ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

あるおちびちゃんの思い出

2008-01-12 21:31:18 | 
大学も数年経ち、一緒にいろんな活動をする仲間には女性も多数いた。2つ下の学生にH子という子がいてその子にとても慕われた。

H子の出身は千葉県でお父さんはお医者さん。文学部・仏文科に在籍、大学に一つだけある女子寮に入っていた。
背は小さくおちびちゃんなのだが、とても勝気で、僕と同じく様々な運動に学年・学部のリーダー格として、早くも存在感を示していた。
また、目がくりくりして上の写真のようなかわいい顔をしていた。おちびちゃんのくせに、おっぱいが大きくいわゆる「トランジスタグラマー」だった。
だからかどうか知らないが、性的にはすごく早熟だったことが後からわかった。

当時、大学の教養部は共産党系の自治会であった。彼女が2年生の時には自治会の執行部選挙に、反日共系の委員長候補として立候補したこともあった。

そんなH子は、僕たちの寄宿舎にも入り浸っていた。確かに寄宿舎の集会室でいろんなミィーティングもあったし、交流会やいろんなその筋の催し物もあったので、そのことで来ることも多かった。
夏休みや冬休み、春休みなどもよく見かけた。というか僕の部屋にも良くいた。

そんなH子になんとなく慕われていたのはわかっていたが、僕はH子には手を出さなかった。
先輩の何人かに彼女を気に入っていた人がいることを知っていたし、彼らと争ってまで彼女を獲得しようとも思わなかったからだ。

H子は大胆な子だ。何日も寄宿舎に宿泊(集会室or空き部屋)し、お風呂に困ると深夜に寄宿舎の男子用大浴場にこっそり入浴したりした(もちろん女子用などは無い)。
その際に僕は入り口で「見張り番」をさせられたことも何度かあった。曇りガラスに映るH子の影に、やばくなりそうなことも何度かあったが、理性がそれを止めた。
その入浴、他の寄宿生の手前とても危険なので、普通はバイクで10分くらいのところにある銭湯にH子を連れて行った。
ジャージにTシャツ姿のままバイクの後ろでぴったり抱きつかれるのには、これまた参った。H子はわざとしている節があった。
寄宿舎の僕の部屋に来た時には(2人部屋だがその当時の僕は2人部屋に1人で住んでいた)、「疲れた・・・」といって“万年床”の僕の布団にごろんと寝るのである。僕の目の前で、目をつぶりそれも仰向けに。
誘惑の罠をいたるところに仕掛ける小悪魔的な彼女に半ば僕は閉口していた。

「●●先輩は、そんなに格好いいのに、なぜこんなことばかりしているの?」
僕らの運動のことであるが、ま、若いときの僕はそこそこ格好は良かったようだ。
その質問はそっくりそのまま返してやりたいくらいだった。
こんな2人だったが、チームワークはとても良く、クラス討論やサークル活動ではいつも息がぴったりだった。

10年以上も経ってから聞いた話だが、街頭で反戦か何かの宣伝をして、一斉に解散した帰り道、出会いがしらでH子と出くわした同期のYは、そのまま勢いに任せタクシーで連れ込み旅館(ラブホテル)に直行したという。
Yはまるでプロレスのブルーザー・ブローディーに似た粗野な奴だったが、事が終わってからH子に「誰でも良かったの・・・」と言われショックだったと嘆いていた。
やることやりやがってショックも無いだろう。今は東京にいるYに対し、事あるごとに僕は嫌味を今でも言ってやる。

H子は、その後案の定、僕の3つ上の先輩と学生結婚した。僕はといえばその前にH子ではなく違う人を選んでいた。
H子と先輩の結婚は「政略結婚」じみていた。1年もしないうちに破綻したと聞く。その後のH子の消息は洋として知らない。
たくましい奴だから何をやっても生き延びているだろう。きっとそうだろう・・・

H子というおちびちゃんのお話でした。

  ~ 映画「バブルへGO!」を見ながら。

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今年の日本経済は闇の中から

2008-01-12 10:05:03 | 
11日の東京株式市場で日経平均株価は続落。終値は前日比277円32銭(1.93%)安の1万4110円79銭と連日で昨年来安値を更新し、2005年11月15日(1万4091円77銭)以来、約2年2カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。

11日の米株式相場は3営業日ぶりに大幅反落。ダウ工業株30種平均は前日比246ドル79セント安の1万2606ドル30セント。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同48.58ポイント安の2439.94と2007年4月2日以来の水準で終えた。ニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸。前日比50銭円高・ドル安の1ドル=108円80―90銭で取引を終えた。米株安や大幅利下げ観測などを手掛かりに、円買い・ドル売りが優勢となった。

