凡そ、平凡。-ohyoso,heibon.

副業的サラリーマンの競馬バカが、そんなコトとは全く関係なく、日々のうつらうつらしたことをあーだこーだと語る、趣味の駄文。

誰が為に戦う。

2012年11月15日 | 映画
えーと、実のところ、かなり前に観ていたのですが、どーにも更新する時間がございませんで…

てなわけで、映画です。

「009 RE:CYBORG」


えー、「仮面ライダー」「人造人間キカイダー」「イナズマン」など、数々のヒーローを生み出した巨匠・石ノ森章太郎さんがライフワークとして描き、未完となった名作・「サイボーグ009」。
その最新作を、
「攻殼機動隊S.A.C」シリーズを手掛けた神山健治氏とプロダクションI.Gが、「3Dアニメ」として完成させました。

…まぁ、「攻殼」「I.G」「石ノ森」と来た段階で、無条件で「観に行こう」と言い出すワタシ。
全く予備知識のない相方に付き合って観に行きましたよ。
…先月の10月27日・公開日に。


「死の商人」ブラックゴーストとの戦いから27年の月日が経過した、2013年。
世界は謎の「連続自爆テロ」の危機に晒されていた。
謎の声「彼」の囁きに導かれるようにして、世界各地で爆破テロに走る人々。

上海で起きた33番目のビル倒壊のニュース。
六本木ヒルズのマンションの一室でそのニュースを観た高校生・島村ジョーは、
「先を越されちゃったな」とつぶやくと、姿のない「母親」に一声かけ、部屋を出てゆく。
展望台に上がり、東京の夜景を眺めるジョーの前に現れた、同級生・トモエ。
「ずっと島村君を見ていた」という彼女は、ジョーの感じてる孤独を思いやり、癒そうと…
その時、米軍機により発射されたミサイルが、六本木ヒルズに着弾。
爆発と火災の混乱の中、突如としてジョーを襲う、巨漢のインディアン。
その攻撃を避けながら逃げるジョー。
屋上部まで追い詰められ、いよいよその拳に圧殺されそうになったその瞬間…
世界の全ての「動き」が、ジョーの眼前で止まった。



…とまぁ、こんな出だしで始まる今作品。

009である「島村ジョー」が何故「高校生」なのか?
005であるジェロニモ・ジュニアが、何故、そのジョーを襲うのか?
ジョー襲撃の指示を出す女性=003・フランソワーズの真意は?
…と、最初のシーンから謎だらけでありますが、ちゃんと、きちんと、「続編」であります。
「リニューアル」ではなく。


ブラックゴーストにさらわれ、望まずに「サイボーグ」として、兵器として、「最強」と「不死身」の身体を得てしまった、00ナンバーの戦士達。
ブラックゴースト・ネオブラックゴーストとの死闘を終え、「かりそめの平和」を得た世界の中で、彼らの安住はあったのか?
そして、新たな戦いの始まりの中、姿を見せない「彼」は、果たして本当に「敵」なのか?

まぁ、そういう話です。
ストーリーの位置づけとしては、ネオブラックゴーストとの戦いを経て、最終話となる「天使編」をつなぐところ、でしょうかね。
「自分たちは、果たして誰の為に戦い続けるのか?…自分たちの戦いは、果たして『未来』を繋ぐものになるのか?」
そんな矛盾に苦しみながら、9人の戦士達は戦いに赴きます。

ええ、映画としては、この作品だけでストーリーは完結しません。
再び9人が集まり、「戦いが始まる」ことを予期させるところで終わります。

とはいえ、この後を作るかどうか…つうのはあんまり問題じゃないかも知れません。
「かつて、こういうヒーロー作品があって、こういうことを描いていた」ということ。
そのことについて、とても忠実に描いている作品、と言えましょう。

まー、全編、抽象的でして、どうにも説明し辛いのですが、ヒジョーに良い出来です。
「こういう解釈の仕方もあったのか」と、そう思いました。

そして、ともかくスゴイのが、「映像」。
…あのー、これ、ホントね、アニメで3Dだから出来るとしか言いようがないですね。
なんでしょうか、この臨場感と迫力は。
009の代名詞である「加速装置」発動シーン…これはね、まるでハイビジョンで観るスポーツ映像ですわ。
(いや、褒めてるんです、マジで)
002=ジェットが操縦する戦闘機での空中戦シーンとかも…
高所恐怖症の方にはかなりキツイです。
(ワタシ、実際かなりキツかったんですけど)

まだ上映していますんでね、興味のある方、是非「3D」でご覧になることをお薦めします。

なんでここまで出来るんだ、日本のアニメーションは?…てなぐらいの映像美。
巨匠が御存命でこれ観てたら、なんて仰るか…

まぁ、それは知る由もありませんが、
本当に、「スゴイ」最新作です。









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