映画007シリーズは1作目から欠かさず観ており、最新21作目の「カジノ・ロワイヤル」も正月に楽しんだ。古くからのファンはセクシーな初代ジェームズ・ボンド役ショーン・コネリーの印象が強いが、今回抜擢されたダニエル・クレイグも男の色気たっぷりだ。クレイグの方がイアン・フレミングの原作のイメージに近いのかもしれない。冒頭から走るシーンは圧巻で、アクション映画はジェットコースターのようなスピードが大切だ。見せ場はタイトルにもあるカジノでのポーカー勝負で、相手の手はエースのフルハウス・・・さてボンドは?
ロイヤル・フラッシュだ!偶然にもドナルド・バードに同タイトルのブルーノート盤があり(笑)、61年当時気鋭新人ピアニストとして注目されていたハービー・ハンコックが参加している。フランク・シナトラも作者のひとりとしてクレジットされている名バラードの「アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー」が収録されていて、よく他のトランペッターと比較される曲のひとつだ。リー・モーガンは若い頃の録音のせいか荒削りで、アート・ファーマーは叙情的に歌い上げ美しすぎてやや線が細い。バードは名前のような鳥の囀りと言いたいところだがそうはいかず、バードのバラードは線が太い。この太い輪郭がクリフォード・ブラウンの後継者とされた由縁だろう。
バードとジャッキー・マクリーンは似たところがあって、共に参加しているジョージ・ウォーリントのカフェ・ボヘミアをはじめ、マクリーンは「直立猿人」、「クール・ストラッテン」、一方バードはジジ・グライスのジャズ・ラボ、コルトレーンの「ラッシュ・ライフ」等、サイド参加作品に名盤が多い。共に初期のリーダーアルバムは評価が高いものの、後期のそれもブルーノート盤はあまり話題に上がらない。せいぜいバードは「フエゴ」くらいなもので、この「ロイヤル・フラッシュ」も陰に隠れることが多い。フリージャズが台頭してきたころマクリーンは、「レット・フリーダム・リング」でオーネット・コールマンに接近し、バードはファンクが流行ると「ブラック・バード」というディスコ向けの作品を作っている。共に流行りに素直に挑戦する柔軟性も魅力のひとつであろうか。
ポーカーは心理戦といわれ、勝負を分ける感情を顔に出さないことからポーカーフェイスという言葉が生まれたという。前のゲームで相手にまんまと裏をかかれ負けたボンドは、国家予算を賭けた最後の大勝負に臨んでも沈着冷静であった。バード同様、素直な小生ならジャケットのようにニヤリと笑いオールインだ。
ロイヤル・フラッシュだ!偶然にもドナルド・バードに同タイトルのブルーノート盤があり(笑)、61年当時気鋭新人ピアニストとして注目されていたハービー・ハンコックが参加している。フランク・シナトラも作者のひとりとしてクレジットされている名バラードの「アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー」が収録されていて、よく他のトランペッターと比較される曲のひとつだ。リー・モーガンは若い頃の録音のせいか荒削りで、アート・ファーマーは叙情的に歌い上げ美しすぎてやや線が細い。バードは名前のような鳥の囀りと言いたいところだがそうはいかず、バードのバラードは線が太い。この太い輪郭がクリフォード・ブラウンの後継者とされた由縁だろう。
バードとジャッキー・マクリーンは似たところがあって、共に参加しているジョージ・ウォーリントのカフェ・ボヘミアをはじめ、マクリーンは「直立猿人」、「クール・ストラッテン」、一方バードはジジ・グライスのジャズ・ラボ、コルトレーンの「ラッシュ・ライフ」等、サイド参加作品に名盤が多い。共に初期のリーダーアルバムは評価が高いものの、後期のそれもブルーノート盤はあまり話題に上がらない。せいぜいバードは「フエゴ」くらいなもので、この「ロイヤル・フラッシュ」も陰に隠れることが多い。フリージャズが台頭してきたころマクリーンは、「レット・フリーダム・リング」でオーネット・コールマンに接近し、バードはファンクが流行ると「ブラック・バード」というディスコ向けの作品を作っている。共に流行りに素直に挑戦する柔軟性も魅力のひとつであろうか。
ポーカーは心理戦といわれ、勝負を分ける感情を顔に出さないことからポーカーフェイスという言葉が生まれたという。前のゲームで相手にまんまと裏をかかれ負けたボンドは、国家予算を賭けた最後の大勝負に臨んでも沈着冷静であった。バード同様、素直な小生ならジャケットのようにニヤリと笑いオールインだ。