dr.tontonの写真日記

日々の記録を写真とともに綴ります。

日常と 非日常

2014-08-31 19:45:19 | 近辺散策

このブログは「写真日記」だから、
別に変った事が無い平凡な「日常」を記録しても良い筈ではある。

しかし、20年もブログを続けていると、
次第にマンネリ感を自身でもってしまうのと、
平平凡凡を書いては、観て下さる方に申し訳ないとの気持ちで
ついつい更新できない自分が居る。

ただ、昨日は天満の韓国料理店「済州」での焼肉宴会とワインバーでの二次会
というまさにおっさんには「非日常」であったのに、
デジカメを持参し忘れると言う痛恨のミス。
正確に言うと、それでもタブレットで撮った「肉肉肉!」の過激映像を、
どうパソコンに取り込んだら良いのか分からないのだが。

一方、今日は朝から いつもどうりの畑仕事。
山ほどの万願寺唐辛子と ししとう収穫や、雑木の枝木伐採、花移植等。
朝昼兼用のそばを食って、休憩して、三時過ぎから銭湯目指して下山。

下る急坂の向うにいつもの景色



と思いきや、「おや? ビルの向うのあの赤い橋は何じゃいな?」



阿倍野ハルカスの見え方も異常にはっきりしているから、
空気の澄み方が違うようだ。。



伊丹空港に下りる飛行機がビルより低く飛んでいる。(画像の右上の方に銀翼が観える。)
日常の景色が異常にはっきり観えると言う非日常



観慣れた芙蓉の花





さるすべりのピンクの鮮やかな花が 秋を感じさせる空に咲く。







阪急電車に添って池田の銭湯に向って歩く。



日本に本格的な貿易を初めてもたらしたと言う「銭屋五兵衛」の記念碑が立っている。
そう言えば先程の踏切に「銭屋」と案内札が立っていた。



廃寺になった栄根寺の薬師堂のあった場所に地蔵が。



どんどん東に向って歩くと、
先日の猛雨で決壊寸前になった猪名川で子供と大人が水遊び



河原を飲み込んだあの恐ろしかった濁流からすると、水の引き方が半端やない。



住宅地の中に銭湯が余りにも自然にマッチしているため、
何度も見落として、数回目にやっと発見した「城南温泉」
タイル壁に五月山が描かれ、大文字の送り火がLEDで赤く光ると言う趣向が良い。



ゆっくり湯に入った後、近くの王将で餃子を当てにビールを飲んで、
本屋で気に入ったのを2冊買って、
阪急電車で最寄駅まで戻り、
駅からいつもの急坂を 引力に抵抗して登る。
位置エネルギーのポテンシャルを上げて行くために、
餃子で摂取したカロリーを消費する。

阪神が負け、こうやって平凡な一日、そう「日常」が終わって行くのである。
これからも、「非日常」を追い掛けつつも、
たまには「日常」から切り取った「非日常」をブログに載せて行こう。



冬仕度

2014-08-29 21:21:54 | tonton畑

年々夏を無事に乗り切るのが辛くなっている。
こちらが歳を重ねるせいもあるが、
日本の気象が年々亜熱帯化して体温を越える気温が常態化しつつあるのも大きい。
昨日のNHKクローズアップ現代では、
高温化による野菜や果物の被害と闘う農業関係者の対応を特集していた。

そんなジリジリと肌が焼けそうな日中の暑さが和らぎ、
朝晩には虫の声に秋を感じるどころか、一気に寒くなりそうに予感に不安すら覚える。

tonton畑では 僅かに残る秋茄子



やっと実が詰まって来た黒枝豆





他に、オクラ、万願寺とうがらしなどは今が盛りだが、
畑では 常に次を考えなければいけない。

幹が木の様に太く逞しくなり 弦や枝が生い茂ったキュウリやトマトを
思い切って支柱ごと撤去した。
市のグリーンセンターへ熟成木材チップを100リットル余り貰って来て、
今夏の収穫のお礼に、牛糞・鶏糞などとともにお返しに梳き込んだ。
その土の上に黒マルチを被せ、カリフラワー、ブロッコリー





白菜などの苗を植え付けた。







丁度、昨日辺りから最低気温が25度を下回り、
畑の冬支度の時期は 丁度ぴったりだったようだ。




石切りさん

2014-08-29 14:06:02 | 近辺散策

初めて 「石切さん」へ行った。
関西以外の方は 「石切さん」と言っても分からないだろうが、
東大阪市 生駒山麓にある 石切神社は 親しみを持って「石切りさん」と呼ばれている。

