デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

Presenting DAY BY DAY ALL-STARS

2019-01-06 09:11:48 | Weblog
 明けましておめでとうございます。一人でも多くの方にジャズの魅力を伝えるため始めたブログも早いもので14年目に入ります。昨年の3月までは毎週欠かさず日曜日にアップしてきましたが、諸々の事情により更新も不定期になり、記事数も大幅に減りました。気まぐれなブログにもかかわらず以前と変わらぬアクセスをいただき感謝しております。お寄せいただいたコメントは大きな励みになりました。

 どこかで見たジャケットですが、よく見ると顔が違いますね。体型そのままの私の隣はピアニストの佐藤香織さんです。鍵盤から匂い立つバラードの甘い薫りにうっとりとします。中央はバンドリーダーの佐々木慶一さんです。絶妙なシンバルの一撃とボディブローのように効くバスドラムにノックアウトされるでしょう。ベーシストは毎年この福笑いジャケットを制作している鈴木由一さんです。背骨にズシーンとくる太いビートは堪りません。笑い過ぎて眼鏡がずり落ちているのはギタリストの志藤奨さんです。めくるめくフレーズとメリハリのあるピッキングに時を忘れます。私がこよなく愛するジャズスポット「DAY BY DAY」の素敵な仲間です。

 元のジャケットはジュリアン・キャノンボール・アダレイの初リーダー作「Presenting Cannonball」です。1955年の作品で、チャーリー・パーカーがこの年に亡くなったことから当時は「パーカーの再来」と呼ばれていました。売り出すための宣伝文句ですが、立派にパーカー亡き後のジャズシーンを牽引したのは間違いありません。セッションに参加したのは70年代にキャノンボールとともに流行の波に乗ったナット・アダレイ、生涯スタイルを貫いたハンク・ジョーンズとポール・チェンバース、ヨーロッパに活動の場を移したケニー・クラークです。常に第一線で活躍した錚々たるメンバーです。

 今年も不定期ですが更新する予定です。過去に600本以上アップしていますので、興味がわく内容やご意見があればどの記事からでも構いませんのでコメントをお寄せください。ジャズに関するご質問、ご感想もお待ちしております。タイムリーな話題を織り交ぜながらモダンジャズを中心にディキシー、スウィング、フリージャズ、ヴォーカルまで幅広く話題にしますので、時折ご覧いただければ幸いです。 
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9 コメント

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初聴き、この1枚 (duke)
2019-01-06 09:18:57
皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

初のお題は正月恒例企画「初聴き、この1枚」です。今年初めて聴いたアルバムをお寄せください。
私はキャノンボールを話題にしましたので、数あるなかから「Know What I Mean」を選びました。キャノンボールの柔らかい音色とビル・エヴァンスの厳かなタッチが静かな正月にピッタリでした。
今年も皆様のコメントをお待ちしております。
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明けて2019年! (芝刈りオヤジ)
2019-01-08 15:31:14
新年おめでとう御座います。今年もお邪魔致します・・・どうぞ宜しくお願い致します。

今年のジャケットも素晴らしいですね(去年はリタ・ライス姉さん盤でしたよね、これも良かった!)今年のジャケットではサックスの大御所が目立っております・・・

年末には「1,673m」の山で登り収め!新年は「1,252m」の山へ初詣へ・・・でも暮には「ピアソラ」のドキュメンタリーも見て参りました! 

今年は何時もと変わずの穏やかなお正月です!後にMPS盤のB・テイラーが流れてます、今年の聴き始めはS・ゲッツでした!
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Contemporaryのハードバップ盤 (azumino)
2019-01-08 18:31:45
こんばんは

この年末年始は、実家の方でやることが多く、あまり落ち着いてジャズを聴いていられませんでした。それでも、聴き初めは、ハンプトン・ホーズの「The Trio 1~3」とシェリー・マンの「At The Black hawk 1~5」にしました。ホーズは何度聴いても素晴らしく、ジョー・ゴードン(tp)、リッチー・カミュカ(ts)を聴くと、彼らは過小評価されているのではないかという思いにもなりました。ホーズ(p)のバラードは、アルペジオの使い過ぎだとは思いますが、そこはそれで個性ですね。

札幌の「デイ・バイ・デイ」は楽しみです。ただ、今回出発が延びて18から19日になり、18日夜にスローボートで山田敏昭(p)さんのライブを聴けなくなったのが残念です。山田さんには、ハンプトン・ホーズの影響も見ることができるのですが、仕方ありません。

