トップの写真は1931~32年の世界恐慌の時の米国の貧農家族の写真です。
1929年10月24日の米ウォール街の株価大暴落から始まった世界恐慌。
株価暴落、信用不安、経済の縮小、生活の困窮という連鎖の中で、
世界各国のブロック経済化が進み、逃げ場のなくなった国々は、
「第二次世界大戦」へと「幻影」にすぎない活路を見出す道を歩みました。
こんな愚劣な道をいま僕たちが歩んでいるとは単純には思いません。
けれど、その火種がいま、世界のすべての国々で起き始めているのは事実です。
サブプライム・ショックによる欧米投資銀行バブルの崩壊が、
世界株式の大暴落という形をとって、僕らの前に立ちはだかっています。
いまだに株価の下落は止まらず、不安定な状態が続いています。
当時と現在との大きな違い。
それは現在はG7(先進国首脳会議)など各国の政策協調の場があり、
一致団結してこうした危機に対処する構造があるということです。
先のG7で先進各国は「行動計画」を策定し、すべての国で金融機関への資本注入に踏み切りました。
第二次大戦に至る過程では、世界協調という概念が確立されておらず、
まだ電話やインターネットなどの通信手段もあまり発達していなかったため、
世界主要国の首脳が協調して対策を取ることが難しい状態でした。
アメリカは不況を「ニューディール政策」で、イギリス、フランスは「ブロック経済」で、
植民地を持たない日本やドイツは「ファシズム」により、この危機を打開しようとしました。
まったくバラバラで、自国の利益しか考えないという有様でした。
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なので、現在は株価暴落→信用不安→経済の縮小→世界恐慌→世界戦争…
などという図式は単純には考えにくいのですが、
信用不安から経済の縮小までに差し掛かっていることは事実です。
日本のバブル崩壊から回復までは約10年かかりました。
世界のバブル崩壊から回復過程はいったい何年かかるのでしょうか。
いったん壊れた仕組みは簡単には元に戻りません。
生活面では、これから「不況」が本格的に始まります。
これまでテレビの舞台で繰り広げられていた“金融恐慌劇”が、不況・不景気
という実感を伴って、僕らの生活のシーンに現出してくるんでしょうね。
日本はまだマシとは言われるものの、覚悟はしておいた方がいいですね。
大恐慌は来ませんが、不況・不景気は間違いなく続きますよ。
ちっちゃなちっちゃな僕の〝予言〟です…
さーて、今日は久しぶりに横浜の埠頭でも行ってきますか