今回の詩に登場するのはゲーム内、唯一の薙刀である岩融。
実際にトーハクで獅子王を見たときに、岩融ではないのですが展示されていた薙刀があって、反りのきつい刃がすごく怖かったです。
こいつは相当に血を吸っているだろう、と妄想してしまう迫力に負けて、友達とガクブルしました。
さて、武蔵坊弁慶が使っていた薙刀と言われる岩融は『義経記』に登場します。
史実と創作が入り混じってこそ成立して、人々を惹きつけるのでしょう。
そんなことを想って書きました。タイトルは「夜話」です。
………………
夜話/そらし といろ
夜の手が伸びて
つかまれた足首
薄闇のなか
虫は鳴く
神様のように
変わらない声で
姿を隠したまま
透徹した月光をおそれて
火をつける、呼吸を囲む
夜の青白い裾を焼く
色や音に昔語りの混じる
まぶたの裏へ映す影絵に
なにを見たかったのだろう
なにを見ようとしたのだろう
そこは
血のにおいの湧く
三日月型の刃が閃く夜だ
見たい心が
見せる景色と
共に在り続けて
まとってしまった
夜の手を
つかめるほどの肉
借り物か?
狩り物か?
仮り物か?
いざ知らず。
昔を語る、
昔を騙る、
この声を宿す器は
あなたにかたろう
あなたをかたろう
実際にトーハクで獅子王を見たときに、岩融ではないのですが展示されていた薙刀があって、反りのきつい刃がすごく怖かったです。
こいつは相当に血を吸っているだろう、と妄想してしまう迫力に負けて、友達とガクブルしました。
さて、武蔵坊弁慶が使っていた薙刀と言われる岩融は『義経記』に登場します。
史実と創作が入り混じってこそ成立して、人々を惹きつけるのでしょう。
そんなことを想って書きました。タイトルは「夜話」です。
………………
夜話/そらし といろ
夜の手が伸びて
つかまれた足首
薄闇のなか
虫は鳴く
神様のように
変わらない声で
姿を隠したまま
透徹した月光をおそれて
火をつける、呼吸を囲む
夜の青白い裾を焼く
色や音に昔語りの混じる
まぶたの裏へ映す影絵に
なにを見たかったのだろう
なにを見ようとしたのだろう
そこは
血のにおいの湧く
三日月型の刃が閃く夜だ
見たい心が
見せる景色と
共に在り続けて
まとってしまった
夜の手を
つかめるほどの肉
借り物か?
狩り物か?
仮り物か?
いざ知らず。
昔を語る、
昔を騙る、
この声を宿す器は
あなたにかたろう
あなたをかたろう