
冥王星が惑星から外されたそうだが、女性に星が綺麗ね、と言われても星の輝きではなく、胸元のネックレスの輝きに視線がいくほうだから、どうにも関心が薄い。「スイキンチカモクドッテンカイメイ」と語呂で覚えたことを思い出すが、これも「富士山麓にオオム鳴く」と同様、日常使うこともない。除外されたことによりどのような影響があるのか解らないが、天文学も惑星を定義できるほどに進歩したということだろうか。
エリック・ドルフィーの60年の初リーダー・アルバム「Outward Bound」が、国内盤で発売された時のタイトルは「惑星」だった。最近発売のCDは原題のタイトルのままだが、邦題のほうが新鮮な響きがあるように思う。ジャケットの緑を基調としたシュールな絵は、ニュー・ジャズというレーベル名と相俟って未知の新しいジャズを想起させる斬新なデザインだ。トレードマークの顎鬚も印象的で、髭も生え揃わない高校生の頃には随分憧れた。ジャズ喫茶の10店に1店は、このドルフィー髭を蓄えたマスターがいて、このアルバムをリクエストすると、コーヒーが一杯サービスされることになっている。(笑)
このアルバムでは、アルト・サックスの他フルート、バス・クラリネットを吹いている。「グリーン・ドルフィン・ストリート」は、恐らくバスクラでは本格的な演奏と思われるが、アルトでは表現できないアイデアをバスクラで具現したものであり、フルートもまたドルフィーが美の観念を追求するために選んだ楽器なのだろう。何れも強烈な個性が滲み出ている傑作だ。竹内直さんのソロ・ライブでバスクラという楽器を間近にしたが、その大きさと深い音に強く惹かれた。ドルフィー以降この楽器を手にするジャズマンが少ないのは残念だ。
惑星群の歴史からすると、発見されてから76年の冥王星が惑星とされた時期は短い。ドルフィーもまた36年という短い生涯だった。この初リーダー・アルバムから最後の作品「ラスト・デイト」まで冥王星のようには外せない作品群が並んでいる。
エリック・ドルフィーの60年の初リーダー・アルバム「Outward Bound」が、国内盤で発売された時のタイトルは「惑星」だった。最近発売のCDは原題のタイトルのままだが、邦題のほうが新鮮な響きがあるように思う。ジャケットの緑を基調としたシュールな絵は、ニュー・ジャズというレーベル名と相俟って未知の新しいジャズを想起させる斬新なデザインだ。トレードマークの顎鬚も印象的で、髭も生え揃わない高校生の頃には随分憧れた。ジャズ喫茶の10店に1店は、このドルフィー髭を蓄えたマスターがいて、このアルバムをリクエストすると、コーヒーが一杯サービスされることになっている。(笑)
このアルバムでは、アルト・サックスの他フルート、バス・クラリネットを吹いている。「グリーン・ドルフィン・ストリート」は、恐らくバスクラでは本格的な演奏と思われるが、アルトでは表現できないアイデアをバスクラで具現したものであり、フルートもまたドルフィーが美の観念を追求するために選んだ楽器なのだろう。何れも強烈な個性が滲み出ている傑作だ。竹内直さんのソロ・ライブでバスクラという楽器を間近にしたが、その大きさと深い音に強く惹かれた。ドルフィー以降この楽器を手にするジャズマンが少ないのは残念だ。
惑星群の歴史からすると、発見されてから76年の冥王星が惑星とされた時期は短い。ドルフィーもまた36年という短い生涯だった。この初リーダー・アルバムから最後の作品「ラスト・デイト」まで冥王星のようには外せない作品群が並んでいる。
ドルフィーは「内閣高めぎりぎり一杯のストライク」
という感じでしょうか。
ドルフィー初体験は「ラスト・デイト」でしたが、
当時はジャズ聴き始めでMJQなんかのほうが
心地よかった頃なので、「うわっ、勘弁!」。
でも、「ファー・クライ」「惑星」と聴き込んでいくうちに、
徐々にアレルギーが脱感作されて抜けていき、
「Out to Lunch」でのボビ・ハチとのコラボには、
膝を叩いて唸ったものでした。
でも、50年代の
