花は優しいから好きだ。
こちらが気を使わなくても、
向うから 癒してくれる。
嘘もつかず、駆け引きもない。
庭のグラジオラカが咲いた。
球根から 大切に育てたものだ。
実際には、球根ではなく、
球茎と言って、茎らしいのだが。
細長い尖った葉だけの状態が長く続き、蕾すら付かなかった。
地際から左右交互に出た 先端のとがった平べったい葉っぱ。
フェンシングの剣に似ているなぁ、
と思っていたら、
グラジオラスの名前はラテン語のグラディウス(剣)から来ているとのこと。
派手な見掛け通り、原産地は西洋で、
江戸時代末にオランダ人が長崎に持ち込んだもので、
トウショウブ(唐菖蒲)、オランダアヤメなどと呼ばれていたと言う。
アヤメ科の花だ。
剣に由来するだけに、
花言葉が 「闘いの準備完了」 とか 「勝利」 だったりして
少し危険な臭いもするが、
古代ヨーロッパでは、恋人達がグラジオラスを花束や籠に入れ
花の数で恋人にデートの時間を知らせる暗号だったたそう。
それで、他の 花言葉には
情熱的な恋・忍び逢いなどがある。
花の群生も美しいが、
一本の花も 良い。