出不精の散歩嫌いのためにテレビショッピングで買った自転車漕ぎ運動器具。おでんを煮ながらスマホでドラマを見ながら。それにしても子供の頃に、おでんではもっとも嫌いだったちくわぶが入っており、むしろ好きになっている。あんなうどん粉の塊が大阪にないというのは意外である。ついにホットのブラックコーヒーまで、ふげん社のコーヒーで生まれて初めて美味いと思った。人生折り返し、やり直している気がする。他にもらっきょや和菓子、特にあんこも。生きている間に間に合った、最後に残るは梅干しだが、これはさすがに難敵である。しかし酸っぱいといえば酢も、ラジオで深田恭子が酢で餃子を食べるというのを耳にしたのがきっかけだったし、何が起こるか判らない。 朝からおでんで飲み始める。寒山拾得展によるたかぶりも収まり、年内何も作る気はないが、葛飾北斎の画室に想定した場所の撮影許可は得た。テレビのドラマでで『中村仲蔵』を観た。だいぶ前、シネマ歌舞伎で彦六の正蔵の中村仲蔵で泣かされたことがあったが、今と違った蝋燭による薄暗い芝居小屋の雰囲気も良かった。ウチには〝劇聖”九代目市川團十郎がいる。陰影のない浮世絵の芝居絵とは真逆に、陰影深い姿を描いて見るのも乙かもしれない。