永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

ノスタルジーな通り道

2014-11-12 09:55:52 | 日記・エッセイ・コラム
町の素顔はいまに残る。
用事で小倉の赤坂から神幸町に向かう。砂津から行く方が交通の便はいいのだが、3号線から見る赤坂から富野界隈は古い街並が車窓から見える。いちども赤坂からの筋を行ったことがなかったので、日和もいいので歩いてみることにした。
幅3メートルほどの狭い道が神幸町方面にまっすぐ走っている。通りは想像していたとおりに、昭和の名残がある。たぶん昭和30年代のころの木造家屋がかなりのこっている。かつて商店が並んでいたのだろう。路地に入ってみると、掃除が行き届き、木造の出窓とか玄関の横に並べた植木鉢がよく手入れされている、どこの町にあった、いつか見た懐かしい風景である。
車のないころ、通りは人々が行き交い出会っていたであろう。町の匂いが、人の声があふれていたであろう。
いまも残る古い街並の通りは抜け道になっているのだろう、かなりのスピードでせまい道を何台も車がはしる白々しい通路になっている。
時は流れ消えていく懐かしい町、思い出の町から還ってくる在りし日の情景。それはノスタルジーのなかのこころの風景なのかもしれない。