今回のコロナ騒動で会社のみんなが一番心配していた出来事、それは部長のコロナ離婚危機でした。
部長の趣味はゴルフ、コロナ騒動前から土日は必ずゴルフへ行っており、前々からゴルフへ行った日は奥様の機嫌が悪かったそうです。
そんな部長が奥様からゴルフ禁止令を出されたのは、ゴルフ場でコロナに感染した芸能人のニュースがあった頃でした。
ゴルフから帰ってくると家中の窓を開けて消毒薬を噴射され、「俺はバイ菌か!」と、怒りの雄叫びを家ではあげられずに会社で叫ぶ部長なのでした。
ゴールデンウィークを前に、「もしもゴルフへ行くのなら家へ帰って来ないで欲しい、もういっそのこと離婚してほしい」とまで言われた部長は、何も言わずにゴルフ道具と着替えを持って家を出たそうです。
ゴールデンウィーク明けに出社した部長は見るからにヨレヨレで、自宅へ帰っていないことが一目瞭然でした。
こんな身近にコロナ離婚が出るなんて、と社員の誰もが口には出さねど心配していたのです。
4月下旬からウィークリーマンション生活の部長は約1ヶ月の間、一度も奥様に連絡することなく、また奥様からも何の連絡もないと聞いて、これはいけないと社員みんなでとにかく一度家に帰るようにと説得しました。
聞いてみると、家に帰ると誰もおらずテーブルの上に離婚届が置いてあったらどうしよう、いや、家の鍵を変えられて中に入れなかったらどうしよう、と部長も怖くて帰れなくなっていたのでした。
そして先週末、部長は意を決してウィークリーマンションを解約し、恐々家に帰ってみると。
奥様のご機嫌は直っており、何事もなかったように平穏無事な生活に戻ったとのことで社員一同ホッとしました。
夕食後の食器洗いを習慣化されてしまったとのことですが、これぐらいで済んで良かったワ、と部長。
以前のようにシャキッとした部長は、心配して損したワ、と言いながらもここ最近一番の笑顔なのでした。