切っ掛けは、友人達との石切温泉ホテルセイリュウでの避暑の会
ホテルセイリュウも 昔からテレビCMなどで良く名は聞いていたが、
天然温泉もあり、難波まで25分と言う立地の良さで、
なかなか 素晴らしい!
この日も老若男女 多くの人が。



少し高台にあって、
左は羽曳野方面、正面には阿倍野ハルカス、右手には千里から高槻方面まで
大阪平野が全て見渡せる。



ホテルのウェディング用チャペル



特に夜景が綺麗だ。



ぬるめの温泉にゆっくり浸かった後の晩飯 







しこたま呑んで、ぐっすり寝た翌朝、
朝風呂に入り、バイキング朝食を食って、石切神社を目指し、
参道商店街を歩く。



実に不思議な通りで、
参道わきには びっしりと占い店が並ぶ。









石切大仏





立派な不動明王がある。
ブロガーの「しん」さんの義父さんが建立され、甥子さんが守られているものだそうだ。



参道の奥に石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)が現れる。



石切り神社は 関西では「石切さん」と呼ばれ、
「でんぼ(腫れ物)の神様」として親しまれている。



本殿前と神社入り口にある百度石の間を行き来するお百度参りが全国的に有名。







占いにせよ お百度参りにせよ
tontonには 今少し ご厄介にならず済みそうで、この日は見物にとどめた次第。



忍者女子高生

2014-08-26 14:57:47 | レポート

先ずはこれをご覧いただきたい。
忍者女子高生 ⇐ここをクリック
既に600万回再生されているネット専用のサントリーのCMだ。
サントリーは凄い事 考えるなぁー!

別にサントリーから金銭を貰っている訳ではないが、
サントリーはなかなか個性のある会社で、
tontonは、昔からサントリーには思い入れがある。

理由1.tontonの住んでいる地域には、以前「鳥居家」のお屋敷があった。
     サントリーの創業者 鳥井信治郎氏のお屋敷で
     創業時の洋酒店の名を、鳥居商店を経て 寿屋に名を変え、
     商品名の「赤玉ポートワイン」の赤玉を太陽にみたてて
     「SUN」+「鳥井」=「サントリー」とした。
     孫の現在の信吾社長も、次々に世界の飲料企業を買収し、
    間もなく世界一も実現するかも?

  2.tontonは、昔のテレビ西部劇、サントリー提供の「ローハイド」の大ファンで、
    子供の頃、地元の社長宅にアメリカから挨拶に来たお三人を
    間近に観て感激したものだ。
     エリックフレミング=フェイバー隊長役(後に若くして撮影中の事故で死亡)
     クリント・イーストウッド=ロディ役(後の映画俳優・監督としての大活躍は衆知)
     ポール・ブラインガー=ウィッシュボーン役
    主題歌の「ローハイド」も良く口づさんだものだ。

  3.学生時代にコピーライターの仕事に憧れて、
    宣伝関係の勉強をしかけた頃に、
    サントリー宣伝部が自由闊達な職場の雰囲気で
    山口瞳氏、開高健氏等々の素晴らしい人材を輩出しているのを知った。
    
 まあ、サントリーの話はこれ位にして、
 このCMは凄い。
 今日の「ちちんぷいぷい」でも採り上げていたが、 
 主演している女子もただ者ではなく
   ひとりは、現役女子高生にしてプロキックボクサーの吉野楓香さんで、
   世界一を目指している。
   もうひとりはバクテン連続技の名手、
 果たして、どうやってこのCMを撮影したのか?
 が話題になっているが、少なくともバクテンは実写だろう。




素晴らしきかな!大阪くらしの今昔館

2014-08-25 09:32:47 | 近辺散策
広島など災害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
tonton自宅近くでも避難勧告が出たりして、最近の雨は降り方が異常ですね。
皆さまの安寧をお祈りしています。

「今年は未だ甲子園の高校野球に行っていないなっ!」
昨日 準決勝を観るために勇んで出掛けた。
切符を買おうとした阪神電車の梅田駅で無情のアナウンス。
「本日は、既に内野も外野も満席で甲子園球場には入れません!」
折角梅田まで来たのを無駄にするのも何なので、
タブレット端末で「8月24日イベント関西」と入れたら、
天六の「大阪くらしの今昔館」という所で
「浪漫図案 ―明治・大正・昭和の商業デザイン―」展を開催中とのこと。

