愛丸のサッカー観戦記

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R・マドリー-グラナダ

2012-01-08 18:00:59 | リーガエスパニョーラ
観戦日 1/8(日)       

愛丸’s チェック
2012年、リーガの初戦。
リーガとしては、年明け最初の試合になるが、この前にコパ・デル・レイに残ってるチームはすでに一戦終えてる。
マドリーは、マラガとの打ち合いを制し、白星スタート。
クラシコを落としても首位をキープしてるし、今のマドリーはバルサ以外には負けない感じ。
このまま、折り返しのクラシコで決着ってことになりそう。
グラナダはプリメイラに昇格してきて、ここまで5勝4分け7敗の13位。
降格圏にいないだけ、健闘と言っていいだろう。
C・マルティンスがお子さんの病気で、メンタル的に万全ではないんだが、それをチームでカバーしようとしてるところは、好感が持てる。

マドリーは、先制し、その直後に追いつかれたときは、あららって思わせる展開だったが、前半のうちに追加点を奪い、後半の立ち上がりに2点を奪って、試合をこの段階で決めた。
あのまま1-1の状況が続いたら、グラナダのDF陣に勇気と自信を与えかねなかったが、ここはマドリー、力の違いを見せつけた。
スペースを与えない守備を敷いてきたグラナダに対して、なかなか自分たちの攻撃ができてなかったが、個の力でこれを打開。
CKからの点を奪えたし、引いて守る相手の崩し方がかなり向上してる。
このチームに対して、攻撃が向上ってのも変なことかもしれんが、今まで、ここまで引かれてどれだけ崩せずに苦労したか。
相手が出てくれば、自慢のカウンターからしっかり点を取れるが、スペースを消され、ただ、ボールを回すだけで、個人の突破も封じられれば全く手が打てない状況の試合もあった。
この試合も、すぐさま追いつかれ、この展開になってもおかしくなかったが、今のマドリーは慌てない。
やるべき選手がきっちり仕事をこなし、個々のイマジネーションも豊富。
それを見せたのが、イグアインとベンゼマ。
相手ディフェンスを抜き切らず、股を抜くようなシュートでゴールを陥れた。
ただ、闇雲にシュートを打ってる感じでもなかったし、高い個人能力のなせる技。
それに状態もいいから、こういうシュートを決めることができるんだろう。
それにしても、モウは、コパ・デル・レイに引き続き、このふたりを先発から同時起用してきた。
イグアイン、ベンゼマの2トップって感じではなく、基本的にはベンゼマが右サイドに。
イグアインがサイドに流れて、ポジションチェンジも有効的だったし、今のマドリーにポジションはあってないようなもの。
C・ロナウドが中でプレーすることもあるし、エジルがサイドで起点になることも。
またバルサとは違った攻撃の形だが、守る側にしてみると、このレベルの選手たちが、これだけポジションを変えてくると守るにはかなり難しいはず。
守備ではバランの出来が目立った。
ポルトガル人ふたりがいない中、S・ラモスとコンビを組んだこの18歳はかなりのポテンシャルを秘めてる。
スピードもあるし、それでいて、慌てるシーンがない。
D・ベニテスの突破をスピードで押さえ込み、イガロにはからだを張ってディフェンスした。
このままうまく世代交代ができそうだし、いち早くCBのレギュラーに据えてもいいかも。
これから何年もマドリーのDFラインを牽引していってくれそうな選手。
グラナダは、高い位置でプレスをかけず、2ラインがリトリートしてスペースを消す守備を敷いてきた。
これが間違いってことはなく、前半はなんとか立ち回れたが、後半の立ち上がりに失点してしまったのが誤算だった。
一番集中しないといけない時間にマルセロの突破を許してしまい、これが失点に繋がった。
人数をかけてエリア内に個人突破を仕掛けてきたマドリーにうまく対応できなかったし、シュートを決められたイグアインにも離れての対応。
モウは前半でこれを読み取り、あの攻撃を仕掛けてきたはず。
もっとチームとして成熟してれば、マドリーが分厚く仕掛けてくることは予測できたはずだし、ボールフォルダーに1枚でも激しくいかせる守備が展開できてれば・・・。
ただ、これがグラナダのサッカーなんだろうし、マドリーにだけ特別なことはできなかったはず。
この敗戦で大きく局面が変わるってこともないし、いい経験になったってことで。
攻撃では、もっとC・マルティンスに積極的に振舞ってもらいたい。
パス能力が高いことはわかってるし、この男がミドルを打つような展開になれば、パスの幅も広がるし、相手を混乱させることもできる。
I・ウテェ、D・ベニテスとスピードを活かすこともできるし、こちらもバリエーションが必要かも。
残留が第一目標だろうし、もうひとつ上のサッカーをやれないと、これから苦しくなるかも。

 
スコア
5-1
<得点者> 
R・マドリー   ベンゼマ×2、S・ラモス、イグアイン、C・ロナウド
グラナダ     M・リコ                

~愛丸's MVP~
バラン(18歳でマドリーのCBをしっかりこなせる選手。あの落ち着きはもうベテランの域かも。スピードもあるし、ここはR・カルバーリョを先生にして、もうこの男をレギュラーで起用し続ける方がいいかも)