熱い風呂からあがり狭いベランダで汗ばむ肌を乾かす。
この時期にしては少し肌寒い大気がひんやりして気持ちがいい。
遠くに今さっきまでそこにいたビルが見える。
積み木のように小さいビルは浩々と光を放っている。不夜城だ。
数年前に大きなマンションが建ったためにすぐそばに見えていた東京タワーが、
今はこの場所からは見えなくなった。これはとっても残念。
タバコに火をつけながら明滅する夜景を眺めている。
光の数だけ人生がありドラマが繰り広げられるのだろう。
描かれたシナリオの主人公はみなそこにいる一人ひとり。脇役なんていない。
情けの自転車操業。
こんなおかしな言葉が心に浮かんだ。
自分のこと。
情けをもらい続けないと前に進めない。
まさに〝自転車操業〟と言うわけか。
それで僕は誰かの自転車操業に手を貸しているのか。
借りっぱなしで手を貸すどころではない。
返すことすらままならないのに…。
そうだ。
情けは借りっぱなしでいいのだろう。
その代わり、その人に返さなくても、違う誰かに今度はいっぱい貸してやろう。
もう借りる年齢ではない。くれてやるつもりでいっぱい貸してやれ。
返してもらおうなどと思うな。
お金の話ではなく情けの話です。
この時期にしては少し肌寒い大気がひんやりして気持ちがいい。
遠くに今さっきまでそこにいたビルが見える。
積み木のように小さいビルは浩々と光を放っている。不夜城だ。
数年前に大きなマンションが建ったためにすぐそばに見えていた東京タワーが、
今はこの場所からは見えなくなった。これはとっても残念。
タバコに火をつけながら明滅する夜景を眺めている。
光の数だけ人生がありドラマが繰り広げられるのだろう。
描かれたシナリオの主人公はみなそこにいる一人ひとり。脇役なんていない。
情けの自転車操業。
こんなおかしな言葉が心に浮かんだ。
自分のこと。
情けをもらい続けないと前に進めない。
まさに〝自転車操業〟と言うわけか。
それで僕は誰かの自転車操業に手を貸しているのか。
借りっぱなしで手を貸すどころではない。
返すことすらままならないのに…。
そうだ。
情けは借りっぱなしでいいのだろう。
その代わり、その人に返さなくても、違う誰かに今度はいっぱい貸してやろう。
もう借りる年齢ではない。くれてやるつもりでいっぱい貸してやれ。
返してもらおうなどと思うな。
お金の話ではなく情けの話です。