「The Original Ellington Suite/ Chico Hamilton 5」
でのオーソドックスなドルフィーを聴くと、
ほっと安心したりもしますね。
竹内さん、横浜で一度聴いたことあります。
現代の求道士って感じでしたね。
コメントでご指摘ありがとうございます"^_^"ぜんぜん気づかずぼーっとしてまして、エルビン間違えてましたね"^_^"
昨日の東京ジャズ、ハンクの円熟した渋い演奏に感動でした。
チックコリアがノルウェーのトロンハイム・ジャズオーケストラと登場し、リターンフォーエバーで盛り上がりました。
上原ひろみは初めてでしたが、飛び跳ねる演奏は、ジャズ枠を超え、これは絶対生じゃなきゃと思えるほど凄かったです。
ちょっと私のジャズが広がる気分です。
求道士とは上手いこと言いますなぁ。竹内直さんは伝統を踏まえたうえでフリーを吹くという点では、嘗てのドルフィーを彷彿させます。「真夏の夜のジャズ」で、チコ・ハミルトン・バンドのドルフィーの映像を観ることができますが、この頃から違うものがありましたね。「グリーン・ドルフィン」から、「ラスト・デイト」の「ホワット・ラヴ・イズ」のフルート・ソロまで常に求道士然としております。
マリガンのバンドから出発したチコ・ハミルトンですが、ブレイキー同様、新人発掘の名手だとは思いませんか?ドルフィー、ガボール・サボ、チャールス・ロイド、ジム・ホール、バディ・コレット等、ドラムの腕よりこちらの方が辣腕か。(笑)
bluerose さん、ご無沙汰しております。
「ファイブ・スポット」の「ファイヤー・ワルツ」に痺れたくちですか。私もあのイントロは繰り返し聴きましたよ。マルがパラパラとメロディーを弾き、ドルフィーとブッカー・リトルがクラブの女性を品定めする会話が堪りませんね。(笑)
東京ジャズのレポートありがとうございます。オスカー・ピーターソンの前座も務めたことがある上原ひろみさんは、若手では期待できますね。秋吉敏子さんをノーマン・グランツに紹介したのもピーターソンでした。ピーターソンが世界に出るキーワードになり、秋吉さん同様、日本ジャズ界の求道士たらんことを祈っております。
ドルフィー 「カウンター端の脚の綺麗なのが好いねぇ」
リトル 「俺は右から3番目だな。腰のくびれがたまりませんね」
ディヴィス 「女だったら誰でいいよ」
リトル 「何からやる」
ドルフィー 「ファイヤー・ワルツ」
リトル 「コードは?」
マルがメロディーを軽く弾く・・・名演の裏にこのような会話があったとは・・・誰も信じません(笑)
私とドルフィーとの出会いは、トレーンのスピリチュアルでした。このとき初めて、バスクラを聴き驚きました。
そしてドルフィーを追いかけました。
ジャズ喫茶で何枚もLPを聴きました。
私の一番好きなのは、ファイヴ・スポットです。一時期飲み屋のボトルに「ファイアー・ワルツ」と書いていた程です。
では、では、
私は最初にファイヴ・スポット盤で、ファイアー・ワルツを聴き、作曲者がマルと知り「哀愁のマル」だけではないのだと再評価しました。その後、マルの「クエスト」ヴァージョンを聴いたのですが、大人しい演奏で驚きましたね。やはり好い女を前にしてのライブでは燃えるわけだ。(笑)
森羅万象、美だけでは成立しないように、楽器もまたダーティーな音を必要とします。フルートとバスクラという両極端を選んだドルフィーの目指した音楽とは、正に森羅万象。
なるほどね~!
そして、一人で一瞬にして森羅万象を演じているのが、
ローランド・カークですかね。
BGM・・・・
「Looking Ahead/ Ken McIntire & Eric Dolphy」
ケン・マッキンタイヤー(as,fl)と
ドルフィー(as,fl,bass-cl)のバトル盤。
ケンも、なかなか負けていません。
可哀相なのが、Walter Bishop Jr(p), Sam Jones(b),
Art Taylor(ds)のリズム隊。
こちらは、本質がビバップですから、聴いていて
アゴが上がっているのがよく判って、苦笑してしまいます。