後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔229〕清瀬市議会は与野党逆転して「東海第二原発の運転延長の反対を求める請願」が採択されました。

2019年09月11日 | 市民運動
 2019年9月10日(火)、清瀬市議会総務文教特別委員会が午前10時に開催されました。
 私は「東海第二原発の運転延長の反対を求める請願」の趣旨説明をするために数人の仲間と会議室に入りました。30人ぐらいの傍聴席はほぼ埋まっていたでしょうか。
  最初に議案が1つあり、そのあとすぐに請願1件、陳情2件の討議が始まりました。
 まずは私の提出した請願についてでした。実はこの「東海第二原発の運転延長の反対を求める請願」、内容は異なりますが全く同じタイトルで1年前にこの議会に提出されているのです。会の仲間の溜口郁子さんからのものです。このときは残念ながら不採択でした。(ブログ〔194〕参照)

 そして今回。結論から言いましょう。委員の賛否が3対3の同数になり、委員長が賛成票を投じ採択されました。まさに1年前のリベンジということです。江戸の仇を…という感じでしょうか。私達の会は4年間で20件近くの請願を出したでしょうか。ことごとく数の壁に跳ね返されてきたのです。まさに溜飲が下がるとはこのことです。

4月の市議会選挙で共産党が4人から5人、立憲民主党系が2人から3人に増えたことにより議員構成(20人)が以下のように大きく変わったのです。
 清瀬自民クラブ5人(うち議長1人)、日本共産党5人、公明党4人、風・立憲・ネット4人、無所属の会1人、共に生きる1人
 一概には言えませんが、私は、どちらかというと「無所属の会」は保守系、「共に生きる」は革新系とみています。

6月の議会では、今までは可決できなかったような意見書が採択されています。
・国内法の米軍適用などに米地位協定の見直しを求める意見書
・10月からの消費税増税中止を求める意見書
・辺野古新基地建設の即時中止と普天間基地の沖縄県外・国内移転について、国民的議論により、民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべきとする意見書

 というわけで、これからも与野党逆転の清瀬市議会から目が離せませんね。

 さて、最後に「東海第二原発の運転延長の反対を求める請願」に触れましょう。9月26日(木)の本会議では採択が期待されます。よかったら傍聴してください。いずれにしても楽しみに待つことにしましょう。

■東海第二原発の運転延長の反対を求める請願

                         紹介議員  ふせ由女      

〔請願の趣旨〕
老朽化した東海第二原発の運転期間の延長をさせないことを国に求めます。

〔請願の理由〕
一昨年11月に日本原子力発電株式会社は、東海第二原発(茨城県那珂郡東海村)の運転期間の20年延長を原子力規制委員会に申請しました。東海第二原発は今年で運転開始から40年を迎えています。
 東海第二原発の圧力機器は40年使用を前提に作られており、延長されれば60年という長期にわたるものとなり、想定していない問題が生じる可能性があります。さらに、8年間にわたり停止していた原発を再稼働させることは、その機器にどのような不具合が生じるか予想もつきません。
 7年間の停止期間の後に再稼働した玄海原発3号機の蒸気漏れ事故発生時、瓜生九電社長は「6~7年止めているので何があるかわからない」と本音を述べています。それを裏付けるかのように原子力規制委員会は2018年5月23日、東海第二原発を含む7原発12基で腐食や穴が見つかったと公表しています。
 東海第二原発は、2011 年の東日本大震災及びそれに伴う津波で冷却機能の一部を失い、放射能漏れ寸前の状態となりました。
 福島第一原発事故以降、住民の避難計画が30キロ圏に拡大されました。
 東海第二原発の場合、30キロ圏内に96万人が住んでおり、実際に避難計画が策定できるのか、困難を極めることが予想されます。また、現実に事故が起きれば首都圏の 3000万人にも被害が及ぶことは必至であり、避難計画を策定することも必要となります。
放射能から子どもを守る会・清瀬は2011年の福島原発事故以来、毎年清瀬市内の公園や児童遊園などの放射線量を測定し続けてきました。今年は145カ所を計測しました。自然放射線量は一般的に 約0.03マイクロシーベルト/1時間 と言われているところ、今年調査した場所で 0.08マイクロシーベルト/1時間 を越えたところが22カ所ありました。このことは福島原発事故の影響が続いていることを示しています。

 このような状況を踏まえて、問題の多い東海第二原発の運転延長を行わないよう、国に働きかけることを強く要請するものであります。
 
                                  2019年8月21日

  清瀬市議会議長
  渋谷けいし様

                  清瀬・憲法九条を守る会 
                   福田三津夫


  簡単に請願趣旨について説明しておきます。
 このような請願を提出した理由は2つあります。1つは、2011年福島原発事故は現在進行形だということ、もう1つは、東海第二原発がどうしようもなくボロボロだということです。
 安倍首相がオリンピック誘致で語った「フクシマはアンダー・コントロール」は嘘っぱちです。未だ数万人が福島に戻れていません。小児甲状腺癌の問題、汚染水が2022年にタンクで満杯になるということ、ようやくデブリのとりだしが40年かければできるといいますが、万が一取り出せても、果たして10万年安全に保管できる場所があるのか、等々、問題が山積しています。
 清瀬の市民団体が毎年放射能の測定を行っていますが、今年は市内145箇所の内22箇所が0.08マクロシーベルト(毎時)を越えています。この数値は現在の福島の郡山市の線量と同じです。ちなみに自然放射能線量は0.03マクロシーベルト(毎時)です。
 東海第二原発がボロボロだということは請願文に触れているので、そちらを読んでください。

 私が調べたところ、東海第二原発再稼働反対の陳情・請願・意見書が採択されたところは今のところ63自治体です。清瀬が64番目になろうとしています。

最新の画像もっと見る