須磨から宝塚までの56キロの六甲全山縦走路は関西の山歩きのメッカの一つとなっている。
10数時間掛けて一気に歩く人もおれば、
tontonのツーリング部の後輩の様に数時間で走り抜ける つわものも居る。
おっさんの我々は、ひいひい言いながら これを4分割して歩くのだが、
今回はこれの3回目。と言っても最西端のコース。
好天の下、友人達と 山陽電鉄 須磨浦公園駅を出発し、
前回の出発点ヒヨドリ越駅を終点とする。
今回のコースの山は比較的低いが、
5つ程の山をアップダウンするかなりハードなコース。
先ずは、須磨浦山上遊園を登り、旗振山へ。
あいにくの黄砂による霞で、視界が悪いが、
本来なら右手に 先日徒歩で渡った明石海峡大橋が見える筈。
この辺りは 源氏と平家の一の谷の逆落としの闘いの舞台となった場所だ。
続いて鉄槌(てっつい)山を目指して、尾根づたいに歩いていると、
砂防ダムの生コンを下から運ぶために工事用に施設したロープウェィ
が登って来た。
続いて高倉台 おらが茶屋
この画像にあるように各山頂には署名所があって、
地元の人達は毎日登って記名するそうだ。
一つ山を登っても、また下ってから次の山へ登るのが辛い。
山の南側は 須磨の海で、北側は山?
と思いきや、高層マンションまで林立する大住宅地なのだ!
そして、宅地開発のために山を削った土は、
何んと全長14.5キロに及ぶ地下トンネルのベルトコンベアで運んで
神戸ポートアイランドや神戸空港の埋め立てに使ったという。
これを「山 海へ行く」というらしい。
一つ山を登っても、また下ってから次の山へ登るのが辛い。
画像は330段の階段。
こんなのが何箇所かある。
木の切り株を直接に彫刻して少女像が造られ、
ご丁寧にも腕時計がはめられている。
さて問題は此処からの須磨アルプスだった。
実際は、須磨アルプスの手前で、
突然目の前に崖が現れ、これを下りようとすると表面の砂地で足が滑り、
メンバーが谷間にまでも落ちて行きそうに!
「これに掴まって~!」
と差し出したストックも届かず、
頭に明日の朝刊記事が浮かぶ。
「四匹のおっさん 須磨アルプスで遭難!」
必死で 滑る崖を よじ登って引き返す。
道を間違ったらしい。
この辺りは、正しい道でも 結構危ない。
危険地帯を渡ってみれば、「名勝 馬の背」の立て札。
後続のグループも此処で 暫し立ちつくす。
またまた 一旦 山を下って 次を目指す。
妙法寺
ここを終点にする人も多い様だが、
我々は あくまでも全走路制覇が目的なので、
最後の山 高取山を目指す。
急な登りが続くが、tontonは体内に 安ナカでも入ったかのようにハイになって、
走りのトレイルの元気な青年?に着いて登ろう試みる。
しばらくは後に着けたが、
ジグザグの坂を直線で登るものだから、どうしても間が空く。
この日の最高峯高取山328m。
下山後 ヒヨドリ越駅が見付からず、
隣の丸山駅から 神戸高速 阪神電車を乗り継いで尼崎へ。
流石に 遅くなって温泉の後の 打ち上げ宴会は控えめ。
250mの山でも5つ登れば1200mを越える計算だ。
相当ハードな一日だったが 達成感はある。