凡そ、平凡。-ohyoso,heibon.

副業的サラリーマンの競馬バカが、そんなコトとは全く関係なく、日々のうつらうつらしたことをあーだこーだと語る、趣味の駄文。

吾輩は馬である

2008年05月23日 | 本・漫画
名前はすでにある。
というより、名馬である。いや、名馬などという例えかた自体が、私には似つかわしくない。

私は、『地上で最も美しい生き物』である。

…( ̄▽ ̄)
なんてコトを平気で言い切る馬鹿モノ馬と、『この馬に乗るのは私しかいない』と言い切る思い込み女性騎手が主人公の漫画がありまして…。

これが今回のネタ。
小学館より既に四巻まで刊行されております。

バロンドリロンド
原作/北沢未也さん
作画/梶川卓郎さん

でございます。


( ̄― ̄)
えー、何がきっかけになったのか、最近、また競馬漫画が増えてきました。

同じ小学館の『アンコロ』(船橋競馬で奮闘する新人騎手)であったり、『トライアルライド』(中央の新人騎手と、彼を取り巻く周囲の話)であったり。
まあ、『太陽のマキバオー』なんつうのもありますけどね。

まあ、しかし、競馬漫画と言えば『実録モノ』を得意とする、やまざき拓味さんが第一人者。

その双壁というか、対極が『馬なり1ハロン劇場』のよしだみほさんですかね。

しかして、この『バロンドリロンド』、これら大御所お二人(?)の、ちょうど『真ん中』にある話。

現実としては「ありえねー」話なんですが、「こんな馬、いるんじゃねー?」などと思えてしまう「可笑しさ」があります。


かたや、名物馬主の娘として生まれ、「自分が大好きだった馬のジュニアに乗りたい」という思い込みだけで騎手になった、佐倉真子。

かたや、三冠馬の子として生まれながらも、早いうちに母馬と別れてしまい、甘やかされて育てられたが故に、すっかり「王子さま気質」になってしまった、「ヴィジュアル系駄馬」。

お互い「崖ッぷち」な二人(一人と一頭)が出会い…「ダービー」を目指すことに。

まあ、そういう話なんですけど、ジョッキーの方はガサツだし、馬の方は超ナルシストで「競馬なぞ醜い」なんて言うし…

まあ、ナカナカうまくいかない。
おまけに海外からは「モノホンお嬢様騎手」が来て、バロンを取られそうだし、
同じ世代に同じ血筋の「三冠候補」の天才馬(天然馬)は出てくるわ、バロンのオーナーに嫌われるわで、なかなか前途多難。

四巻では、ダービーの出走権を賭けて、「プリンシパルステークス」に出走。
さて、二人は果たしてダービーに出れるのか…。

てなところまで。

いやーどーなのよ、てな感じ。


まあ、何が面白いって、「バロン自身が馬語を話せず」、他馬と違う自分にそうとう優越感を持っている上、プライドがめちゃくちゃ高い。その上、何かと強引な真子とは意思疎通がはかれない。その癖、真子とお付きの下々(厩務員たち)には意外と逆らえない。
そして、なにぶんナルシーなもんで、精神的に案外モロイ……。一方のライバル・『天ちゃん』(オスカークラッシュ)も、「馬語が話せない」馬。バロンとは対照的にやんちゃで明るく、素直。何よりも走るのがが好きで人間が好き。まあ、どこぞの「7冠馬」を思わせるキャラ……てな感じで、「馬の性格付け」が人間並みにはっきりしている辺り。

まあ、ありえない話だし、まるで漫画なんですが、だからって「人語」を介したり話せたりする訳でもなく、「競馬」を理解してる訳でもないし、「奇跡的なこと」が連続して起きるわけでもない。
そのあたり、普通の漫画として読めます。


まあ、現実の競馬界がいまいち盛り上がらない分、「こんな風なやりとりを想像して競馬を観るのも面白いか」と。


昨今の競馬に少し飽きている方にお薦めです。


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