本年も、素晴らしいジャケットができあがりました。素晴らしい仲間がいて、よいですね。札幌はいい土地だと、つくづく思います。本年もよろしくお願いします。
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初聴き! (JR SUZUKI)
2019-01-08 20:08:55
Dukeさん!あけましておめでとうございます!(・・・って先日お会いましたが一応)
毎年のことながら、我々デイバイデイメンバーをご紹介してくださり、感謝感激です。そしていつもJAZZ史講和&ご指導ありがとうございます。今年も課題曲のみならず、ご紹介いただく旧き良き曲にチャレンジしてまいりたいと思います。
 さて、私も一応今年の初聴きを僭越ながらご報告させていただきます。
たまたま、ライブの合間にお店で聴こえてきたベースソロが気になり、調べてみると「JAZZ GIANTS'58」の「Chocolate Sundae」でした。さっそくapple musicでDLし、正月休みにアルバムごと堪能いたしました。中でも、この「Chocolate Sundae」はブルース進行の曲で、リズム陣がずーっとクールなまま進むこの感じがたまりません。今年はこのようなクールな感じもチャレンジしてみたく思いました。ちなみにベースはもちろんレイ・ブラウン大先生です!
ではどうそ今年もよろしくお願い申し上げます。
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福笑いジャケット (duke)
2019-01-09 17:32:02
芝刈りオヤジさん、今年最初のコメントありがとうございます。

昨年の福笑いジャケットはCBSのジャズ・メッセンジャーズでした。リタ・ライスは2016年で、ナオミさんを薄野のジュリー・ロンドンと紹介しました。ご来店の折はナオミ・ロンドンさんと声をかけてください。

「ピアソラ」をご覧になられたようですね。いいドキュメンタリーでした。マリガンと共演した記憶がなければ見逃すところでした。

ゲッツは今年まだ聴いていませんので、今夜あたりじっくり聴きましょう。今年もよろしくお願いいたします。
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正月に聴くコンテンポラリー (duke)
2019-01-09 17:51:54
azumino さん、今年もよろしくお願いします。

ハンプトン・ホーズにシェリー・マン、コンテンポラリーで正月ですね。ジョー・ゴードンもリッチー・カミュカも素晴らしいプレイヤーですが、日本では過小評価のままです。ゴードンはブレイキーやモンクとも共演していますが、リーダー作が少ないのであまり聴かれないのでしょう。カミュカはレスター派のよく歌うテナーですね。多くのセッションに参加していますが、やはりリーダー作はモードだけしかスポットを浴びませんので人気がないのかも知れません。今年はそんな日陰のミュージシャンを取り上げたいですね。

今年のジャケットもなかなかのものでしょう。日本盤だと帯に隠れる私ですが、特に目立っており気に入っています。

19日に「デイ・バイ・デイ」でお会いするのを楽しみにしております。

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アフターアワーズ (duke)
2019-01-09 18:10:23
JR SUZUKI さん、コメントありがとうございます。改めて今年もよろしくお願いします。

福笑いジャケットは毎年素晴らしい仕上りですが、今年は和気あいあいとしたジャケットで、「DAY BY DAY」のアフターアワーズを切り取ったようにはまりました。こちらは「DAY BY DAY ALL-STARS」ですが、「JAZZ GIANTS'58」はヴァーヴ・オールスターズですね。録音は57年なのにタイトルは58年といういい加減さがノーマン・グランツらしいですが、内容は文句なしです。
「Chocolate Sundae」は頭のベースソロがいいですね。マリガンやゲッツを盛り立てるリズム陣は職人の技といえるでしょう。
ホットもクールもジャズの持ち味ですので、今年も色々チャレンジしてステージを面白くしてください。
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明けましておめでとうございます (moto)
2019-01-09 18:58:01
Duke さん、新年あけましておめでとうございます.
ご無沙汰していますが、お元気そうで何よりです.

今年は "Gershwin Carmichael Cats / Roland Hanna" が最初のアルバムでした.
アルバム的にはメンバーもすべて違って、寄せ集め感もありますが、2曲目のチェット・ベーカーにうっとり.
やっぱり穏やかなお正月はこんな演奏がいいかもしれません.
本年もよろしくお願いします.
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ローランド・ハナでお正月に華を添える (duke)
2019-01-10 07:48:54
moto さん、ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
私は相変わらずでして札幌ドームとススキノ通いです。病院の数は増えましたがぁ(笑)

ローランド・ハナのガーシュウインが最初のアルバムでしたか。チェット・ベーカーはスカイラークですね。ファンにはたまらない1曲です。お約束の「スターダスト」ですが、アップテンポで意外にも面白い展開です。今年もよろしくお願いします。
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