なんたる惨状であろうか・・・。
昨年8月のサブプライムショックを契機として世界経済は完全に収縮過程に入っている。ミレニアムと共に始まった欧米の不動産を中心としたバブルが崩壊しているというのがことの本質のようだ。
これはまさに日本が90年代に経験済みのバブル崩壊と同じ現象が起きているということだ。
日本経済はその余波を食らっている側面も否めない。米国株式の下落につれて、日本の株式市場も同じく下落する。

しかし、市場動向を大きく左右する「外国人投資家」が日本パッシング、日本エクセプトなどといい、日本への投資から撤退しているという要因もある。
小泉改革による政治改革、金融改革、規制緩和路線は外人にとってとてもわかり易い政策だったという。「美しい日本」の安部政権が倒れ、無策と政策的「先祖返り」の福田政権の登場に、外人投資家は総悲観、総撤退を決め込んでいる。
まさに政策不況、政権不況とも言えよう。「アジアの金融センターへ」というかつての掛け声はまったく色あせている。
このままだと中国(上海、香港)、シンガポールなどに東京マーケットは取って代わられる運命だろう。

それにしても個人の株式投資家こそ悲惨である。この相場でみな水浸し、追証攻めの連続となっている。グローバルな競争下にあり過酷な競争を強いられ汗水たらし努力している民間企業もまた憐れである。特に株式市場を利用し拡大を図ろうとする新興企業に対しあだ名す所業である。政治家や官僚の無能さは目を覆いたくなるばかりだ。
昨夜のニューヨーク市場を見ると来週もまた下落が続くのだろう。みな「総投げ」となるまで下げ相場は終わらない。

今年の日本経済は闇の中からの出発となった・・・



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妄想カンタービレ

2008-01-12 09:01:20 | 

きみの花芯に僕はそっと手をふれる。
かすかにゆがむきみの表情がいとおしい。
やわらかく宝石をめでるように大切に。
まるで食べてしまいたいほどに。

すると温かく潤うきみ自身がその思いにこたへ、
僕らは深いぬくもりの世界へ静かに落ちていく。
指も手も首筋や襟足、背中といい、髪の毛一本さえも、
すべてがきみに違いない。
そのひとつひとつを、僕はていねいに愛する。

そうした時間が過ぎていき、営みはやがて頂点をむかへ、
僕らは一足飛びに、この世の果てへと昇華するのである。
一人の男と一人の女が織りなす命の燃焼の繰り返し。
夜空にちらちら輝く星座のように、いつまでも、いつまでもと・・・。


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バットマンの悪党

2008-01-12 00:29:39 | 
地下鉄のドアのガラスに映る自分の顔やその後ろで次々変わる景色と暗闇を二重写しに眺めていると、なぜか「バットマン」のシリーズ映画が恋しくなった。

バットマンには憎めない悪党がいっぱい登場する。ジョーカー、ペンギンマン、キャットウーマン、リドラー、ミスター・フリーズ、ポイズン・アイビー・・・。
90年前後から続く「バットマンシリーズ」の映画を、僕は欠かさず観ている。
これらの怪人は、5作目に突入したこの映画に出てきた連中だ。

サーチライト、暗闇、プレゼント、サーカス団、地下道、降雪、老紳士、クリスマス、腹黒為政者、風船、ピエロ、遊園地に家族団欒。そうした装置の上に展開されるヒーローと怪人のドタバタ劇だが、なぜか観た後に切なさが残る。
バットマンは有閑階級の苦悩する男。上品で素敵なジェントルマン。
それに対し悪党たる怪人たちは、過酷な宿命を背負い、悪を演じる以外に存在を確認できないかのようだ。
実は、こうした怪人たちに僕はより心を動かされているようにも感じる。

僕がそんな「怪人」だったらどうだろう。
名前は・・・・  得意技は・・・  悪行は・・・・ そしてバットマンにどう勝とうか・・

そんなことを考えているうちに、乗り換えのターミナル駅に着いた。
どうでもよいことを思い悩んでしまったが、結論は出ないまま。
悪党の才能が無いのだろうな。
というより、悪党になりきれるくらいの悲しい宿命を僕は負っていないからだろうか。あり難いことだ。

しかし、キャット・ウーマンを演じたミシェル・ファイファーの小悪魔的なエロティシズムには悩殺された。

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