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明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



久しぶりにテレビで観た。演出の所々に小津安二郎が顔を出す。監督が小津調にこだわっているのが判った。ヒロインはバレエダンサーで一度ロシア人と共演したバレエを観たことがある。彼女が生まれる前、母の家の向かいに一家は住んでいて、年下の娘だった母親と一緒に母は料理学校に通ったそうである。ある祭りの日、神輿が一家の玄関に突っ込んだ。三島由紀夫の『仮面の告白』にも同じようなエピソードが出てくる。三島は理由は判らないと言っているが、三島の祖母が病弱な孫に神輿をみせようと、神輿のルートを三島家の前を通るように変更させたことに若者達は腹を立てていたのだろう。神輿の集団は庭に雪崩込みめちゃめちゃにしていき、幼い三島は大人に手を引かれて二階へ逃げた。母によると、何となくあそこの家が危ない、という空気が事前に町内に漂ようそうである。

小津安二郎



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