江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

介助型在宅福祉サービス組織・FSC

2016年02月25日 | 歴史・文化

 平成5年8月、大麻(おおあさ)第2住区自治会婦人部が中心となり、江別ファミリーサービスクラブ(FSC)が発足しました。
 発足時は、労働省婦人少年局の婦人労働能力活用推進事業による補助事業でした。

 目的は、女性の社会参加の観点から雇用労働以外の場所にも女性の能力の活用を促すと同時に、高齢者や子どもの世話のため、労働を中断しなければならない、働く女性の手助けをすることです。
 6年度から補助事業は、育児に関する活動のみに方向転換したため補助は打ち切られることになりました。
しかし、FSCでは発足以降の1年弱の活動を通し、地域の中で、いかに多くの人たちが(孤独な老人世帯や病弱者など)日常生活で支援を求めているかを痛感したため、独自に従来の広範な活動を内容とする有償ボランティアを相互扶助制で継続実施することになりました。

 その広範な活動とは、毎週月~金曜日、10時~15時の間、
(1)家事(料理・掃除など)
(2)病人の世話
(3)子もり
(4)留守番
などです。
 サービスに出向いた会員は、1時間500円(10%は事務費としてJ無極に納入)の報酬を依頼者から受け取りました。
6年1月現在、会員は81人、発足以降、半年間のサービス件数は96件、749時間です。

 なお、システムは、会員は年会費800円と保険料200円、計千円を納入するものです。
同時に自分のできる仕事の内容と曜日時間などを事務局に登録します。そこで会員のサービス希望に応じ、適時、、登録会員を派遣する、というものです。
特に、同地区の場合、大麻(おおあさ)団地開発後30年、夫婦と子どもの核家族の中で、ともすれば、地域社会への視線が閉ざされがちでした。
 そして、ふと周囲を見回すと、『地域社会で味噌醤油の貸し借り、ちょっと牛乳1本買ってきてくださいませんか?という横並びの助け合う関係がなかった』(FSC会員談)、新聞地特有の風潮が強かっただけに、今後のFSCの活動の広がりが期待されます。

 これは、大麻(おおあさ)団地に限るものではありません。
40年以降、各地区に年を追って開かれていった新市街地においてもこうしたFSC的な活動が待望されています。


註:江別市総務部「えべつ昭和史」768頁.
写真:江別ファミリーサービスクラブ(FSC)の活動模様
   同上書768頁掲載写真を複写し、当ブログ掲載いたしております。

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