阿倍野霊園から歩いて、
天王寺公園へ。
葛飾北斎展が開催される大阪市立美術館は天王寺公園内にある。
公園の門を入ると 動物園のモニュメントが綺麗に飾られている。
道端で、朝からカラオケをガンガン鳴らす人が居たり、寝転ぶ人が居た昔からは
随分綺麗になったものだ。
向うに新世界の通天閣が見えなければ、
天王寺とは分かり難い。
少し歩くと、美術館の風格のある建物が見えて来る。
待ちに待った北斎展。
まさに「北斎大阪に来る」。
入り口で、特製カードが先着1000名に配られる。
9時半の開幕前から並んだ人も居られたらしい。
昨日は、有名な富嶽三十六景のうちの2枚から選択できたが、
週によって絵は変わるらしい。
下の2画像は 美術館のホームページからの画像。
一つ目はチケットで 凱風快晴という作品。いわゆる 赤富士だ。
二つ目は 潮干狩図
重要文化財に指定されている。
天才とは知っていたが、これほどとは!
風景画の奇抜な構図のアイデアと、それを見事に表現する卓越した技能。
特に、遠近を縦横無尽に操る技は凄いの一言。
富士山より大きい波や船
この他、遠景の海岸線を丸く描いて地球の丸さを表現したり、
逆さ富士の上が夏で、下の湖に写る姿が冬の富士だったり、
もう北斎の発想の豊さには 感嘆するしかない。
今回の展覧会では 風景・美人・奇想と題して、
版画のほか 肉筆画・版本など 370点が展示されていて、
見応え万点だ。
更に、一般にはほとんど知られていない、北斎と大阪との関係についても
紹介されている。
感嘆の声を上げながら、何度も見て回って、疲れ果てた。
休憩室で30分程 休んでから、
久し振りに新世界に足を運んだ。
そこには こてこての大阪があった。
「どやさ」の店名には 笑ってしまった。
コスプレカラオケの狂乱の夜を過ごした アサヒフォーラムが懐かしい。
近く ブログ再掲載も検討中。
カラオケに行く前に 腹を満たした やまと屋。
3年ぶりに 呑んだが やはり落ち着く。
当時とは比べるべくもない微量の酒で、店を出て、
夕暮れの通天閣に別れを告げた。