欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

歴史的欠陥建築物(欠陥住宅) No.5国宝松本城

2013年02月19日 21時22分11秒 | 歴史的欠陥建築物(欠陥住宅)





『国宝松本城の天守閣の基礎が低く、傾斜が緩い理由とは…』




お城の天守閣を支える基礎の石組みは、高く険しいものです。

しかし、国宝松本城の天守の石組みは、低く、傾斜も緩いのです。


これでは、敵が攻めて来た時に、簡単に本丸を落とせてしまいます!


なぜでしょう?


この松本城、明治の頃には、かなり天守閣が傾いていたんです。

どうやら、そのあたりに秘密がありそうですね。


実は、松本城の建っている場所の地盤は、非常に軟弱なのです。

だから、普通のお城みたいに、そびえる様な基礎の石組みをつくれなかった

訳です。


過去に肉眼でもわかるくらい城が傾斜した理由に、ある人物の祟りとの説も

ありますが、実際には、軟弱な地盤の中に基礎杭を打ち込んだものが、当時

の基礎杭が丸太だった為に、丸太が腐朽し、杭としての役目をなさなくなっ

て、城の重みに基礎が耐えられなくなって、城が傾いた為です。


…このように、建物にとって地盤や基礎は重要なのですが、「手抜き工事」

で一番多いのが、この部分なのです。


基礎や床下、天井裏は、建物が完成すれば隠れてしまいます。その中でも、

基礎部分の工事はお金が掛かるので、ここで「手抜き工事」する事が、一番

経費を節約できる訳です。


しかも、一般的な知識しか持たない素人をだましやすいのが「基礎工事」で

す。


正直言って、プロの建築士ですら、「手抜き工事」を見破れない事さえある

のです。

その位、「職人」は巧妙な「手抜き工事」を行う事が多いです。


皆さんが今お住まいの住宅の基礎は大丈夫でしょうか?

一度プロに診断してもらう事をお勧めします。


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