1945年、終戦のニュースを聞いた作詞家のサミー・カーンが一気に書いたといわれる曲に「It's Been A Long, Long Time」がある。作曲したのはコンビを組んでいたジュール・スタインで、戦地に赴いた夫や恋人の無事な帰還を長らく待ちわびていた人たちの心情を描いている。今聴くとややノスタルジックな感もあるが、連合国の勝利とともに平和な日々が帰ってきた喜びを詞とメロディに乗せたのだろう。
当時のレコード業界は同じ曲を競うようにリリースするのが当たり前だったが、この曲もレス・ポールをバックにしたビング・クロスビーをはじめ、ハリー・ジェームス楽団でキティ・カレンが歌ったもの、チャーリー・スピヴァク楽団で歌ったアイリーン・デイ、そしてジューン・クリスティをフューチャーしたスタン・ケントン楽団等、多くのヴァージョンが、1945年のヒットチャートを賑わしていた。もっとも収益の多かった曲はなにか、と新聞記者に聞かれたとき、カーンはこの曲を挙げたという。70年近く経った今でも当時ほどではないが、録音は続いている。まさに「Long Time」の曲といえる。
♪Kiss me once, then kiss me twice Then kiss me once again It's been a long, long time・・・・コーラスの歌い出しをそのままジャケットにしたのは、イギリスのシンガー、イヴ・ボスウェルの「The War Years」だ。英国のレーベル「Parlophone」から「Sentimental Eve」のタイトルでリリースされたものだが、アメリカで発売するにあたってタイトルもジャケットも変更している。収録されているのは、戦時中にヒットしたラヴソングが中心なので、米国盤のほうが自然な形だ。声質も郷愁を誘う優しいもので、情感を込めて丁寧に歌っている。ラヴバラードの良し悪しは感情をどこまで移入できるかで決まる。
1945年に日本で流行った曲といえば「同期の桜」や「ラバウル小唄」という軍歌で、焼け跡に明るい歌声が響き渡ったのは翌1946年の「リンゴの唄」だ。物のない時代に30万枚も売り上げたというから、並木路子の弾む声に明日への希望を見出したのだろう。来る8月15日に69回目の終戦記念日を迎えるが、その日は同時に「戦没者を追悼し平和を祈念する日」でもある。戦勝国も敗戦国も望むのは平和だ。
当時のレコード業界は同じ曲を競うようにリリースするのが当たり前だったが、この曲もレス・ポールをバックにしたビング・クロスビーをはじめ、ハリー・ジェームス楽団でキティ・カレンが歌ったもの、チャーリー・スピヴァク楽団で歌ったアイリーン・デイ、そしてジューン・クリスティをフューチャーしたスタン・ケントン楽団等、多くのヴァージョンが、1945年のヒットチャートを賑わしていた。もっとも収益の多かった曲はなにか、と新聞記者に聞かれたとき、カーンはこの曲を挙げたという。70年近く経った今でも当時ほどではないが、録音は続いている。まさに「Long Time」の曲といえる。
♪Kiss me once, then kiss me twice Then kiss me once again It's been a long, long time・・・・コーラスの歌い出しをそのままジャケットにしたのは、イギリスのシンガー、イヴ・ボスウェルの「The War Years」だ。英国のレーベル「Parlophone」から「Sentimental Eve」のタイトルでリリースされたものだが、アメリカで発売するにあたってタイトルもジャケットも変更している。収録されているのは、戦時中にヒットしたラヴソングが中心なので、米国盤のほうが自然な形だ。声質も郷愁を誘う優しいもので、情感を込めて丁寧に歌っている。ラヴバラードの良し悪しは感情をどこまで移入できるかで決まる。
1945年に日本で流行った曲といえば「同期の桜」や「ラバウル小唄」という軍歌で、焼け跡に明るい歌声が響き渡ったのは翌1946年の「リンゴの唄」だ。物のない時代に30万枚も売り上げたというから、並木路子の弾む声に明日への希望を見出したのだろう。来る8月15日に69回目の終戦記念日を迎えるが、その日は同時に「戦没者を追悼し平和を祈念する日」でもある。戦勝国も敗戦国も望むのは平和だ。
「イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム」は、「久しぶりね」という邦題が付けられ、日本でもヒットしました。アメリカの録音は発表された1945年に集中しておりますが、現在も歌い継がれている曲です。今週は、この曲のお気に入りをヴォーカルでお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 It's Been A Long, Long Time Vocal Best 3
Kitty Kallen / with Harry James 1945 (Columbia)
Peggy Lee / Things Are Swingin' (Capitol)
Tina Louise / It's Time for Tina (Concert Hall)
キティ・カレンの音源は、ハリー・ジェームスやカレンのベスト盤等、多くのアルバムに収録されております。
