cuminseed

ちょっとだけスパイシー

ある障害者雇用の苦悩(2)

2005-11-18 | 障害者
今の会社に入る前は、
“障害者雇用促進事業”で
某市で4ヶ月ほど働いていました。
肢体・精神・知的の3障害が
図書館の背ラベルの張替えをすると言ったものでした。
ここで、障害者が仕事をするって
かなり困難だと言うことが理解できました。

みんな仕事をしたい。仕事をして給料を貰いたいと、
意識と希望は持っているのですが、
一部の、肢体障害者・精神障害者は
まったく世間一般の企業で仕事をするという、
心構えがないのです。
小さいときから、
責任のある行動や仕事をしなければいけないという
教育をされていないような気がしました。

障害者だからといって甘やかされて育った人。
障害者だからといって、
悪いことをしても無視されてきた人。

普通で考えると、仕事をしに来てるのか?
作業所と同じ感覚で来ている人がほとんどでした。
というか、本人たちは作業所の延長なのでしょう。

障害者雇用促進について企業に働きかけをしている
人とも話をした事があるのですが、
肢体障害者、それも中途障害者は
けっこう再就職するのですが、
知的障害者はほとんど就職できないと、、、
企業の働きかけよりも、教育の見直しが先決だと
言われていました。

私の会社はもっと複雑でした。
サラリーマンに取って自己アピールは大切なのですが、
少し屈折した方向になっていました。
作業自体が自分たちで創造してするのではなく、
与えられた作業を遂行するだけなのですが、
人を蹴落として、自分を良く見せよう
という考えがまかり通っていました。

会社でも他の社員とフロアが違う、隔離された現場で、
障害者同士かってにすれば・・・と言った様相でした。

もともと障害者雇用と言うのは、
従業員の1,8%は障害者を雇用しなければいけませんよ。
しなければ罰金と、世間に言いふらしますよ・・・
というものです。
私の入社したときは、障害者の作業は、
あまり重要視されていなかったようです。

2日目の朝、
“何をすればいいのですか?”
先輩たちが
“座って見といて”

最初は気づかなかったのですが、
これが曲者でした。
新入社員にテキパキ仕事をされると
困るようです。

これは何処にでもあるようですが、
私の妻も某、大手スーパーの障害者雇用で
パートに行ったとき、先輩が仕事を教えてくれず、
2ヶ月しても仕事が覚えられないという理由で
退社させられた事があります。

私の場合、先輩がお昼に発した言葉が、
“私が新入社員に、仕事を教えろと
 上司に言われてへんから
 言われるまで座っといていいですよ”

“?”

凄いと感心しました。
コメント (8)
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