団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

政府と東京電力の対応は「最悪」米市民が日本に不信感

2011-03-16 22:29:19 | 日記

ウォール・ストリート・ジャーナル 3月16日(水)10時52分配信

 東北関東大震災後、福島原発問題の状況を追ってきたが、日本という国は、これほどの震災に遭っても現状を受け止め、インターネットなどを駆使して情報を共有し助け合い、節電にも最大限協力している立派な国民を有するのに、政府と東京電力の対応は「最悪」といわざるを得ない。

 「津波の二次災害や余震は、覚悟の上だが、放射能に汚染されるのは、地震よりも恐ろしい」

 ニューヨークから、被災地に救援に向かうボランティアや非営利団体(NPO)関係者からこうした声が聞かれる。こうした声が上がるのは、日本から伝わってくる東電や政府の情報開示、さらに対応が十分ではないと米市民やメディアが感じている背景がある。

 福島原発では、1号機の爆発事故に始まり、2号機、3号機で水素爆発、そして4号機で火災と、世界の原発事故史上、類を見ない深刻な事態に陥っている。原発のニュースは、地震発生の直後から、世界中の注目を浴びている。

 しかし、菅直人首相を本部長とする政府と東電の「福島原発事故対策統合連絡本部」が設置されたのは、地震発生から5日目の15日。当初も、東京電力から首相官邸へ、福島第一原発の最初の爆発事故の連絡が遅れた

 さらに、政府当局、東電ともに、爆発事故の詳細を明らかにせず、放射性物質の漏出している可能性をなかなか認めたがらなかった

 しかも、原子炉冷却のための海水の使用は米国の関係者を驚かせた。「海水の注入など聞いたこともない、よほどの緊急事態」(米専門家)という反応だ。

 この間、米国から救援を計画していたボランティア関係者は、「日本からの情報はあてにならない」として、CNNや英 BBC、そして米海軍の動きを見ながら、準備を進めている。

 その関係者にショックを与えたのが、米海軍第7艦隊空母ロナルド・レーガンの動きだ。ロナルド・レーガンは福島原発の沖160キロの海域で活動していた。しかし、仙台市付近で救援活動を実施し、空母に戻ったヘリコプターの乗務員から「低レベル放射性物質」が検出された。このため、第7艦隊は、ロナルド・レーガンを福島原発の風下から移動させた。

 現在、住民が避難しているのは1号機から半径20キロ以内の地域だが、空母は160キロ地点にいても、風下から「避難」したという。しかも、ヘリコプター乗務員から低レベルの放射性物質が検出されたということは、大気中に放射性物質が散乱しているという証拠だ。

 米原子力規制委員会(NRC)は12日、すでに、原子炉の専門家二人を日本に派遣。また、オバマ大統領は11日の記者会見で、エネルギー長官に福島原発の経過を注意深く見守り、日本当局と連絡を取り合うよう、指示をしたと発表した。

 米市民の問題意識はこうだ。

 放射性物質の漏洩の可能性があるという時点で、なぜもっと広範囲の地域住民を避難させないのか。放射性物質の漏出の可能性があるということを、ボランティアなどの渡航者になぜ知らせないのか、ということだ。

 15日の記者会見で、菅直人首相は「放射性物質の漏出の危険が高まっている」とし、枝野官房長官も「原発敷地内の放射性物質のレベルは、身体に影響のある数値であることは間違いない」と認めた。たが、この発言は、12日にも「警戒情報」として発表されるべきだったのではないか。また、東電からも住民にもっと警鐘を鳴らすべきだったのではないか

 米国では1979年、ペンシルベニア州スリーマイル島の原発事故が起きて以来、原発建設を30年も見合わせている。オバマ政権は、原発がクリーンエネルギーの代表として、建設再開を打ち出していただけに、福島原発の状況にかなりの関心を寄せている。

 それだけに、テレビニュースなどに出演する専門家たちは首をひねる。

 「地震大国の日本でなぜ、政府や電力会社の危機管理の意識が進んでいないのか」

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津山恵子(つやま・けいこ) フリージャーナリスト

東京生まれ。共同通信社経済部記者として、通信、ハイテク、メディア業界を中心に取材。2003年、ビジネスニュース特派員として、ニューヨーク勤務。 06年、ニューヨークを拠点にフリーランスに転向。08年米大統領選挙で、オバマ大統領候補を予備選挙から大統領就任まで取材し、AERAに執筆した。米国の経済、政治について「AERA」「週刊ダイヤモンド」「文芸春秋」などに執筆。著書に「カナダ・デジタル不思議大国の秘密」(現代書館、カナダ首相出 版賞審査員特別賞受賞

独メディア「日本政府は事実を隠蔽、過小評価」救援チームは急きょ帰国した

2011-03-16 22:26:03 | 日記

読売新聞 3月16日(水)17時48分配信

 【ベルリン=三好範英】ドイツでは、福島第一原発の爆発や火災などに関する日本政府の対応について、不信感を強調する報道が目立っている。

 被災地で救援活動を行っていた民間団体「フメディカ」の救援チーム5人は14日、急きょ帰国した。同機関の広報担当者シュテフェン・リヒター氏は地元メディアに対し、「日本政府は事実を隠蔽し、過小評価している。チェルノブイリ(原発事故)を思い出させる」と早期帰国の理由を語った


 メルケル首相も記者会見で「日本からの情報は矛盾している」と繰り返した。ザイベルト政府報道官は、「大変な事態に直面していることは理解している。日本政府を批判しているわけではない」と定例記者会見で釈明したが、ドイツ政府が日本政府の対応にいらだちを強めていることは間違いない。

