央図書館・特別展示「漫画家 谷口ジローさんを偲んで」
2021年12月15日(水)~2022年1月30日(日)
■世田谷文学館・描くひと 谷口ジロー展
2021年10月16日(土)〜2022年2月27日(日)
◆漫画『歩くひと・完全版』(谷口ジロー)
〔小学館 2020年8月発行 2,500円+税〕
*表紙( )
第1話 鳥を見る 金山調節池・清瀬橋近辺の書店
第2話 雪が降る 中里4丁目坂・柳瀬川通り・金山橋
第3話 町に出かける 清瀬郵便局・清瀬大踏切・清瀬駅南口商店街・秋津駅南口野塩地区
第4話 木のぼり 秋津駅近辺・喫茶「縁」・いなげ屋・野塩八幡神社
第5話 雨が降る 清瀬駅南口・中里富士
第6話 夜泳ぐ 清瀬中央図書館・旧中央公園プール
第7話 台風のあと 柳瀬川遊歩道
第8話 長い道 東村山市萩山・多摩湖
第9話 星の降る夜 ( )・清瀬駅南口喫茶店ことぶき
第10話 路地をぬける ( )
第11話 かすんだ風景 金山緑地公園
第12話 桜の寝床 ( )
第13話 忘れもの 柳瀬川遊歩道?
第14話 夜明け 上清戸1丁目?
第15話 よしずを買って 旧ビックサム
第16話 いい湯だな ( )
第17話 海を見に来て 江ノ島
*「カタクリの花」是枝裕和
*「歩く…井の頭公園で」
*「川を遡る」
・「週刊モーニング」(講談社)の増刊「パーティー増刊」1990~91連載
・『歩くひと』1992年1月
・谷口ジロー 1947~2017
さらに付録として、『歩くひと』が実際何処を歩いたのかの私の「推測」を発表します。( )は特定できてないところです。どなたかわかるようなら教えていただきたいのですが連絡の取りようがないか。
第2話の金山橋で主人公はトンボの敷石を見つけてびっくりするのですが、実際は橋のデザインだったことを発見しました。
彼が住んでいた台田団地近辺の台田の杜なども散策しました。ここは『犬を飼う そして猫を飼う』(小学館)の舞台になっているところのようです。この本については近々書いてみようかと思っています。
それでは短いエッセイを!
◆清瀬を世界に知らしめた漫画、谷口ジロー『歩くひと』
昨年の暮れ、「谷口ジロー『歩くひと』」(「新美の巨人たち」テレビ東京)という番組を何気なく見ていて心躍る発見がありました。海外では手塚治虫に並ぶ漫画家として谷口ジローは著名だというのです。フランスを初めとしてドイツ、イタリア、韓国、中国などでも多くの賞を獲得しているようです。
世界で最初に評価された作品は『歩くひと』(NHKでドラマ化)で、その舞台は主に清瀬市です。番組では女優の寺島しのぶさんがアートトラベラーとなり、柳瀬川の川縁や中里富士、おそらく旭が丘の神社などを訪ねています。
谷口ジローは私より2つ上の団塊の世代であるばかりでなく、柳瀬川に近い台田団地近辺住んでいたというではありませんか。その後アトリエを構えることになる東村山市は私の教職最後の地です。実は彼は『孤独のグルメ』の作者でした。
ようやく手に入れた『歩くひと・完全版・谷口ジロー』(小学館、2020年8月)をじっくり舐めるように読み味わいまたまたびっくりしました。中里富士や柳瀬川近辺、清瀬駅南口商店街、清瀬中央図書館、清瀬中央郵便局、柳瀬川通りからの街の眺望など、私にはほとんど場所が特定できるのです。清瀬駅南口の喫茶店は私が何かと利用したところです。第4話では主人公は秋津駅近辺から旧・いなげやの前を通り、野塩八幡神社まで描かれているのです。東村山市の萩山近くの西武線や線路下の通路も描かれています。ここも教師時代バイクでよく萩山小に出張したのでした。
どことなく小津安二郎の映画作品に共通するような静かなドラマ性を感じさせます。さらに大友克洋の劇画に似た端正な絵がとても素敵です。清瀬に住んでいたこともある映画監督・是枝裕和さんのエッセイ「カタクリの花」が秀逸でした。
『犬を飼う』も清瀬時代の作品といいます。読んでみなくちゃ。
2017年2月、谷口の逝去が惜しまれます。
谷口ジロー関連の展示会は次のとおりです。
■清瀬中央図書館・特別展示「漫画家 谷口ジローさんを偲んで」
2021年12月15日(水)~2022年1月30日(日)
■世田谷文学館・描くひと 谷口ジロー展
2021年10月16日(土)〜2022年2月27日(日)
◆漫画『歩くひと・完全版』(谷口ジロー)
〔小学館 2020年8月発行 2,500円+税〕
*表紙( )
第1話 鳥を見る 金山調節池・清瀬橋近辺の書店
第2話 雪が降る 中里4丁目坂・柳瀬川通り・金山橋
第3話 町に出かける 清瀬郵便局・清瀬大踏切・清瀬駅南口商店街・秋津駅南口野塩地区
第4話 木のぼり 秋津駅近辺・喫茶「縁」・いなげ屋・野塩八幡神社
第5話 雨が降る 清瀬駅南口・中里富士
第6話 夜泳ぐ 清瀬中央図書館・旧中央公園プール
第7話 台風のあと 柳瀬川遊歩道
第8話 長い道 東村山市萩山・多摩湖
第9話 星の降る夜 ( )・清瀬駅南口喫茶店ことぶき
第10話 路地をぬける ( )
第11話 かすんだ風景 金山緑地公園
第12話 桜の寝床 ( )
第13話 忘れもの 柳瀬川遊歩道?
第14話 夜明け 上清戸1丁目?
第15話 よしずを買って 旧ビックサム
第16話 いい湯だな ( )
第17話 海を見に来て 江ノ島
*「カタクリの花」是枝裕和
*「歩く…井の頭公園で」
*「川を遡る」
・「週刊モーニング」(講談社)の増刊「パーティー増刊」1990~91連載
・『歩くひと』1992年1月
・谷口ジロー 1947~2017