ハリー・ジェームスではヘレン・フォーレストをフューチャーしたものもあります。
他にもサッチモをはじめシナトラ、アビ・レーン、キーリー・スミス、ジューン・ハットン等々、多くの名唱があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Harry James , Kitty Kallen - IT'S BEEN A LONG,LONG TIME
https://www.youtube.com/watch?v=vJFf29jUnrs
ハリー・ジェームスのトランペットは艶がありますね。キティ・カレンの可憐なこと。アルトはライオネル・ハンプトンの「スター・ダスト」で、一番手のソロを取っているウィリー・スミスです。
June Christy "It's been a long long time"
https://www.youtube.com/watch?v=o0vMMeGitCA
可愛らしいクリスティですが酒豪として有名です。ケントン楽団時代に飲み比べをして潰れなかったのはアート・ペッパーだけでした。酒を飲まして口説く手は使えませんね。
メロディもよいのですが、この曲は歌詞が大事で、歌詞を抜きにして、この曲を演奏しても、ピンとこないかもしれません。インストものは、僕の手持ちには見当たりませんでした。歌詞を大事にして、このテンポで歌うとなるとドリス・デイで。
①Doris Day / Sentimental Journey (Columbia)
②Peggy Lee / Things Are Swingin' (Capitol)
③Abbe Lane / The Lady In Red (RCA)
②は、ペギー・リーにしました。ペギーのこのアルバムは、あまり話題に上りませんが、快唱ぞろいだと思います。③は、美女系でいこうと、ティナ・ルイーズと迷ったのですが、アビ・レーンで。他にも結構あって、今まで出てないものでは、リリアン・ロス、モリー・ビーがありました。
(違うだろ!それは、小柳ルミ子の...)
It's Been A Long, Long Time Best 3
Kitty Kallenさんを差し置いて申し訳ないんですが、
なんせ「心の恋人:なもので...
Helen Forrest, HARRY JAMES IN HI FI (CAPITOL, 1955)
June Hutton / Let's Fall In Love(TOPS, 1958)
Tina Louise / It's Time for Tina (Concert Hall, 1957)
ほくろが気になるTINA LOUISEの動画をおひとつ
http://www.youtube.com/watch?v=UBEV1cOYiRI
おっしゃるように歌詞とメロディが一体になっておりますので、歌詞抜きではピンときませんね。そう言われてみるとインストは見当たらないようです。
トップにドリス・デイが挙がりましたか。ドリスがお好きですね。このテンポでは絶妙な上手さをみせます。
そしてペギー・リーは私も挙げましたが、ジャケットも内容もタイトル通りスイングしておりますし、少し速めにとったテンポに乗ります。このアルバムに収録されている「Alright, Okay, You Win」は、スージーさんがよく歌います。邦題は「あなたの勝ちよ」と付いておりますので、試合で勝ったときは、「日ハムの勝ちよ」と言ってドアを開けます。(笑)
美女系からはアビ・レーンがきましたね。これは私もティナ・ルイーズと迷った1枚です。やはりベスト3にどちらかは入ってきます。
リリアン・ロスはTOPS盤ですね。モリー・ビーは赤いジャケのレコードと思いますが、探してみましょう。
小柳ルミ子に「お久しぶりね」がありましたね。英語タイトルはこれですかねぇ。そういえば三橋美智也の「達者でナ」に、「Bye Bye My Horse」という洒落た英語タイトルが付いておりました。
トップに可憐なカレンさんをさて置いてヘレンさんがきましたか。歌の好みというより顔の好みでしょうか。(笑)
ジューン・ハットンはSSJから再発されましたね。三具さんが熱をいれたライナーを書いておりましたので好みのシンガーなのかもしれません。この曲に相応しいノスタルジックな声です。
そしてティナの動画のご紹介もありがとうございます。とろけますね。顔のほくろは、体のほくろの位置と関係するとか。見てみたい。(笑)
It's Been A Long, Long Time Vocal Best 3
Peggy Lee / Things Are Swingin' (Capitol)
Tina Louise / It's Time for Tina (Concert Hall)
Doris Day / Sentimental Journey (Columbia)
多くの投票はいただけませんでしたが、ペギー・リーをはじめ色っぽいティナ・ルイーズ、アビ・レーン、ハリー・ジェームスをバックにしたキティ・カレン、ヘレン・フォレストが人気のようです。他にもドリス・デイ、ジューン・ハットンが挙がりました。多くの録音がありますが、それぞれ個性がよく出た歌唱ばかりです。今宵はお気に入りのシンガーのイッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイムをお楽しみください。