全長2キロに及ぶ日本一の天神橋筋商店街は、日曜の朝にも関わらず そこそこの人出。
北へ行くほど 人が通りに溢れる。



最北の天六(天神橋六丁目)には何度も言っているのに、
「大阪暮らしの今昔館」は ついぞ行った事も聞いたことも無い。

商業デザインの企画展は後にして、常設展を観るために
長いエスカレーターで9階へ上がると、「あっ!」と息を飲む。



江戸時代の大阪の町並みが、そっくりそのまま再現されているのだ。
材木、壁土、瓦、石そして工法まで全て昔のままに再現したそうだ。

とき折しも天神祭りの本宮
チンチキチンのお囃子が鳴り、
通りの両側に並ぶ商店の軒先には祭り提灯の列
ちなみに、大阪では「通り」というのは東西方向の道、南北は「筋」



町かどボランティアの方の説明によると、
西へ行くほど屋根の高さが低くなる様に作られていて、
何処からでも大阪城が観える様に配慮されていると言う。



各商店は、アイデアを競い合って店先に商い品を使って飾りものを陳列する。
これは化粧道具やお白い入れの貝殻で造った名古屋コーチン



これはタンスや手鏡、帯などで造ったお獅



呉服屋の帯づくし宝船



雑貨屋の飾りものは ほうきで造ったカマキリ



おもちゃ屋の店先



この通りの一番奥が大棚、お金持ちの薬屋
「ウルユス」と言うのは「ウルユ」を縦に圧縮すると空を意味し、
下剤で「(お腹を)空にする」という意味らしい。



祭りの晩のご馳走



家の中も台所から便所まで、全て忠実に再現されている。



tontonの田舎、当麻の昔の便所と同じだ。



大阪の町を歩くにふさわしい着物を貸して呉れ、
それに並ぶ若者達。
9割以上が東アジアからの観光ツアー組







しかし、もっとも感激したのが 銭湯
と言っても 当時は洗い場は広いが 薪や湯が貴重なので
蒸し風呂の様なもの







ここで上映される館内案内が素晴らしい。
江戸の商店の幼児が両親が行方知らずになり、
祖父が大阪で育てるために引き取ると言う話の展開。
幼児の手を引いて祖父が町の説明を聞かせると言う設定
最後には旅の嵐で一命を取り留めた両親が子供を追って現れ
町の衆から祝福を受けると言う場面では、思わず拍手しそうになった。
もちろん英語 中国語 韓国語の字幕付き
もともと館内案内の声が桂米朝さんだから、
この人情話も多分 落語作家によるものだろうが良く出来ていて
流石大阪!



さらに、この館全体がいわば映画館かプラネタリューム館の様になっていて、
次第に夕暮れて行く大阪
そして突然の雷と夕立
やがてそれが止んで 夕焼けの後、天神祭りの花火が上がる。



打ち止めの連続花火の後は、お月さまが。
それまでに既に、子供の頃にタイムスリップしてしんみりしていたtontonは
ずっといつまでも この空間に居たいと思った。



随分大掛かりな演出だが、こんな税金の使い道なら納得だ!
しかし、夏休みにも関わらず 来客の7~8割が外国人。
「日本の子供達にもっと来てほしい!
こんな時代があった事を体験して欲しい!」
と願うのは tontonだけだろうか?

二度ゆっくり見て回った後、一階下へ降りると近世の大阪



町の床屋さん風景



戦後暫くして、大阪に団地ができた頃
キッチンの横のテーブルで食事し、居間にはテレビがやって来た。
八千草薫さんだろうか?色んな声優さんが
「電気屋さんがやって来るその日のドラマ」を演じる。
心惹かれるのは、
心の籠った展示模型に加えてのその当時の生活そのものが声や音で再現されるからだ!



物と言う意味では、何の不自由も無く暮らせる現代にあって、
不便ではあったが、
隣近所との一体感、三世代同居の家族の絆が濃かったあの時代に
タイムスリップ出来るこの施設、
こんな時代を知らない子供達にも体験し 知ってもらう施設
もっともっとPRして 人が多く来ても良いのではないか?


所詮自身の生きている時代など何とか知っているが、
江戸時代の大阪はここで体験するより無いやろ。

商業デザインの企画展の模様は、別記事でレポートします。