E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

北岡武司著・詩集『スピラスィヨーン』

2011-04-07 21:46:41 | 絵本

TTTの高校時代の友人が素敵な詩集を送ってくれました。哲学者の彼は心の奥深くで人生や人間を見つめ続けている研究者です。今回の詩集を読むと、「文は人成り」で繊細な感覚を感じますが、活動的に世界中を行き来するスポーツマンの面も兼ね備わった文武両道の方です。ちょうど、文学者の同級生がいい書評を書いているブログを見つけましたので、ここにご紹介します。(大角修くん無断でごめんね)


★☆★北岡武司の詩集『スピラスィヨーン』和光出版・大角修のブログから★☆★


 何日か前に、友人の北岡武司君から詩集『スピラスィヨーン』(和光出版)が送られてきた。彼は高校時代からの親友で、変わった少年だった。カントやニーチェを読んで、さかんに議論をふっかけてきた。その延長で、今は岡山大学で哲学の先生をしている。私が似合いもしない文学部に進学して、なぜか宗教学をやるようになったのは、彼の影響が大きいのである。「スピラスィヨーン」は息のことらしい。 産道をでるとすぐ息を吸った 肺をふくらませ地上の空気を吸い込んだ 息を吸うこと アスピラスィヨーンが 生まれて初めての動き 以来 ずっと アスピレとエクスピレの繰り返し (「アスピラスィヨーン」より) いつのまにか、年齢を重ね、生まれてからのアスピレとエクスピレの繰り返しは、いったい、どれくらいの数になるのだろう。ただ、その繰り返しであったように思われる。 ちなみに『スピラスィヨーン』は北岡の第三詩集だ。  他に『シルエットの裏側』『ビワの葉裏』(いずれも思潮社)がある。 波うちぎわをあるく 月は沈み あるきすすむにつれ 砂上の影はうすくなり (中略) ふり返ると マンションの 窓、窓、窓から 生活が洩れている(『スピラスィヨーン』から「それでも」)


★☆★★以上、大角君のブログから★☆★青春時代を思い起こせば、北岡君の座席は確かTTTの後ろの席でした。休み時間になると日当たりの良い南のガラス窓から差し込む柔かい光に包まれながら大角君と仲良く談笑していましたね。当時はスパルタ教育の厳しい高校でしたから、窓辺の柔かい居場所が印象的でした。男同士の友情は東京と岡山の距離感を超えて宇宙規模で固く結ばれているんですね。羨ましい限りです。★☆★☆♪♪♪★☆★元気に楽しくE表現★☆★☆♪♪♪★☆★                 TTT


新刊絵本『インドの木』たにけいこ著

2011-04-07 01:44:32 | 絵本

インド児童文学の会のT.鈴木会長さんのご友人が絵本を出版されました。
ご紹介しますね。
 



絵本『インドの木~マンゴーの木とオウムのおはなし』
長崎出版刊・絵・訳たにけいこ・原文マノラマ・ジャファ。

原作の題は The parrot and tree

T.鈴木さんからの手紙には下記のように綴られていました。
★☆★

人間が放った毒矢に射られて枯れてゆくマンゴーの木と、その木に住むオウムとの固い友情の物語。
これは、自然をいつくしむインドの原作者と、画家であり木を愛し環境問題にも取り組む役者の優しさと
温かさが一体となって生み出した秀逸の絵本です。ごく小型の絵本ですが、そこに込められた根源的な深い愛の形は尊く、ともすれば自分本位で殺伐たる現代社会の心をうちます。
インドは伝承物語の宝庫といわれ、この原話もジャファさんの再話で編まれたインドの民話集
"Great Tales from India" に集録されています。民話は人類の精神を反映し簡潔にメッセージを伝える力をもつことが、このお話からもわかります。
訳者には他にもアジアの『モンゴルの木』などの絵本があります。

★☆★以上です。とっても良い書評でした。

E表現研究所では最近A所員がモンゴルに2年間日本語教師として赴任され帰国したばかりです。
なんだか繋がっているし、E表現の活動内容には環境も組み入れています。
参考になりますね。訳者は鹿児島の方です。地元の朝日新聞の記事にも載っていました。
ご親切な方々を通じてTTTの手もとに届きました。

明るい色調の優しさあふれる絵本ですね。
勉強になりました。ありがとうございました。

TTT