良いも悪いもない

ある意味で、今回のラインナップに影響を与えた、臨済宗開祖、臨済義玄、瞳を残し完成。コブのある魚ではないが、頭頂部から前頭部にかけて盛り上がっている。こんな人間がいる訳がないが、あくまで曽我蛇足の義玄像の立体化がテーマである。陰影を出さない手法での瞳はパソコン上で描くことにしている。　高僧のリアルな肖像を遺すのが、禅宗でも臨済宗の特徴とは知らず、寒山拾得同様、一休も臨済宗だ、それを描いた蛇足は義玄も描いている。喝！の形相にそそられた。私の無知から作ってしまった訳だが、作ってしまったなら後悔も何もない。むしろ知らなかったおかげで作れた、作ることによって知る。これが一番だと考えている。仮に私が座禅などするような人間だったら、こんなモチーフは手掛けなかったろう。私の制作のモチベーションは、幼い頃、頭に浮かんだイメージはどこへ行ってしまうのか？それを頭から取り出し可視化し〝やっぱり在った‘’と確認することである。そこには良いも悪いもない。