<東日本大震災>福島原発事故、日本に不信感 アジア各国

2011-03-16 22:23:45 | 日記

毎日新聞 3月15日(火)19時10分配信

 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所の爆発・破損の連鎖を受け、近隣のアジアを中心に、原発の安全性への懸念や、後手に回った日本の事故対応への批判が出ている。トラブルの深刻さや放射性物質の放出・拡散による環境への影響が判然としない中、放射能汚染の恐れという「風評」が広まる恐れもある

 15日付のタイ紙は、アピシット首相が2025年までに原発5基の操業開始を掲げた電源開発計画の再検討を命じたと伝えた。タイは昨年、日本原子力発電と技術協力協定を締結したが、原発建設を撤回して火力発電所の新設で代替する可能性がある。タイ食糧安全当局は15日、日本からの輸入食料品が放射能汚染されていないか抜き取り検査を実施する方針を示した。

 既に原発21基が稼働している韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は15日、自国の原発の安全性を強調するとともに、事故に対する訓練強化を指示した。

 李大統領は同日、韓国企業連合が受注したアラブ首長国連邦(UAE)の原発起工式から帰国。被ばくを想定した化学防護訓練の視察に直行し、「住民不安を取り除き、普段から避難訓練をしていかねばならない」と述べた。聯合ニュースによると、韓国も野菜など日本産生鮮食品の被ばく量を調査するという。

 台湾の電力会社「台湾電力」も15日、北部の新北市石門区にある原発施設を急きょ公開し、「福島とは違う」と安全性をアピールした。稼働中の2基はいずれも運転開始から30年以上が経過し、福島第1原発と同様「老朽化」への不安が高まる。台湾電力は「原発は高台にあり、津波を受ける心配は少ない」などと強調した。

 一方、プーチン露首相は15日、今後1カ月間で国内の既存原発と、新規建設計画の安全性を点検するよう命じた。首相は前日、原発の建設や輸出を変更しない考えを強調していたが、福島での相次ぐ事故を受けて慎重に対応する姿勢に転じたようだ。ロシアは2030年までに自国内で約20基の原発を建設するほか、海外向け輸出を経済外交の中心に据えている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、相次ぐ爆発事象を防げなかった見通しの甘さを指摘。「電力が落ち、冷却に失敗したが、深刻な事態ではない」と説明した東電の姿勢を批判的に紹介した。

 また、中国ではインターネットや携帯電話のメールで「15日午後4時(日本時間同5時)、最初の放射性物質が到着する」「広東で注意が必要」などと不安をあおる書き込みが飛び交い、市民に動揺が広がった。環境保護省は「日本の原発事故の影響はない」との観測結果を発表して平静を呼びかけた

東日本大震災 原発から20キロでも放射線量が高濃度

2011-03-16 22:11:38 | 日記

東日本大震災 原発から20キロでも放射線量が高濃度

毎日新聞 3月16日(水)12時47分配信

東日本大震災 原発から20キロでも放射線量が高濃度
拡大写真
退避指示、屋内退避指示が出されている範囲
 福島第1原発から北西に約20キロ離れた福島県浪江町内の放射線量が、一般の人の年間被ばく限度の2233~2890倍に当たる1時間当たり255~330マイクロシーベルトに達していることが、文部科学省の調査で分かった。浪江町内には介護施設などに避難できない住民が多数いるとの情報もあり、文科省は「問題がある数値で官邸に報告した」と説明した。

 調査は15日午後8時40分~同50分にかけ、同町内3地点で計測機器を積んだ「モニタリングカー」を使って実施した。その結果1時間当たりの放射線量は、19キロ離れた場所で車外255マイクロシーベルト、車内223マイクロシーベルト▽20キロ離れた場所で車外270マイクロシーベルト、車内220マイクロシーベルト▽21キロ離れた場所で車外330マイクロシーベルト、車内300マイクロシーベルト--となった。

 文科省によると一般の人の年間被ばく限度は1000マイクロシーベルト、同町内の数値は屋外にいると3時間前後で限度に近付くことになる。屋内でも車内に近い数値が計測されることも予想され、文科省は16日から「測定者の健康に被害が出ない範囲で計測を続ける」としているが、住民の健康被害については「枝野幸男官房長官からコメントするなと指示があった」と説明している。【篠原成行】

東京DL・お台場、専門家が「液状化激しい」

2011-03-16 22:04:23 | 日記
 東日本巨大地震は、東京湾臨海部の埋め立て地で激しい液状化を引き起こしていることが、専門家の調査で明らかになった。

 営業休止になった千葉県浦安市の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの周辺の液状化調査を行った東京電機大の安田進教授(地盤工学)は、「ディズニーランドの駐車場は広範囲に液状化しており、駐車していた車が砂にはまって動けなくなっていた。付近では電柱が大きく傾いたり、学校の建物の周囲が50センチ程度沈下したりしていた」と話す。道路の中央が跳ね上がり、一方の側だけが大きく沈下している場所もあった。

 また、東京のお台場から新木場周辺の埋め立て地を調査した愛媛大学の森伸一郎准教授(地震工学)は「30センチほどの噴砂や、マンホールの浮き上がりなど、激しい液状化がみられた。舗道の敷石が割れたり、建物の塀も傾いていた。ゆるやかな傾斜に従って、液状化した土壌が低い方に流れる側方流動が起きたのだろう」と分析する。

 土壌は通常は砂が互いに支え合い、その間を地下水が満たしているが、地震による振動で支え合いが壊れると、水の圧力が高まり土壌は泥水のように液状化する。地表面に弱い部分があると、泥水が噴き出し、水が乾いた後に大量の砂が残る。地盤は沈下したまま戻らない。埋め立て地は地盤がやわらかく、液状化しやすい。阪神大震災でも人工島で大規模な液状化が起きた。
読売新聞 3月16日(水)19時11分配信